森靖「Twister」- PERCEL

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森靖さんの「Twister」をPERCELに観てきました。

森靖さんといえば、前回「Ba de ya」の女性化したエルビスプレスリーの超巨大な彫刻のイメージが強いのですが、今回はそれに比べれば小さいものの、木彫としてかなり大きい作品や、かなり異形な作品などがありました。

前回の展示は圧倒的な存在感と宗教的な力のようなものすら感じましたが、今回もその力を感じつつもプレスリーというスターのアイコンではない、美術的な文脈を感じるようなものがありました。

今回の展示を理解するには、とにかくステイトメントがわかりやすいので、コチラを読んでから観ていただくとより良いのではないかと思います。

文章であげていくと、そのまま全部引用していまいそうなので、キーワードをあげていくと、「その高さは人類が医学的な記録上現存する最長の記録272cmに迫ります。」「現実においてのスケールを実感することが必要だと感じている」「様々な事象がツイストした(ねじれた)状態で共存しています」美術文脈のみならず、大衆的な「美」に対する意識しつつ、美を作品の基準の一つとして制作しているようです。

その美への考えが、ねじれ、多様性、などと合わさることでかなり強い強度をもって見ている方にも伝わってくるような、かなり力強い作品がならんでいました。

それはただ、モノとして大きいから強いというわけではなく、小さい作品でも木のそのままの力を生かしつつ、彫刻することでの引き算、木や粘土のようなものをつかった足し算することで木や作品の力を強化してるようにも思えます。

粘土が付加された作品からはマークマンダースのような西洋的な文脈も感じました。(マークマンダースは粘土じゃなかったりしますが。)

奇形樹をつかった骸骨などの作品をみていると、そこにある木と向かい合いそこにある形を掘り出しているだけではないか?と思わせるくらい、彫刻であり、木であるような形状をしています。

自然をすべて排除しないことによる、力強さも感じることができ、すべての要素がエネルギーに集約されていっていました。

サイズが極小の自由の女神から、巨大サイズの作品まで、サンプリング/リミックスされたような造形がありつつも、美しさ、力強さ、荒々しさを中心に据えたような芯のある作品は見ている方にも力強くパワーをぶつけてこられているようなエネルギーを感じます。オススメです。

PHOTO

INFO

森靖「Twister」

会場:PERCEL
会期:2023年5月27日(土)- 2023年7月11日(火)
開館時間:14:00 – 19:00
休館日:月、火、祝日(7/10と7/11を除く)

WEB:https://parceltokyo.jp/exhibition/twister/

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