トム・サックス「茶碗」- 小山登美夫ギャラリー

トム・サックスさんの「茶碗」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。

最近は、伊勢丹での展覧会や、NIKEとの「MARS YARD SHOE 2.0」「MARS YARD OVER SHOE」「NIKECRAFT GENERAL PURPOSE SHOE」などのコラボレーションなどをやっていたので、「ティーセレモニー」のようなものは、日本での展覧会を行なって、一旦終了かなと思っていました。

今回の展覧会は、再度「茶碗」という直球のスタイルで作られた作品がならんでいました。

過去の展覧会でも、茶碗的なものはあったのですが、今回はより少し崩れていたり、継いであったり、樹脂で埋められていたりなど、バランスの悪いものが選ばれているような気がしました。

そのバランスを整えるように、宇宙船のような足がつけられていたり、またはまるで宇宙船そのもののような形になっていたりと、前回までの作品より一歩進んだ感じがしました。

それだけでなく今回は、2つ映像オマージュの作品がありました。

本展の2つの主要な作品は、ナム・ジュン・パイクの作品と、サックス自身の継続的な映像制作へのオマージュとなっています。1つは1970年代のアメリカで彼が子供時代に使っていたテレビを再利用し、テレビの中に新しい茶碗を入れたもので、テレビのスイッチを入れると彫刻が照らされるようになっています。それに対してもう1点では、茶碗は段ボール箱の中に入れられています。箱の中のビデオカメラが箱の外のスクリーンに映像を映し出し、中にある茶碗を「翻訳」して見せるのです。

引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/sachs2023/

いつも通りですが、NASA、SONY、マキタから、スターウォースやキティちゃんまで、様々なものを取り込んで作品になっていました。Tom Sachs印のプライウッドを使った台座などがあったり、逆にあまり見なかったような鏡の置かれた作品などもありました。

さらに今回は、ギャラリーの外にも作品があり、タバコの灰皿なのですが、LPガスのボンベの上に灰皿があるような、作品があって、ここにタバコ入れるの危険すぎるだろという…。

Tom Sachsらしい、意味や価値をふざけているのか?楽しんでいるのか?のようなシニカルな感じでの楽しさのようなものが、多くの作品にありました。

次は新たな展開になるのか、一歩進んでいくのか。まずは早くスタジオの問題をクリアになればいいなと思います。

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INFO

トム・サックス「茶碗」

会場:小山登美夫ギャラリー
会期: 2023年4月15日(土) 〜5月13日(土)
開館時間:11:00-19:00
定休日:日月祝

WEB:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/sachs2023/

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