「Out 
of 
Bounds」展 – 東京画廊+BATP

東京画廊+BTAPで「Out 
of 
Bounds」展を観に行きました。

東京画廊+BTAPが2002年よりギャラリーを構える中国・北京は、日本人の私たちにとって「向こう側」と 出合う境界線上にあるかのようなマージナルな都市です。いまだ謎めいた「”さらなる”向こう側」をうかが い知るきっかけとして、私たちは向こう側の美術に興味を抱きました。ちょうどそのころ、「向こう側」と「こ ちら側」を行き来しながら北京に身を置く東アジア学研究者・荒巻正行氏と出会い、彼を紹介者として向こう 側の美術作品を集めた展覧会を企画しようと試みました。この東京画廊+BTAP特別展「Out
of
Bounds」展は、 荒巻氏が「向こう側」からあらゆる方法で入手した絵画作品を展示いたします。


近代文明が成熟した今日でも、世界は境界線を隔てて「向こう側」と「こちら側」に分かれているといえます。境界線の向こう側の国には、国家が抱える画家が約1000人存在しているそうです。彼らは政治プロパガンダを目的とした絵画を描いています。当然、それらの作品は美術品として画廊等で発表されることなく、本来の目的を貫くべく公共的な場所に掲げられています。
本展で展示される絵画は、荒巻氏が以下のテーマを提案した複数の画家との共同作業から生まれたものです。

「ディフェンス・ビューティー」
 
 「ハッピー・ピョンヤン」
 
 「6・9 (ロック) ガールズ」


 この3つのテーマはこの展覧会のコンセプトでもあります。このコンセプトにしたがって3つのシリーズで作品は構成されています。それぞれの絵画には、かつて理想とされた「こちら側」である近代国家の最後の様相を垣間見ることができるかもしれません。このように、作品は、境界(Bound)を越えて言葉では伝えることのできない質の情報をもたらしてくれます。このことは、美術がコミュニケーションの手段であることをあらためて証明してくれました。

というような展覧会。

昔でいえば中国のイメージだったプロパガンダとか革命とかとセットになって連想される共産っぽい絵が、今では北朝鮮にいかないとあまりないという状況が生まれているようで、そこで3つのテーマについて書いてもらった絵画というようなものでした。いわゆる何か共産主義的表現なのか?そのように美しく書いていて、これはこれでコンセプトさえ上手く立てればアートとして面白く成り立つんだなぁという印象で、面白かったです。


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