投稿者: watanabe

  • 金氏徹平「記号は記号ではない」- 上野の森美術館ギャラリー

    金氏徹平「記号は記号ではない」- 上野の森美術館ギャラリー

    金氏徹平「記号は記号ではない」を上野の森美術館ギャラリーで観てきました。

    そもそもはVOCA展と一緒にやっている企画なんですが、VOCA展の方は写真もNGだし、内容もなんとなく微妙というかまとまりがないというか、ある意味いつもの感じだったので記事は書かないことにしてこちらの方だけ書くことにしました。金氏さんのファンなので。

    最近よく見るようになったモビール的な作品とリキッドを切り取った大きな立体作品、漫画のようなものを重ねた作品や、時々見るソフトスカルプチャー的な作品とあまり見たことがない石や地味な色のものを重ねた彫刻というような様々なものがある展示でしたが、いつも通り作品としては何かと何かを出会わせて掛け合わせることで新たな形や作品を産んでいるようなものたちでした。

    その組み合わせというか、掛け合わせのバランスが絶妙でPOPでもあり、作品らしさがでているという部分で面白いです。作品のコンセプトの部分はしっかり作っているんですが、個々のパーツはいろいろなところから拾ってきていて、タイトル自体にも「記号は記号ではない」©松田青子となっているところからしても、うまくパーツを拾い集めて組み合わせるREMIXのようなところが面白いです。REMIXというか、それに金氏エフェクトがかかってる気もするからDUB MIXに近いかも?(まあREMIXとDUBMIX似たようなものという話もありますが・・・)

    出会わせるとはいえ、これは謎だった。何か出会ってる感はあるけど。脱力感もすごいというか。何故、猫と石・・・。笑。この作品は置いておくとしても、最近ART FAIR TOKYOとかSatoko Oe Contemporaryでも見ていましたが、まとまった展覧会という感じがして良かったです。

    そういえば、丸亀でみたメルカトルメンブレンの図録、まだ届いてないな。

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  • コンタクト・ゴンゾ「フィジカトピア」- ワタリウム美術館

    コンタクト・ゴンゾ「フィジカトピア」- ワタリウム美術館

    コンタクト・ゴンゾのフィジカトピアをワタリウム美術館で観てきました。

    身体と身体のぶつかり合いの中に普段忘れている暴力的な雰囲気も含めたストリート感のあるようなパフォーマンスや物の作成を中心にしているというイメージが、コンタクトゴンゾには強いです。なので展覧会となるとコンタクトゴンゾのパフォーマンス部分が抜けてどうなるかと気になる部分がありました。

    そんな中、いろいろな情報をみていたらボールをぶつけられる作品があるということがわかって、これは行かなくてはいけないのではないかという気になって行ってきました。

    もともとビジュアル面でもNAZEさんというストリートな絵を描ける人がいるので、ビジュアル的にもしっかしていて、全体的に男っぽさや危なさみたいなコンタクトゴンゾの雰囲気を人間がそこにいなくても、表しているという面白いものになっていました。(逆に動画でパフォーマンスを流しているものは本物のパフォーマンスを見たことがあるだけに、物足りなさもありましたが。やはりパフォーマンスは目の前で見ないとダメですね)

    注目していた「黒い家の庭」という作品は、そのボールがぶつかるまでの緊張感と実際にぶつかった時に少し痛い(配られた上にも注意で書いてある。笑)という、これがコンタクトゴンゾに触れたような気がしてすごく良かったです。展覧会内容にあるように「殴られてるのに笑える。 Punching,」という感じ。なんだかボールをぶつかって痛かったという体験を共通に持っている人たちと妙な連帯感が生まれた気すらしました。

    パフォーマンスだけでなく展示もできるんだなぁと思ったのですが、こういうのはなかなか普通の美術館ではできなさそうだなと思い、さすがワタリウムとも思いました。とにかくいい展示でした。またそのうちどこかで次をみたいな。

    ついでですが、以前に撮ったパフォーマンスの動画貼り付けておきます。

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  • オースティンリー・リー「Serious Works」- Kaikai Kiki Gallery

    オースティンリー・リー「Serious Works」- Kaikai Kiki Gallery

    オースティンリー・リーさんの「Serious Works」をKaikai Kiki Galleryで見てきました。

    デジタルをベースにしているという感じのする作品たちがたくさんありました。デジタルをベースにしているおかけで、2次元や3次元などのことは関係なく自由につくられていて、その自由さが絵のテーマにも出てると思うのですが、とても面白かったです。

    写真で見るとさらに実感するのですが、一体どこまでが絵でどこまでが立体なのか分からなくなるような不思議な立体感があり、今回の展示でホワイトキューブではなくなったギャラリー空間がよりそれを強調しているように思えました。

    とにかく、グダグダな絵画に見えるのだけども、実際見ると良さがあるし、さらに写真とかに撮った時にさらにその面白さがでてくるあたり、今っぽいアーティストで良いなーと思いました。こういうアーティストの展覧会やってくれて本当にカイカイキキギャラリーはありがたい。

  • 3331 Art Fair 2017 -Various Collectors Prizes-

    3331 Art Fair 2017 -Various Collectors Prizes-

    3331 Art Fair 2017 -Various Collectors Prizes-に行ってきました。

    ART FAIR TOKYOと同時期に開催されるFAIR。若手中心で値段も手頃。結構見てきた作家さんとかもあって良い。ふつうの人でも買える値段です。

    アレっぽいなとか、あそこでみたなとか、そんなのもちらほら。

    ART FAIR TOKYOのカウンターとしてあるみたいなことがどこかで書かれていたのとかをみたが、そもそもART FAIR TOKYOがカウンターするのに値するのかという疑問はイマイチ隠しきれない。けど、それとは独立して単に同時期にやってますでいいのでは?

    それは、まあ、置いておくとしてとりあえず買いやすい値段の作品が多いし、好きな作品もあったりするのでいいのですが、これだとギャラリー回って見てる時と変わらないし、そもそもギャラリーで買った作品ここにも置いてあったし、なんだかなぁ感はある。結局、アートシーン自体が盛り上がっていかないといけないのかもしれない。

    ART BASELと比べてはいけないのはわかっているんだけど、ああいうART FAIRが見たいし、カウンターとかではなくART BASELとかは同時期にいっぱい他のFAIRも開かれるわけなんだから、それはそれとしての立ち位置を決めてしっかりやれば良いような気もする。コレクタープライズとか意味あるのかはよく分からない。選ばれれば悪い気はしないだろうけど、アートフェアなんだし選ぶのは買う人で良い気がするけど。

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  • ART FAIR TOKYO 2017 – 東京国際フォーラム

    ART FAIR TOKYO 2017 – 東京国際フォーラム

    ART FAIR TOKYO 2017に行ってきました。

    目玉はシャガールとかだったのかな?撮影禁止でしたけども。とはいえ、なかなかびっくりしたのが、会場の端の方の会場外みたいな部分に家が建ちそうな値段のKAWSの作品があったこと。(たぶんちょっと盛りすぎな値段な気がするんだけども)周りにあったKAWS作品の値段を全部足したらびっくりな値段になるのに会場外か…。

    隣にはジャンミッシェルオトニエル

    なんとなく雰囲気だけだけど、少しだけコンテンポラリーアートの面積増えてたような?

    入ってすぐ名和晃平さんやら、小金沢健人さんやらやら

    ミヅマアートギャラリーで堀浩哉さんと金泰浩さん。金泰浩さんのミニマル感良い。

    話題のASAKUSAいろいろ状況もあり、じっくり見れなくて残念

    アルマスギャラリーの高橋大輔さん。大きいのに目が行くけど、横の斜めのやつとか、立てかけてあるのとかも良い。(もちろん大きいは、遠近どちらでも面白くて、すごくよい。)

    Satoko Oe Contemporaryは金氏徹平さん。モビールの作品すきです。

    青山目黒 x ギャラリー壺中天の羽永光利さんの写真。見応えがある。歴史的イベントの写真とかとか。とにかく展示としてしっかりしていて個展レベルの展示だった。

    ANDO GALLERYのショナ・トレスコットの風景画は良かった。

    日本以外の国から来ているギャラリーも多くはないけど、一応ありました。結構韓国のギャラリー良かった。

    あと、これは完全にチケットのいらない会場外だったけど、若手のPOPUPみたいなのをやっていて、そこも結構良かった。近藤亜樹さん、中村太一さん、森千裕さん、コバヤシ麻衣子さんとかとか。

    全体的には、良い作品もあったし、まあ目玉はないとはいえ、どうせそんなもの買えないから、個人的には良かったとは思う。

    でも現代アートのアートフェアとしてはイマイチだとおもうけど、日本的にはこんなもんなんだろうなー何て思ったりしました。

    うーむ。それでいいんだろうか。ART BASEL HONGKONGがあると思うとなんとも。

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  • 「村上隆のスーパーフラット・コレクション」カタログ

    「村上隆のスーパーフラット・コレクション」カタログ

    改めて分厚い本だなと、写真がとにかく多く綺麗なので、展覧会の内容がよく分かると思います。書いてある文章自体もそれほど難しくはなく、とにかくアーティストではなくコレクターとしての村上隆さんがどのような人なのか。どのようにアーティストとしての村上隆と繋がっているのか?が分かるような内容です。

    こういうことを知りたくて村上隆さんがコレクターになったというステートメントの一部を抜粋しておきます。

    まず・・・・・・芸術はなんで高額で取引されるのか?
    それから・・・・・・古いものはなぜ、高額になってゆくのか?
    古くて、かつ、芸術的に高い価値を持つものとは何か?
    有名な名物の古いものと、無名のものとの間にある差とは何か?
    芸術における良し悪しとは何に起因しているのか?
    価値に個人的な思い入れは関係があるのか?
    国によって、価値の変動はあるのか?
    画商ってどういう商いを行うのか?
    コレクションを集めてゆくとはどういうことなのか?
    美術館とはなぜできたのか?
    人はなぜ、芸術を鑑賞せねばならないのか? などなど。

    十和田市現代美術館で行われる展示はこの中から特に現代陶芸の部分に焦点をあてて、強力なコレクターとして、さらには世界的なアーティストであるという視点を入れた展示になっているようなので、かなり面白そうで、行きたいのですがいけるかなぁ・・・。頑張って予定を早く立てないと気がつくと終わっちゃう展覧会とかあるので要注意ですね。

    ちなみにステートメントの一部を抜粋しておきます。

    利休にはじまる茶の湯、柳宗悦を中心とした民藝運動、デパート陶芸からクラフトフェアまで、多様に展開する陶芸の世界から、日本の価値と美のありようを汲み上げる村上の頭の中の陶芸史を初公開。陶芸の文脈を再考しつつ、「芸術とはなにか」に迫る、村上隆キュレーションによる美術館初の陶芸展です。ぜひご期待ください。

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    村上隆の五百羅漢図展
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  • 荒川医「Tryst」- タカイシイギャラリー

    荒川医「Tryst」- タカイシイギャラリー

    荒川医さんの「Tryst」をタカイシイギャラリーで観てきました。

    入ってすぐに下に引いてあるArt Baselの横断幕のようなものがあること。そして謎の発光体がそれぞれ呼応しているかのように並べられていること。謎のミュージカルのような掛け合いが始まっていることに驚きつつ、日本語字幕を見たりしていると、なんとなくアートのことを話していることがわかるような。

    今回はこのようなパフォーマンスのようなインスタレーションのようなものだったので、何やらどう捉えていいのかわからないという気がしつつも、なんだかコミカルで面白いような内容のような。

    荒川さんがパフォーマンスアーティストであるということはなんとなくわかった気がするんですが、他の作品も見ていくうちにこの作品の面白さがよりわかってくるような気がしました。そのそもベースになっている具体の作品自体もよくわからなかったし、多分田中敦子さんかなーとかそういう感じで、これだけ輪郭がはっきりしなくても多分わかると思うんだけども。もうちょっと歴史しってないとなと思ったりもしますが・・・。

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  • 宮島達男「Counter Void」Relight Project 2017 – 六本木ヒルズ

    宮島達男「Counter Void」Relight Project 2017 – 六本木ヒルズ

    宮島達男さんの「Counter Void」のRelight Project 2017を観てきました。

    電力を使いながら点灯されていた、Counter Voidが2011年に消えてから、震災の記憶をどのように捉えていくかが問われているような気がします。東京人々の記憶から薄れ始めてきているのではないか?それを改めて考えさせるのがRelight Projectなのかなと思います。

    個人的には、Counter Voidが点灯していた時期を知っていて、あの角で作品が光っているということが当たり前でした。そのなかで光が消え、そして再点灯。懐かしいなという感覚と、以前は当たり前だったことがもう当たり前ではなくなっているのだなという再認識をする機会になりました。

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    芸術論
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  • アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの「ポエティクス/ストラクチャー」- インターコミュニケーションセンター

    アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの「ポエティクス/ストラクチャー」- インターコミュニケーションセンター

    アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの「ポエティクス/ストラクチャー」をインターコミュニケーションセンターで観てきました。

    アート+コムとライゾマティクスリサーチが一つずつ作品を展示し、各々の今までやってきた仕事の動画が流されているという展示でした。ライゾマもかなりアート+コムに影響を受けているというようなことが書かれていて、なるほどなーと思いながらアートコムの仕事とかを見ていたりしました。

    ライゾマは、鏡の直方体を動作させながら光を当てながら、それらの計算もしつつ仮想空間に同様の空間を作るような作品だったのかな?ELEVEN PLAYとかとスパイラルでやっていたVRの連携と近いようなものが置いてありました。さすがに動作するとなるほどと思いました。こういうものでつくられる体験はこれから多くなるような気もしますが、なかなかここまで出来る人もいないんだろうなという印象。

    アート+コムは作品としては難しくないんだけれども、完成した状態がとにかく美しい。向こう側にCYMで手前に反射してRGBが投影されてその反射/透過の板がモーターにより踊るように連携して動くという作品でした。技術ももちろん使っているんですが、それほど難しすぎずとにかく作品としての美しさがある作品でした。

    こうやって並べてみると両方ともメディアアートながら、技術と美しさの特徴の違いというようなものもあったし、ついでにTeamLabとかのことを想像してもやはり違うので、こういう作品がこれからたくさん作られフォロワーが出てきていろいろ発展すると面白いなぁと思いつつも、プロジェクションマッピングのような次の新しい一手が出る前にクオリティの低いものがでて消費されてしまうみたいなことがないといいなぁとも思いました。

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    美術手帖 2017年1月号
    美術手帖 2017年1月号

     

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  • 冨井大裕「像を結ぶ」- Yumiko Chiba Associates

    冨井大裕「像を結ぶ」- Yumiko Chiba Associates

    冨井大裕さんの「像を結ぶ」をYumiko Chiba Associates viewing room shinjukuで観てきました。

    冨井大裕さんは既製品を用いて彫刻的な形をつくるという作家さんで、今回はNYに滞在した時に作られた作品を展示しているというものでした。

    さすがにNYで作ったというだけあって、NYな紙袋の作品やノートや手紙の作品だったりしたわけなんですけども、いつもであれば、既製品を用いた形だけでなく色やリズムみたいなものも含めて作品にしているという印象があったのですが、今回は逆にストイックに形だけにスポットがあたっているのではないか?というほどに色やリズムなどは排除されていた気がしました。

    ここまでストイックになってしまうと、作品の良さや面白さはわかるんですけども、コレクターの人とか買う時にちょっと戸惑うんじゃないかなと余計なことが心配になったりしました。やっぱり、ここまで既製品そのまま感があるとギョッとしてしまうので。いや、そのギョッとするところが良いとも思えるのですけども。それが気になって仕方なかった。笑

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  • Chim↑Pom「The other side」- 無人島プロダクション

    Chim↑Pom「The other side」- 無人島プロダクション

    Chim↑Pom「The other side」を無人島プロダクションで観てきました。

    Chim↑Pom は2014 年からアメリカ合衆国の国境問題をテーマとした、「COYOTE」 (2014, NY と東京で展示)、「U.S.A. Visitor Center」 (2016)、「LIBERTAD」「The Grounds」 (ともに2017)を制作してきました。今回の新作を含むこれらの連作プロジェクトは、Chim↑Pom のメンバー、エリイが抱える アメリカへの入国規制という個人的な問題をきっかけとして、古今東西さまざまな場で引かれてきたボーダーに着目し制作したものです。また、2015年、Chim↑Pom イニシアティブのもとでスタートした、東京電力福島第一原発の事故によってできた帰還困難区域内での国際展「Don’t Follow the Wind」も、世界中のさまざまな「立ち入れない場所」をChim↑Pom が意識するきっかけとなりました。

    どんな展覧会なのか?は、この引用のままだし、作品の内容については無人島プロダクションのWEBを見てもらえればだいたいわかるのではないかな?と思ったりするわけなんで、ぜひそちらを参考にしていただけると、ほぼ完全な説明ですね。笑。ということで、別角度からの話ですが、このトランプが壁と言い出している時にこういう作品を作れる作家が日本にいるというところがすごいし、このスピード感でやっていけるからこそChim↑Pomはここまでの存在感をもっているんだなという裏付けにも感じてしまう良い展覧会でした。

    若手で単純に世界でやっていけるのではないか?世界規模での視点がある作家がいるのか?日本だけしか見えてないんじゃないかな?って思ったりする中でこの広い視野とスピード感でやっていて、このままどれだけ進化してくのか楽しみです。美術は作品を作るまでに時間がどうしてもかかってしまうから、今の問題を取り上げるのは難しかったり、時代と同時進行していくというのはなかなか大変だとおもうのですが、今の問題を捕まえて作品にする。それをやってのけているのがよくわかる展覧会でした。必見です。

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  • 草間彌生「わが永遠の魂」- 国立新美術館

    草間彌生「わが永遠の魂」- 国立新美術館

    草間彌生「わが永遠の魂」を国立新美術館で観てきました。

    草間彌生さんの初期の作品から現在の作品まで見ることができる大規模な展覧会なので、草間さんのことが気になっている方には確実に必見の展覧会なのかなと思います。会場の構成が非常に良くできているので、見飽きることなく観れておもしろかったです。

    まずはじめに入ってすぐに富士山の大きな絵があって、その部屋を抜けるとものすごく広い部屋に花の彫刻が3点と大量の新作があり空間と作品の数で圧倒されるようになっていました。個人的には新作は好きではないのですけども、あれだけの数で圧倒されると作品一つ一つのクオリティはともかく空間として圧倒されました。(新作の気の抜けたあれはなんなんですかね?もう年だからあんな感じなのかなぁ?中学生が書いたようなゲランとか永沢君とかいましたよ。笑)

    その後、初期の作品からになるのですが、ここからは写真が禁止だったのでちょっと残念したが、やはりNewYork時代の草間さんはすごいですね。Infinity Netみたいなネットの作品とかInfinity Mirror Room的な鏡の部屋の作品とか素晴らしいです。いわゆるカボチャの作品とかも有名ですけども、個人的には無限に繰り返すような作品が草間さんの素晴らしいところだと思います。そして、鏡を使った部屋との相性もいいし、インスタレーションが上手い人なんだなという印象もあるので、もっと無限ループみたいな作品は見たかったです。

    外のカボチャは、まあ写真スポットとして楽しいのでいいのですけども、シール貼るやつは、まだ白いところ残っていたから良かったけど、最期の方とかどうなるのかな?不安というか、心配になりました。昔ギャルソンのSIXでみた草間さんのブラックライトにシールのインスタレーションがよかっただけになんか微妙な気分に。

    ちなみに余談なのですが、ワシントンのHirshhorn Museum and Sculpture GardenでやってるInfinity Mirrorsみたいな展覧会が見たかったというか。この展覧会巡回しそうですねぇ。LAあたりでみたいなぁ。まあきっと無理だけれども。笑

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    草間彌生全版画1979‐2013
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  • ソーシャリーエンゲイジドアート展 社会を動かすアートの新潮流 – 3331アーツ千代田

    ソーシャリーエンゲイジドアート展 社会を動かすアートの新潮流 – 3331アーツ千代田

    ソーシャリーエンゲイジドアート展 社会を動かすアートの新潮流を3331アーツ千代田で観てきました。

    そもそもソーシャリーエンゲイジドアートとは何か、それが展覧会概要にあるので、引用すると、

    「ソーシャリー・エンゲイジド・アート(SEA)」は、現実社会に積極的に関わり、人びととの対話や協働のプロセスを通じて、何らかの社会変革(ソーシャル・チェンジ)をもたらそうとするアーティストの活動の総称です。

    とのことで、絵画の中の歴史や文脈を意識して社会的な内容も取り込みつつ作品を作るような作品の作り方ではなく、社会に介入するような関わりを持ち、アートとしての視点を追加することで、ひいては社会全体に影響を与えるかもしれないものを作品とするのが「ソーシャリー・エンゲイジド・アート(SEA)」と思っています。

    そういう意味では、社会もしっかりと理解していないといけないし、単に意見や見解のようなものにならないアートとしての独自の視点も必要不可欠な要素になってくると思います。そういう意味では今回の展覧会はいわゆる地域アートというようなものとは違ってその視点をもっていればどんな地域でもその作品は成立し、地域ごとの色の違いがより顕著になるだけであるとも考えられます。

    いろいろ見ているなかで、やはり丹羽良徳さんはやはり強烈で、「より若い者がより歳をとった者を教育する」という生徒と教育者の立場を反転するという許可がおりずに失敗したお題に対して、さらにそれの許可を取るための紆余曲折の部分を生徒に演じさせる子とによってある種のお題の成立を目指した作品などは、わかりやすくソーシャリー・エンゲイジド・アートを感じました。

    MOTサテライトにも出ていたmi-ri meterや、銃を溶かしスコップに変化させて、それで木を植えていくというペドロ・レイエスさんの作品なんかも、木を植えるというヨーゼフボイス的な現代アートの部分と社会との関わり合いの部分をうまく使った作品であったと思います。

    その他にもAi Weiweiの作品も出ていて、Ai Weiweiくらいになるとそのものが中国社会との関係性が強すぎるので何を作ってもソーシャリー・エンゲイジド・アートになってしまうのではないか?と思う部分もありますが、Ai Weiweiはどんな作品でも出来上がりが作品としての造形の強度があるからすごいなと思ったり。

    やはりこの手の作品は最終的な出来が作品としての造形の強度がないと見るテンションが上がらないという部分があると思う。そういういみでは、なかなか動画だけで表現するのは難しいのかなと思ったり。まあ、動画の展示方法とか動画の内容でもどうにかなるところかもしれないのだけれども。

    また、もう一つあったのが、海外の作家は社会の対象が大きいような印象を受けました。まあ、この辺はまだ日本の作家が(または出展していた作家がたまたま)大きなテーマを扱っていないだけなのか、その他、島国であるとかそういう何かが影響しているのかわからないですけども、海外の作家のテーマがしっかりとしていて大きなテーマなような気がしたので、そのあたりはまだまだ差があるのか、日本が平和だからなのか。そんなことを思いました。

    とにかく、作家が社会を考えその考えについて鑑賞者が考えることで、社会について新たな側面からアプローチすることになり、新たな何かが生まれるかもしれないというのは非常に現代アート的で面白い展覧会だったと思います。ただ、まあこれだけこういう作品があると、時間もかかるし、集中力も持たないという意味では、なかなか大変な展覧会だとも思ったり。

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  • 横山裕一「絵の具芸」- NANZUKA

    横山裕一「絵の具芸」- NANZUKA

    横山裕一さんの「絵の具芸」をNANZUKAで観てきました。

    本展は、横山が大学卒業後の90年代初〜後半にかけて描いた板絵から構成されます。横山は当時これらの作品を描いては公募展に応募するも、落選が続く日々を過ごしていました。「一番安い素材だった」薄いベニア板に描かれているこれらの作品について横山は、先に行われた広島現代美術館での展覧会時に受けたインタビューで「絵画はもう終わりだと思い、かなり追い詰められていた。9回裏5点差くらいの感じ」と自虐的に回想していますが、25年の時を経た今、当時見向きもされなかった作品が放っている輝きに驚かされることでしょう。

    という風にある通り、横山裕一さんの初期の作品で個人的には横山さんをニュー土木やトラベルで知ったくらいなので、あの作風の前の感じが少し新鮮でありつつも確かに今輝きがあるなと思いました。そして、作品はどんどん新たに進んでいるけれども、根幹部分にある人物や出来事の捉え方とか、色使いとかは昔からなんだなということもわかり面白かったです。

    ベニア板に書いた大きい作品ももちろんいいんですが、カラーで紙に描かれたパステルカラーでカラフルな作品も横山さんらしくてよかったです。

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    横山 裕一
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    横山裕一カラー画集
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    横山 裕一
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  • 和田礼治郎 / アリエル・シュレジンガー – SCAI THE BATHHOUSE

    和田礼治郎 / アリエル・シュレジンガー – SCAI THE BATHHOUSE

    和田礼治郎 / アリエル・シュレジンガー 展をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。

    2人の作家の展示だったのですが、日本人とイスラエル人の作家でどちらもベルリンで活動をされている方々の作品だそうです。最初に目に付いたのはやはり真鍮の大きな腐食している作品でそれ自体の腐食が進行していくことで作品が変容していくのだなーなるほどなー。

    などど、気軽に見ていたわけなんですが、気が付いたらその横に火のついたガスバーナーがガスボンベに向けられていて焼けているという作品があり、これを見つけた瞬間から一気に空間に対する緊張度が変わりました。

    ギャラリーの中じゃなければ間違いなく火を止めるか、走って逃げてもおかしくない状態。しかし、ギャラリー内で作品とわかっているから見ているが、それにしても緊張感が走りました。

    こういう緊張感は実際日本ではわからないですが、イスラエルの作家が作ったとなるとこの緊張感により表したいことがいろいろわかるような気がしました。目の前にあるものや、その作り、システムそれ自体にいつ火がつくかわからないという爆発寸前の緊張感の中で生きるということの一端を感じれた気がしました。

    その他にも頭蓋骨を反転させることで生と死の反転を考えるようなものとかを作っている面白い作家さんだと思ったのですが、とはいえ、ガスバーナーを見た後はそれが気になってそれに全て持って行かれた感がありました。これは現地のその空間でみれてよかったです。体験しないと言葉にしても何もわからない、伝えられない作品でした。

    PHOTO

    BOOK

    Ariel Schlesinger
    Ariel Schlesinger

     

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    Ines Goldbach
    Christoph Merian Verlag
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  • ダン・フレイヴィン – Espace Louis Vuitton

    ダン・フレイヴィン – Espace Louis Vuitton

    ミニマリズムの巨匠ダン・フレイヴィンの展覧会をEspace Louis Vuittonで観てきました。

    とにかく蛍光灯を使った作品を作っているアーティストで、光を作品としているのだけれども、光が何かを表現しとかではなく、ただただ蛍光灯の光と色というものに焦点をあてた作品を作っています。

    フレイヴィンの作品は、素材である「光」を宗教的、あるいは神秘的に解釈することを一切退けます。光は単に、それ自体の存在を表すものとしてのみ用いられているのです。つまりそれは、本質的に「状況的(situational)」なものであり、作品に占有された物理的空間、そして鑑賞者とその空間に生まれる相互作用に焦点が当てられているのです。

    とあるように、そのストイックなまでに無機質な感じは飾り気がなく、ミニマリズムの極地であり宗教/神秘的な解釈を必要とせずそこにあるそのままを作品として鑑賞することができ、とにかく素晴らしいです。白い蛍光灯だけでなく、その他のカラフルな色の作品なんかもあります。それもまた美しく素晴らしいです。なんどでもみられるし、ずっと観ていたい気にもなるオススメの展覧会です。

    JUDDの寝室にDAN FLAVINの巨大な作品が並んでいたことを思い出しました。

    PHOTO

    BOOK

    Dan Flavin: The Complete Lights, 1961–1996
    Michael Govan Tiffany Bell
    Yale University Press
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    Dan Flavin: Icons
    Dan Flavin: Icons

     

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    Corinna Thierolf Johannes Vogt
    Thames & Hudson Ltd
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    Dan Flavin: A Retrospective
    Dan Flavin: A Retrospective

     

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    Michael Govan Dan Flavin Tiffany Bell Brydon Smith
    Dia Art Foundation
    売り上げランキング: 96,747
    Abstract Bodies: Sixties Sculpture in the Expanded Field of Gender
    David J. Getsy
    Yale University Press
    売り上げランキング: 109,414
    Dan Flavin: Corners, Barriers and Corridors
    Dan Flavin
    David Zwirner Books
    売り上げランキング: 137,063
    Dan Flavin: Lights
    Dan Flavin: Lights

     

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    Rainer Fuchs Karola Kraus Stefan Neuner
    Hatje Cantz Pub
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    Series and Progressions
    Series and Progressions

     

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    Dan Flavin
    Steidl Dap
    売り上げランキング: 205,745
    Dan Flavin: It is What it is and it ain't Nothing Else
    Jeffrey Weiss
    Ikon Gallery Ltd
    売り上げランキング: 603,592
  • 「PLOT 設計のプロセス」展 – GA gallery

    「PLOT 設計のプロセス」展 – GA gallery

    「PLOT 設計のプロセス」展をGA galleryで観てきました。PLOT展というとやはり模型が多いのかなーという印象がありましたが、今回藤本壮介さんは、模型ではなく図面がたくさんだったので、それほど山ほどという印象ではなかったかな。

    藤本壮介さんは今回文化施設だったけど、大規模商業施設的な発想で考えていたビデオが面白かった。あまり藤本さんの巨大施設というイメージがなかったけど、これはできたらどうなるか観に行ってみたいところ。その他に気になったのは、やはりSANAAの外見は一見フランクゲーリーを思わせるような建築で。でも、やはり内部空間的にはSANAAだなという建築もなかなか面白かったです。

    その他にも、石上純也さんがまたなにやら変なものを作ってるなーとか、伊東さんは新国立競技場整備事業公募型プロポーザル応募案かーそっかー。うーむ。それにしてもあの新国立の伊東さんの柱はこういう風な計画だったのねとか、隈さんが新品川駅か。いつも通りだけど、それにしても隈さんは建築多すぎないか?とか、まあそんなところ長坂常さんが出てたところはちょっとだけ驚きでした。やっぱり模型が多くて建築家の考えを観つつみれるというのはなかなか面白いですね。GA JAPAN 144と一緒によむとより面白いですよ。

    BOOK

    GA JAPAN 144
    GA JAPAN 144

     

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    エーディーエー・エディタ・トーキョー (2016-12-24)
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    藤本 壮介
    TOTO出版
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    藤本壮介|武蔵野美術大学 美術館・図書館 (現代建築家コンセプト・シリーズ別冊)
    建築が生まれるとき
    建築が生まれるとき

     

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    藤本 壮介
    王国社
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    藤本壮介|原初的な未来の建築 (現代建築家コンセプト・シリーズ)
    藤本 壮介 伊東 豊雄 五十嵐 太郎 藤森 照信
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    GA ARCHITECT 妹島和世+西沢立衛 2006-2011
    二川幸夫
    ADAエディタトーキョー
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    GAアーキテクト (18) 妹島和世+西沢立衛 1987-2006―世界の建築家 (GA ARCHITECT Kazuyo Sejima/Ryue Nishizawa)
    妹島 和世 西沢 立衛 SANAA
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    妹島和世+西沢立衛読本―2013
    妹島 和世 西沢 立衛
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    妹島和世+西沢立衛読本-2005
    妹島和世+西沢立衛読本-2005

     

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    妹島 和世 西沢 立衛 SANAA 二川 幸夫
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    妹島和世+西沢立衛/SANAA―WORKS1995‐2003
    妹島 和世 西沢 立衛
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  • カール・ラガーフェルド「太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影」- シャネル・ネクサス・ホール

    カール・ラガーフェルド「太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影」- シャネル・ネクサス・ホール

    カール・ラガーフェルド写真展「太陽の宮殿 ヴェルサイユの光と影」をシャネル・ネクサス・ホール観てきました。

    ヴェルサイユ宮殿をカール・ラガーフェルドが撮影した作品群で、この作品自体もヴェルサイユ宮殿で展覧会を行われたということのようなのですが、この写真がいわゆるヴェルサイユ宮殿というような色気を感じない写真で、ヴェルサイユ宮殿に行ったことがあるような人や、調べたことがあるような人からみると、こんなヴェルサイユもあるのかという意外性のある写真で面白かったです。

    作品のプリントが和紙のような上にシルクスクリーンされたような作品で黒と銀のみで印刷されていたりと全体的に金色のイメージのあるヴェルサイユとは違ったクールな目線を感じました。作品のみでなく展示もカールラガーフェルドがやったようで、迷路のように作られた展示も良い展示でした。

    PHOTO

    BOOK

    Where's Karl?: A Fashion-Forward Parody
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    サイン・シャネル カール・ラガーフェルドのアトリエ [DVD]
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    ファッションを創る男 カール・ラガーフェルド [DVD]
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    カール・ラガーフェルド スケッチで語る人生 [DVD]
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  • ob 「あわいにゆれる光たち」- Kaikai Kiki Gallery

    ob 「あわいにゆれる光たち」- Kaikai Kiki Gallery

    Kaikai Kiki Galleryでobさんの「あわいにゆれる光たち」が行われています。

    まずギャラリーに入って目に入ってきたのは、大きな小屋を使ったライブペインティングのインスタレーションで、こういう大きなインスタレーションをやる作家さんだとは思っていなかったので驚きました。WEBに書いてあるものを引用すると

    青森県立美術館の「美少女の美術史」展で、1か月間青森に滞在して現地制作した小屋の作品は、新しい物語をまとい、少女の神聖さと芸術の生まれる場所を重ね合わせたインスタレーションとして登場します。

    とあり、青森での滞在制作で作られた小屋の作品のバージョンアップのようで、さすがのレベルの高さでした。

    また、今回は風景画をメインとした個展で、もちろんそれぞれにobさんらしい少女が書いてあるわけですが、その人物と風景の隙間に物語があるような人と風景が独特な距離感を保った作品でした。ぶっちゃけ展覧会のステートメント部分にある作家からのメッセージが今回の展覧会のコンセプトそのものだなという感じですね。
    大きな作品から小さな作品までいろいろあったけど、Hidari Zingaroでやっていた個展のときよりももちろんどれも大きくてなかなかのお値段してそうでした。

    PHOTO

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  • 恵比寿映像祭 マルチプルな未来 – 東京都写真美術館ほか

    恵比寿映像祭 マルチプルな未来 – 東京都写真美術館ほか

    今年も恵比寿映像祭が始まりました。目玉と言っていいのかわからないのですが、個人的に目玉なのは好きなアーティストである金氏徹平さんのオフサイト展示WhiteDischarge(公園)が展示されているということ。

    ちょっとみてたら動いたので、慌てて撮った動画なので色々微妙ですが。笑

    とにかく良かったですね。WhiteDischargeシリーズを大きくすることができるんだなっていう驚きもありましたし、本当にそのまま大きくなったようなものがつなぎ合わされていて、中に入りたくなりました。実際入ろうとして止められていた子供がたくさんいました。気持ちわかるなーと思ったり。笑。あと、これ以外にも一応動画作品が展示されていました。それもよかった。

    金氏さんの他にも森村泰昌さん、笹本晃さん、豊島康子さん等々、いろいろ面白かった人はいたんですが、写真は基本NGだったのでありませんが、映像祭だよな?って思ってしまうような作品が多かったです。ただ、テーマの「マルチプルな未来」という意味ではそれに沿った展示ではあったと思います。

    個人的に映像祭とはいえ、映像ばかりだと精神的にちょっと疲れてしまうので、これくらいのバランスでやってもらえるといいなぁと思いました。

    森村さんはウォーホールに捧げた作品と、紙幣の作品。一応ウォーホールの方に動画はつかっていたものの、映像作品ではないですね。やってることはいつも通りなんだけど、やっぱ展示含めてうまいんだよなぁという印象。

    笹本晃さんは、マルチプルといっても作品の構造がマルチプルというか、作品の中でパフォーマンスをすることで、作品がパフォーマンスであり、作品がパフォーマンス後の残ったものでありというような、マルチプルに意味を持つ作品(ってなんか言葉が変かな?)で面白かったです。

    ちなみに唯一といっていい、写真を撮ってくださいという豊島さんの作品で撮った写真はこちら。

    赤と緑で点滅している空間でまるで正しい色がわからないのだが、入り口の指示でフラッシュ撮影をしてみてくださいということでしてみると、色が浮き上がってくるようなそんな作品でした。

    iPhoneだとフラッシュが弱いので、ある程度接写しないと意味がないという感じで。フラッシュが付いているカメラを持っていくのがオススメです。

    基本写真は撮れなかったから、金氏さんのWhiteDischarge(公園)の写真をたくさん載せておきます。

    MOVIE

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  • たちばなひろし 清水信幸 – アルマスギャラリー

    たちばなひろし 清水信幸 – アルマスギャラリー

    HARMAS GALLERYで「たちばなひろし 清水信幸」の2人展が行われています。

    たちばなひろしの作品は、一見すると儚げで流動的な印象の抽象画に見えますが、画面に置かれた筆跡は、それぞれ特定のモチーフをトレースしたのちに剥離され、キャンバス上に貼り付けられています。選択されるモチーフは作家自身に関わる日常的な風景や身近なイメージであり、それらをその場の記憶や雰囲気などのうつろう感覚を織り交ぜトレースしていきます。

    清水信幸は、空間に自身の筆跡が絵の具の質量を伴って浮かんでいるような作品を制作しています。作家自身が幼少の頃に河原の石を積んで遊んだ記憶をもとにした、石ころのように立体的な絵画の制作をスタートに、現在は自身のドローイングを忠実になぞらえた支持体をつくり、その上にアクリル絵の具を塗りつけていくという制作方法をとっています。

    やはり最初にみると清水さんの作品が気になってしまう。絵画の枠に入るんだとは思うんだけど、立体とも捉えられる。だけども、やっぱり認識としては絵画だなーという気がする。筆跡のような作品の形自体が絵画を想像させるのかなという感じ。とはいえ、その立体的な作りも魅力的で良さがあり、その立体と絵画の曖昧な感じが好きな感じ。

    たちばなさんの作品は説明されるまで、よくわからなかったんだけども、それぞれが何かをトレースしているということがわかるとグッとそれを読み取りたいという気持ちになって面白みが出てくる感じ。大きなやつは、文房具屋にある試し書きの紙をトレースしてるみたいなことを聞いていろいろなところの線がそれぞれ気になってしまった。笑

    MOTサテライトもやっているし、Satoko Oe Contemporaryもやってるから、合わせ技で周るのが結構オススメです。

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