カテゴリー: GALLERY

  • 泉太郎「ヤブ医者/髭の中」 – SPROUT Curation

    泉太郎「ヤブ医者/髭の中」 – SPROUT Curation

    泉太郎さんの「ヤブ医者/髭の中」をSPROUT Curationで観てきました。

    となりでやっているhiromiyoshiiでの展示とはうってかわって、こちらはドローイング中心の展示でした。いわゆる普通のドローイングらしきものもあるんですが、(普通のドローイングかはわからないけど。)映像がついているドローイングもありました。

    泉さんらしくそのドローイングを書いている過程が映像になっていて、偶然?とか適当に?感性で?みたいな部分で作られたドローイングなんだなと言うことが分かるものでした。

    あと、立体の影をなぞるように書かれたドローイングとか、いわゆるドローイングとは違った過程が大切というか、過程が見える様なドローイングが並んでいました。ドローイングというとそういう過程とか気にしない軽いものというイメージがあるなかで、そのような作品だったので面白かったです。

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  • 泉太郎「勇ましいあくび」- hiromiyoshii

    泉太郎「勇ましいあくび」- hiromiyoshii

    泉太郎さんの「勇ましいあくび」をhiromiyoshiiで観てきました。

    泉太郎の作品は、様々な分析や思考の過程をこねくりまわし、試行錯誤を繰り返す実験のように作られます。それは観客が見ることで、それらの過程や結果の間を行き来できるような構造を持っています。

    今回、泉は 「人間とその周りにあるものの隠された動力やバランスについて」制作と展示の中で考え、実験します。

    私達の身体、社会、機械、自然や宇宙まで、世界は見えない部分で常に何かが起こり、変化し続けています。身の回りにある、ありふれた事や物でさえ、実はひとつ均衡が崩れたら成り立たない、ぎりぎりのバランスの上に存在すると言えます。それら目には見えない変化、バランスといったものを見ようとする、隠れていて触れられないものに触れようとする、といった試みの中で、いったい何が生み出されるのでしょうか。

    ということで、観て来たのですが、行ってみると重力のバランスがおかしくなった様な傾いた家具がたくさん展示されていて、一体??というなるんですが、良く見ると木で作られた小さいロボット?小人さん?のようなものが家具を持ち上げているという展示でした。それは本当に実態のあるものなのかないものなのか?よくいわれるみえないもののようなものを面白おかしく実体化させたのかなぁ?って作品でした。

    奥には映像作品がながれていて、これは結構いつもの泉さんの作品というような偶然によって作り上げられた作品とその過程のような映像が流れていました。いつも通りと言えるかもですが、双六ではなかったのでちょっと新鮮だったかな?

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  • 「Out 
of 
Bounds」展 – 東京画廊+BATP

    「Out 
of 
Bounds」展 – 東京画廊+BATP

    東京画廊+BTAPで「Out 
of 
Bounds」展を観に行きました。

    東京画廊+BTAPが2002年よりギャラリーを構える中国・北京は、日本人の私たちにとって「向こう側」と 出合う境界線上にあるかのようなマージナルな都市です。いまだ謎めいた「”さらなる”向こう側」をうかが い知るきっかけとして、私たちは向こう側の美術に興味を抱きました。ちょうどそのころ、「向こう側」と「こ ちら側」を行き来しながら北京に身を置く東アジア学研究者・荒巻正行氏と出会い、彼を紹介者として向こう 側の美術作品を集めた展覧会を企画しようと試みました。この東京画廊+BTAP特別展「Out
of
Bounds」展は、 荒巻氏が「向こう側」からあらゆる方法で入手した絵画作品を展示いたします。


    近代文明が成熟した今日でも、世界は境界線を隔てて「向こう側」と「こちら側」に分かれているといえます。境界線の向こう側の国には、国家が抱える画家が約1000人存在しているそうです。彼らは政治プロパガンダを目的とした絵画を描いています。当然、それらの作品は美術品として画廊等で発表されることなく、本来の目的を貫くべく公共的な場所に掲げられています。
    本展で展示される絵画は、荒巻氏が以下のテーマを提案した複数の画家との共同作業から生まれたものです。

    「ディフェンス・ビューティー」
 
 「ハッピー・ピョンヤン」
 
 「6・9 (ロック) ガールズ」

    
 この3つのテーマはこの展覧会のコンセプトでもあります。このコンセプトにしたがって3つのシリーズで作品は構成されています。それぞれの絵画には、かつて理想とされた「こちら側」である近代国家の最後の様相を垣間見ることができるかもしれません。このように、作品は、境界(Bound)を越えて言葉では伝えることのできない質の情報をもたらしてくれます。このことは、美術がコミュニケーションの手段であることをあらためて証明してくれました。

    というような展覧会。

    昔でいえば中国のイメージだったプロパガンダとか革命とかとセットになって連想される共産っぽい絵が、今では北朝鮮にいかないとあまりないという状況が生まれているようで、そこで3つのテーマについて書いてもらった絵画というようなものでした。いわゆる何か共産主義的表現なのか?そのように美しく書いていて、これはこれでコンセプトさえ上手く立てればアートとして面白く成り立つんだなぁという印象で、面白かったです。

  • 榮榮&映里 写真展 「三生万物」- 資生堂ギャラリー

    榮榮&映里 写真展 「三生万物」- 資生堂ギャラリー

    榮榮&映里 写真展「三生万物」を資生堂ギャラリーに観に行きました。

    榮榮&映里は、中国人写真家の榮榮と日本人写真家の映里が夫妻で活動しているユニットで、中国の社会的現実とそこでの彼らの生活を写した作品や、人と美しい自然との関係性を、自身の身体を媒体として表現した作品で高い評価を得ており、「In Fujisan(富士山)」「We were here(私たちはここにいる)」「Liulitun(六里屯)」「Three Shadows(三影堂)」「Caochangdi(草場地)」などのシリーズはヨーロッパやアメリカなどでも注目を集めています。

    という感じで、今回は北京で暮らしていた四合院造りの街並みが再開発されていく様子を撮影した「Liulitun(六里屯)」シリーズ、その後北京郊外にある草場地に移り住み、三影堂撮影芸術中心を設立するまでの「Three Shadows(三影堂)」シリーズ、そして草場地で、家庭を築き生活を営んでいく様子を写した「Caochangdi(草場地)」シリーズがあって、そんなに点数は多くないものの彼らの歴史の一部をなぞる様な展示になっていた様な気がします。

    特に草場地のシリーズは子どもが出来るまで、そして出来てからの家族写真の様な毎回同じ家の前と思われる場所での撮影が中国らしくも、日本らしくもあり独特写真になっていたようにも感じられましたし、それが歴史としても意味をもっているような風格さえありました。写真はあまりよくわからないけども、なんか現代の中国っぽいなっていう印象の写真でした。

  • グルーヴィジョンズ「ジー ジー ジー ジー」 – ギンザ・グラフィック・ギャラリー

    グルーヴィジョンズ「ジー ジー ジー ジー」 – ギンザ・グラフィック・ギャラリー

    「ジー ジー ジー ジー」 グルーヴィジョンズ展を見てきました。

    アートやデザインの両面から語られることのあるグルビことグルーヴィジョンズの展覧会が銀座のgggであるとのことだったので、いってきました。

    最初は結構音楽系のアートワークとかから入って来たイメージでそれがアート的なところと結びついて色々やってるなーというイメージで結構雑誌とかメディア系の露出も多かったように感じていたんですが、最近少し下火なのかな?なんていうイメージでいたのですが、行ってみていやー。いまでも色々やっているんだなーっていう印象に。

    あまり目立っていないところでは、タバコのキャスターの新デザインとかかなぁ?よくわかるっていうのでは、東京マラソンのポスターとか。前よりも露出度とか派手さはなくなっているのかもしれないけど、すでに定着して生活に入り込んだという感じなのかもしれないなという印象でした。完全にデザインの方に振れたんだなーという印象でした。

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  • イケヤン☆展2011 in ROPPONGI TOKYO – 六本木ヒルズA/Dギャラリー

    イケヤン☆展2011 in ROPPONGI TOKYO – 六本木ヒルズA/Dギャラリー

    イケヤン☆展2011 in ROPPONGI TOKYOを六本木ヒルズA/Dギャラリーで観てきました。

    元々料理が好きなので陶器とかには興味があって色々知っていくうちに青木良太さんと桑田卓郎さんにぶつかりました。

    そこから色々と見て行くと青木良太さんなどがイケヤンという若手の陶芸作家の集団を率いているという事がわかってそこから発展する何かがあるんじゃないか?と思ってイケヤンはナカナカ注目している存在でした。そんなイケヤンが今回展示を行うということで、ちょうど森美術館を観たあとに見てきました。

    色々良い作家もいたし、なかなか使い勝手の良さそうな作品を作って日常でつかえるなというタイプの作家さんもいたし、ちょっと飛び道具な感じで若手で面白いと思う様な作品を作っている人もいました。しかし、やっぱり青木良太さんと桑田卓郎さんが個人的には飛び抜けて良い作品をつくっているなという印象が買うならそのあたりかなぁ?なんて想像をしながら観ていました。

    とりあえず、今回は桑田卓郎さんの作品は普段使いは難しいかな?という印象もあって、ちょっと前の作品とかの方がPOPに使えたなーっていう感じで個展とかで観たいなーと思ってしまいました。でも、イケヤンからまだまだ飛び出す可能性を結構感じたので、まだまだウオッチしていこうと思います。

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  • O JUN「恋と森」- Gallery Kart

    O JUN「恋と森」- Gallery Kart

    O JUN「恋と森」をGallery Kartに観に行きました。

    O JUNさんの作品が河合塾の美大専門の予備校内のギャラリーに展示してあるということで観てきました。O JUNさんの作品はなんとなく人を描いたものが多い印象だったのですが、今回は建物や飛行機といったような人でないものが展示されていたのですが、それが良かったです。あの冷静なタッチといえば良いのでしょうか?あのタッチで建物や機械を書かれるとなかなか合うなぁと。スゴく良かったです。

    ただ、河合塾の展示してあったスペースが良くなかった・・・。何となくあいてるスペースを白くしてギャラリーっていってますよみたいな感じで、やるならちゃんとやらないと、予備校としての評価も下がる気がするのだが・・・。

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    O JUN 1996-2007
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  • 松尾高弘 「インタラクティブアート展 -LIGHT EMOTION-」- ポーラ ミュージアム アネックス

    松尾高弘 「インタラクティブアート展 -LIGHT EMOTION-」- ポーラ ミュージアム アネックス

    松尾高弘 「インタラクティブアート展 -LIGHT EMOTION-」をポーラ ミュージアム アネックスに観に行きました。

    インタラクティブアートとか結構好きで、文化庁メディア芸術祭とかそういう類いの展示でいくつも観ていると思うのですが、そんなタイトルをつけた展示があったので観に行きました。

    なんというか、こういうのは5年くらい前から進化してないのか?って思ってしまう様な感じで、実際はインタラクティブアートではないのかもしれないけども、真鍋大度さんがやってることなんかの方が全然先に進んでしまっているような気がしちゃいました。

  • 青山悟「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」- ミヅマアートギャラリー

    青山悟「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」- ミヅマアートギャラリー

    青山悟「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」をMIZUMA ART GALLERYに観に行きました。

    青山悟さんの展示を観にいきました。いつもは表と裏が違う絵になっていてそこの関連をみるのもテーマだったりするのかなぁ?って思ったりしていたのですが、今回は「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」というタイトルそのまま6つの薔薇の刺繍でした。

    「急進的か保守的か、政治か美術か?作家人生において最後の薔薇」と謳われているます。そしてWEBで観ると以下のようにも書かれています。

    青山は自ら「薔薇をつくることを自分の作家活動において二度としない」と宣言することによって、アートが本来持つロマンティックさとその強度を呼び起こさせる一方で、「作品か、作家か」という価値や評価軸に対する疑問を私たちに投げかけます。

    ということで、この展示からその答えを見いだすのはなかなか難しかったですが、最後の薔薇は凛としたオーラをもっている相変わらずの細かく繊細な作品でした。そして、暗闇の中に咲く一輪の桜が特に良かったです。刺繍とは思えない空中に浮いた作品のようにも見えました。

  • 「JAGDA新人賞展2011 大黒大悟・高田唯・天宅正」- クリエイションギャラリーG8

    「JAGDA新人賞展2011 大黒大悟・高田唯・天宅正」- クリエイションギャラリーG8

    「JAGDA新人賞展2011 大黒大悟・高田唯・天宅正」をクリエイションギャラリーG8に観に行きました。

    大黒大悟さん・高田唯さん・天宅正さんがJAGDAの新人賞に選ばれたということの展示で、最近作った様な作品や代表作品の展示があった感じです。D-BROSやPAPIER LABO.は結構好きなんですが、全員好きな感じでした。

    デザインというと過剰になにか形状やら色彩に行くことが多いですが、この3人はちょっとその路線とは違ったというか、間とかディティールとか一見人に伝わるのかなぁ?って思う様なところの作り込みによってデザインを際立たせている3人のような気がしました。こういう人達が新人賞になるということで日本のデザインの未来は明るいような気がするけど、それは僕がそういうのが好きだからかな?

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  • 加藤泉「Paintings and Sculptures」- アラタニウラノ

    加藤泉「Paintings and Sculptures」- アラタニウラノ

    加藤泉「Paintings and Sculptures」をアラタニウラノに観に行きました。

    加藤泉さんは、Nadiffでも展示をやっていましたが、同時にアラタニウラノでも展示をやっていました。こちらはいつも通りというか、Nadiffでの新たな一手ではなく木彫りのスカルプチャーとペインティングです。展示タイトルも「絵と彫刻」だからまさにその通りです。

    最近一連の作品をみていてなんだか少しづつ絵の不穏な異形の胎児のようなものに慣れてきた感じがしてます。そのうち子どもを観る様な感じで愛情の様なものが生まれたりするのかなぁ?そしたらかなり面白いものになるだろうなという事はよくわかります。そういう風になったら面白いんだろうな。

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  • タムラサトル「A マシーン」- Takuro Someya Contemporary Art

    タムラサトル「A マシーン」- Takuro Someya Contemporary Art

    タムラサトル 「A マシーン」をTakuro Someya Contemporary Artに観に行きました。

    Aマシーンは、そのままというか、Aと書いてあるマシーンですね。何でAとかかれているかというと、チェーンですね。歯車がモーターでまわっていて、そこをチェーンがまわると言う状態でAという文字をつくっているというマシーンでした。

    そのほかにも星やハート、XとかZ(だったかな?)などもあって様々な文字や図形をつくっていたのですが、重々しいマシーンとやっていることとのギャップがなかなかスゴいというか。そのギャップは面白いのですが、結局なんなのか・・・不思議が残りました。

  • 佐藤允 「初恋」- ギャラリー小柳

    佐藤允 「初恋」- ギャラリー小柳

    佐藤允「初恋」をギャラリー小柳に観に行きました。

    黒で書かれたドローイングの堆積というような感じでしょうか?その原型となるドローイングも一緒に展示されていましたが、ドローイング単体でも何かの念のようなものが込められている様な絵なのですが、それを切り抜いたり貼ったりすることで一見平面のような絵が通常の手で描かれるような手法とは別の手法で堆積されていることがわかる様な絵でした。

    しかし、その念の様なものも一緒に堆積している様に見えるので、実際の大きな絵をみるとかなりの書き込み具合とその積み重ねによってかなりの力を感じるようになると思います。

    細部までのこだわりが積み重なって、新たな絵をうみだしているという所がその根源かもしれませんが、実際観るとかなり画像で観るのと違ってるので実際みるのが良いです。

  • 木下晋 + 袴田京太朗 「うつしみ」- MA2 Gallery

    木下晋 + 袴田京太朗 「うつしみ」- MA2 Gallery

    木下晋 + 袴田京太朗 「うつしみ」をMA2 Galleryに観に行きました。

    袴田京太朗さんの作品が観たかったので、観に行ってきました。ここは、建築も千葉学さんが作ったモノなので、建物としても行ってみたかったギャラリーでした。

    袴田京太朗さんの作品はいつも通りといえばいつも通りですが、最近はカラーのものだけでなく、さらに異素材と組み合わせた作品が多くなっている様な気がします。そこに実際あるはずの木などで出来た彫刻を解体して再構築するような形で作品を作り出す。実際のものとは違ったものになるのだが実際のものもそこにあるようなそんな作品が多くて好きですね。今回もその流れの中の作品だったように思えます。

    木下晋さんは、初めて見たのですが、鉛筆でのもの凄い画力とともに何やら悲しみを内包した様な瞬間を切り取っている作家さんのような気がしました。そこにいるお年寄りのバックボーンはわかりませんが年齢という年輪以外にももっと深いなにかを内に秘めたそんな絵の説得力はスゴいですね。

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  • 「TWS-Emerging 156/157/158/159」展 – トーキョーワンダーサイト本郷

    「TWS-Emerging 156/157/158/159」展 – トーキョーワンダーサイト本郷

    「TWS-Emerging 156/157/158/159」展をトーキョーワンダーサイト・本郷で観てきました。

    TWSでは4つの展覧会が同時にやられています。TWS-Emergingは、トーキョーワンダーウォール(TWW)の入選者100名の中から希望者を募り、審査を経た後、TWS本郷にて個展を行う企画で、本年度は、6月から10月までの5ヶ月間を通して各4名、総勢20名の若手アーティストを個展形式でご紹介しているという展覧会です。

    156 のびアニキ/金子良 [のびアニキのザッツエンターテイメント!]
    157 Takiguchi [クリスタル]
    158 宮田智加子 [増殖ストーリー]
    159 鈴木紗也香 [another scenery -半透明の薄い膜と耳障りな沈黙達-]

    今回はこの4人です。写真はのびアニキです。会場の外をあるいていたら、インターホンがあってご自由に押してくださいと書いてあったので、押したらスゴいスピードでインターホンにでてくれて自由に入ってください的なことをいわれました。笑。なかにはいると大量のインターホンがそれを通じてピンポンダッシュしながらコミュニケーションを楽しむというような作品でした。現代アートなの?とかコンテクストは?とかいったら微妙に外れてるのかもしれませんが、面白かったです。

    Takiguchiの作品は2人のグループなんですが、それがお互いの意志を無視しながら同時に筆を入れて作品をそこに残った物だけが純粋な物として作品の中で機能していくという作品のようです。その過程を知るとより面白いですが、それを知らなくてもかなりペインティングとして好きな作品でした。

    宮田智加子さんの作品はペインティングの作品の上に刺繍した布のような綿を詰めた布のようなものを貼付けた作品。鈴木紗也香さんはファンシーな感じの夢見心地の色合いの作品の中にどこか水玉を忍ばせたような作品。どちらも作品としてはレベル高い気はしますが、自分にはあまり引っかからなかった。

  • 「Beyond」展 – SCAI THE BATHHOUSE

    「Beyond」展 – SCAI THE BATHHOUSE

    「Beyond」展をスカイ・ザ・バスハウスで観てきました。

    震災の影響なのかグループ展のような物が多いです。基本的にテーマがなくて震災の為アーティストが来れなくなって、グループ展となっているようなタイプのグループ展は取り上げていないのですが(何て感想を書いていいかよくわからないので。)、ここは「Beyond」というタイトルをつけてコンセプトありで、しかも有名作家をとりあげていたので、面白かったです。

    アート、あるいは美術という仕組みの中にはコンセプトやルールのようなものは確かに存在しますが、それを操る創造の言語は一般的な概念を軽々と超越していきます。鑑賞者との距離をはかるように近づいたり、離れてみたり、行ったり来たりする・・・。作品とのそのような対話の中で、アーティスト達の様々な創造言語が、限りなく広がりを持つものであると感じさせられることでしょう。

    名和晃平さんは、未発表作のドローイングシリーズ Line-Fragment を展示していたのですが、最初これが誰の作品かわかっていないで良いなーと思ってみていたのですが、わかった時にちょっとビックリしました。普段の名和さんの作風とちょっと違っているような気がしましたが、クオリティが高くて観ていて飽きないです。

    イェッペ・ハインさんの作品は、前におそらくSCAIで観ていたのでそれほど驚きはなかったですが好きです。嵯峨篤さんの作品もただただ鏡面のように黒い作品も好きです。中西 夏之さんの増殖していく細胞のような作品も独特の空気感がありますし、川上 幸之介さんの作品は特殊な描きかたをしていそうな特殊な絵のように思えました。そしてブライアン・アルフレッドさんのデジタル化したような何かを省略して平面化してしまった空間のような作品もかなり良かったです。こういう作品はホワイトキューブの中で観るよりも家とかでみると窓として切り取られている先がデジタルの空間として機能しそうなので、また印象が変わってきそうですが、そこがかなり面白く好きなタイプの作品でした。

    有名どころも集まっているし、名和さんなどはMOTで大規模個展も行われているのでそのあたりと絡めてみるのもかなり面白いかもしれません。

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    Jeppe Hein
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    Jeppe Hein: Until Now
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  • FM「REISSUED WOMEN(AN HOMAGE TO DAVID SALLE)」- スプラウト・キュレーション

    FM「REISSUED WOMEN(AN HOMAGE TO DAVID SALLE)」- スプラウト・キュレーション

    FM「REISSUED WOMEN(AN HOMAGE TO DAVID SALLE)」をスプラウト・キュレーションで観てきました。

    奇妙なポーズをとっている恐らく娼婦のモノクロームの写真。というのがこの展示を観ての最初の印象でしたが、近く見るとこれはペインティングであるということがわかって何故写真をペインティングにしているんだろうなぁ?という感じでした。

    構図とかは結構スタイリッシュといえばいいのか?それとも古めの欧米の広告写真のようであるといえばいいのか細かくはわからなかったですが、そういう雰囲気のある物で、時々そのペインティングに印象的な色のついた空間が介入してくるというもので、そのモノクロでない色の部分があたらしさと古さの境界のようなものがあって面白かったです。

    それだけかな?と思っていたのですが、裏には少しコンテクストがあったようす。元を知らないという勉強不足でしたが、そう考えると何となくいろいろと合点がいくような。WEBから少し抜粋するとこんな感じです。詳しくは上のリンクから飛んでください。

    これらの写真は、そのユニークさ故に、独立した写真作品として発表されているが、10年間という撮影期間は、ひとつのシリーズに掛ける時間としてはあまりに長すぎる。やはりペインティングのエスキースにすることが目的で撮影されたと推測すべきだろう。実際いくつかのカットはペインティングになったものの、その多くは写真集に閉じ込められたまま、その後より複雑化するアート・コンテクストの奔流で、いつしか多くの人が意識する存在ではなくなっていった気がする。

    それから20年。
    極東の島国で、二人の若きアーティストがこの未遂のエスキースの存在に気が付いた。

    ということで、デヴィッド・サーレというアーティストの写真を利用して作られていなかった作品を自らの手で作ってしまおうという作品だったようです。裏のコンテクストがわかるとなかなか面白い展示でした。

  • 廣沢美波 「夢でキスキスキス」- Ai Kowada Gallery

    廣沢美波 「夢でキスキスキス」- Ai Kowada Gallery

    廣沢美波 「夢でキスキスキス」をAi Kowada Galleryで観てきました。

    何故展覧会のタイトルが電気グルーヴの引用なのかは不明ですが、「夢でキスキスキス」というタイトルです。そして作品としては、結構カラフルな原色を多用に利用して、筆ではなくスポンジのような物で叩いて描いたのか?と思わせるようなタッチでメルヘンの国のようなものを描いている作品でした。

    何となく原色だから明るいのかという感じもしますが、原色とはいえ黒のような重い色が印象的に配置してあって、夜の風景かと思うような重さがありつつ、そのなかに力強く様々なPOPなアイコンが書込まれているという作品でした。

    POPアイコンの趣味が動物とかでちょっとあわないのとこのカラーリングの強さと、この作風になれなかったのでちょっと得意じゃない感じでした。

  • 伊藤彩 「穏やかに臭う」- 小山登美夫ギャラリー

    伊藤彩 「穏やかに臭う」- 小山登美夫ギャラリー

    伊藤彩 「穏やかに臭う」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。

    なにやら何の脈絡もないように感じる絵の中にギャグなのかなんなのか面白い絵とか、ゆるーい絵とか、何かの図案のような物なんかが気の向くままに配置されているような絵でその中にこれまた適当に作られたような。絵を切り取った物が貼り込まれていてコラージュなのか何なのか?

    一体どこに向かっているんだろうというようなモノだけどもインパクトのある絵が描かれていました。

    それこそ吉田戦車のようなゆるさをもったキャラクターみたいなものや、動物や人なんかが色々とは位置されているんですが、そこが完全に異世界のようなものそれぞれのキャラのような物の関係もまったくないような、ただそこにあることで面白かったり不思議だったり奇妙だったりという気分を喚起させる絵だったといえばいいのかな?単純にみてて面白かったです。

  • 工藤麻紀子 展 – 小山登美夫ギャラリー

    工藤麻紀子 展 – 小山登美夫ギャラリー

    工藤麻紀子 展を小山登美夫ギャラリーで観てきました。

    草むらの中から少年や少女がこちらを向いているという構図が多かったのかな?なにやらアニメ的な雰囲気を醸し出しているような簡略化された絵の中に、印象的な何かを感じることができるような作品がならんでいました。

    これが工藤麻紀子さんのいう所の「毎日通っているのに急に光って見える」風景という部分なのかな?と思ったりしますが、とにかく雑然とした中にアニメっぽいながらもそれとは一線を画したような凛とした少年/少女がいるところが妙に印象強く感じられました。

    色とかなにか全て滲んで古びてしまったかのような色使いだったりもするので、単純に光り輝いた風景というワケではないのですが、その中に輝きを捉えているというのは作品を前にするとわかる作品でした。

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  • 川内倫子 「Illuminance」- FOIL GALLERY

    川内倫子 「Illuminance」- FOIL GALLERY

    川内倫子 「Illuminance」をFOIL GALLERYで観てきました。

    日常の中に潜んでいるIlluminanceな瞬間を上手く切り取った写真がたくさん展示されていました。動画も一つありましたが、30分くらいあるらしいので1/3くらいしか観ませんでしたが、これもある種Illuminanceなモノでした。

    写真がとてもよかったです。結構アニメとかみて輝いてる瞬間を上手く切り抜いているなと思うタイミングがあるのですが、アニメは画面上のすべてをコントロールできるのでそういう画像を作りやすいというのはあると思います。しかし、ここでは写真でその輝ける瞬間というものを切り抜いていたので、想像するだけでも奇跡的な瞬間を捉えていることになるなということがわかります。そしてその瞬間を捉えた美しさというのは確実に存在しているなという、良い展示でした。

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