投稿者: watanabe

  • 藤森照信展「自然を生かした建築と路上観察」- 水戸芸術館

    藤森照信展「自然を生かした建築と路上観察」- 水戸芸術館

    藤森照信さんの「自然を生かした建築と路上観察」を水戸芸術館で観てきました。

    藤森建築だなーというものが主に写真で展示されていて、そのほかにもスケッチや模型というよりはジオラマのようなものもあったりして、藤森さんが建築建築した建築家ではなく建築史家が少し建築をつくってますよという感じがわかるとも言えるような気がします。

    なので、あまり超巨大な建築は作ってないと思いますが、とはいえ、壁の加工や銅のトタンのようなものを手作りしたり、屋根を緑化したりそういうのの処理はたいへんですし、そういうところは、藤森建築の特徴だし単なる建築史家だけじゃなく建築家だと言えると思います。

    とはいえ、展示の1/3くらいはたねやに支配されていたというか、協賛なので仕方ないと言えるとは思いますが、とはいえ、結構たねやの印象が強かったです。まあ、もちろんその建築は藤森建築の代表作といえるのですが。

    あとは、やはり茶室ですね。藤森さんといえば茶室の印象が強くて、もちろん高杉庵とか、空飛ぶ泥舟とか(これは実際入った、茶室として面白いけど、人数制限あり。笑)、そういうのの印象が結構あります。

    最後は通常現代美術の展示をやっているところで、路上観察の展示をやっているという最後まで藤森照信さんだなという展覧会で終わっていました。5/7に磯崎新さんとのトークショーがあるようで予定があって行けなかったですが、聞きたかったー。

    併設のカフェの作りは藤森さんなのかな?フリードリンクで結構ゆっくりしてしまった。本が読めるようになってるんだけども、ラインナップも良かった。

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  • 坂茂「プロジェクツ・イン・プログレス」- ギャラリー間

    坂茂「プロジェクツ・イン・プログレス」- ギャラリー間

    坂茂さんの「プロジェクツ・イン・プログレス」をギャラリー間で観てきました。

    坂茂さんの現在進行中のプロジェクトについての展覧会です。やはり坂さんという感じで木で組んだようなものが多いですね。なかでも、2017年パリ近郊、セガン島にオープンする「ラ・セーヌ・ミュジカル(La Seine Musicale)」がメインでこういう建築を作らせたら坂さんだなという印象があります。

    隈研吾さんとかも木を使うけれども、どちらかというと和の要素だったり、独特なデザインとしての木の使いかたを感じるのですが、坂さんの場合は、もっと必要性のようなものを感じます。やはりそのあたりは紙の建築や仮設住宅等の考え方が反映されているのかなと思います。

    実寸大のパーツと模型を含めた展示であまり派手な印象はない坂さんですが、プリツカー賞を受賞したあたりからなにやらいろいろ大きなプロジェクトをやるようになってきているんじゃないかなと思いました。(私が全然しらないだけという気もしますが・・・)

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  • 「Sensible Garden 感覚の庭」展 と GINZA SIX

    「Sensible Garden 感覚の庭」展 と GINZA SIX

    「Sensible Garden 感覚の庭」展 を見るついでにGINZA SIXに設置してある作品をまとめて観てきました。

    GINZA SIXの蔦屋書店内のイベントスペースで杉本博司さん / 名和晃平さん / 蜷川実花さん の3人の展示が行われていました。まあ、特にキュレーションとかなく、GINZA SIXに関わった人たちの作品を置いてあるという感じでした。ほとんと誰も気にしてなかったような気もしますが、まあ作品が至近距離で見れて良かったかな?

    ついでにGINZA SIX内に展示されている作品も見てきましたが、草間彌生さんのはさすがに大きいのでインパクトあるなーという感じでした。

    それ以外は、まあなんとなく空間に調和して置いてあるなーという感じで印象が薄いというか。

    そんな中Team☆Labの滝は多少見応えある方ではあるかなとは思いますが。うーん。別にあってもなくてもな気分がしてしまう。もうちょっとアートがこういう商業施設でインパクトある感じで見せれたら面白いとは思うんですけど、日本だとまあやっぱこんな感じなんですかね。

    建物の外観とかが谷口吉生さんなんですが、屋上は谷口さんらしさがあったように感じてよかった。谷口ファンとしては、屋上はなかなか必見なのではないかと思いました。

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  • 多田圭佑「forge」- MAHO KUBOTA GALLERY

    多田圭佑「forge」- MAHO KUBOTA GALLERY

    多田圭佑さんの「forge」をMAHO KUBOTA GALLERYで観てきました。

    一見、木の上に書かれたペインティング的なものに見えるのですが、ステイトメントをじっくりと読んでみると、

    しかしここで目の前に展示された「床板」が木材ではなく、<実はアクリル絵具とメディウムという純粋な絵画素材のみで出来上がっているペインティングだという事実>が伝えられたとしても、鑑賞者の多くは「本当に?」と問い返さずにはいられないことでしょう。

    引用:https://www.mahokubota.com/wp/wp-content/uploads/2017/02/7e03063916431cb0b0a4eac2981c5b42.pdf

    とされていて、実際そうなったんですが、ここまで本物と見分けがつかないと意味がないんじゃないかというレベルでしかし、確実にペンティングなのでしょう。

    「捏造」されたスーパーリアルな視覚情報の上にアンフォルメルやアクションペインティング、あるいはグラフィティなどにつながる身体感覚を伴う絵画表現が展開される「trace/wood」のシリーズ。あるいは、古典的な手法で一旦完成させた静物画を凍結し、解凍ののちに再生させる「残欠の絵画」シリーズの手法など、多田圭佑の絵画では異なる幾つかの表現のレイヤーを重ね、対立させ、干渉させることによって、ノイズや時間の歪みを呼び起こす試みがみられます。

    引用:https://www.mahokubota.com/wp/wp-content/uploads/2017/02/7e03063916431cb0b0a4eac2981c5b42.pdf

    とあるように、確かに何かが対立しそこに生まれる違和感や、不思議な感じがすべてのものから感じられると思いました。そして、どのような手法でそれが作られたのかがわかったとたんに作品が強烈なインパクトと強度を持ち始めるように思えるのが面白かったです。

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  • アブラハム・クルズヴィエイガス展「水の三部作 2」- メゾンエルメス

    アブラハム・クルズヴィエイガス展「水の三部作 2」- メゾンエルメス

    アブラハム・クルズヴィエイガス展「水の三部作 2」をメゾンエルメスで観てきました。

    正直なところよくわからなかったんですが、展示方法は綺麗でさすがエルメスでやるアーティストだなというところはありました。メゾンエルメスでやるアーティストはある程度クオリティーが担保されているというか、そんな気がします。

    東京を表現しているというか、東京から得られたインスピレーションという形で作られているようですが、メタボリズムとかイサムノグチとか北斎とか今の東京ではないかなぁという感じもしつつ、まあメタボリズムと言われれば最初にみた新聞紙の構造体はメダボリズムっぽいといえばぽいが、きっと会期も後半になると蔦が絡まって緑になりそうな予感だけしました。このごちゃごちゃのいろいろなメディウムが混ざっているのが東京なのだろうか。

    とにかく何がなにやらで三部作の真ん中だけしか見れないわけですが、ウーパールーパーとかはメキシコの文化なのかな?そのミクスチャー具合とか誰か紐解いて、この展覧会の見方を教えてください。苦笑

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  • 高橋大輔 中村太一 今野健太「Gallery Show -After Fair-」- アルマスギャラリー

    高橋大輔 中村太一 今野健太「Gallery Show -After Fair-」- アルマスギャラリー

    高橋大輔さん、中村太一さん、今野健太さんのGallery Show -After Fair-をアルマスギャラリーで観てきました。

    2つのフェアに向けて制作された新作をふくむグループ展です。

    なんとなくイメージで言うとアートフェアで売るために、その作家のいわゆる売れそうなど真ん中の作品を展示して売るのが一般的なのかなと思っていたのですが、この3作家さんたちは逆に安定したものではなく意欲的に新たな手法を出しているところが攻めの姿勢で良いなーって思いました。

    スピード感のある水彩のイメージがあった中村太一さんが油彩で重みがありながらもスピード感があるままに書いている感じとか結構これから面白そうに感じたり、

    高橋大輔さんとかは、あの絵の具を重ねて彫刻しているようなスタイルを圧縮したようなスタイルになって変わっていたり、

    今野健太さんは、ブロンズとか大理石ではない石を使った作品を作っていたり、と新たな作品を全員が提示していたので、作家さんのステップがみれるという意味でなかなか面白いと思いました。個人的には中村太一さんの油彩が結構気になるなー。Radioheadのジャケットとかになりそうな雰囲気を持っている感じとか、なんとなくストリートのスピード感を感じさせるタッチとか。まあ、自分の好みの方向に変わるとか、変わって欲しいとかではないけど、これから楽しみな感じです。

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  • 「片山正通的百科全書」- オペラシティアートギャラリー

    「片山正通的百科全書」- オペラシティアートギャラリー

    片山正道さんのコレクション展「片山正通的百科全書」をオペラシティ アートギャラリーで観てきました。

    所狭しと並べられたコレクションが大量で、今までオペラシティアートギャラリーで観た展覧会の中でもっとも壁が多く、細かい通路が多く、小部屋が多く作品点数が多かったのではないかなと思いました。

    コレクション展なので、特に強いキュレーションがあるわけでもないので、羨ましいなーと観ていく感じなのですが、こういうコレクション展の中では一番好みがあうというか、有名な物好きというか。苦笑。

    村上隆さんのコレクションは別格でもはや美術館クラスだなと思ったのですが、これはコレクションという感じがしつつ、海外のものも交えて有名な作品がほとんどを占めているあたりが観やすくて良かったです。

    特にこのAdrian Ghenieと五木田智央さんの部屋とかは、五木田さん好きもありますが、Adrian Ghenieを初めて実物でみたのでもっといろいろ観てみたいなと思わされました。(できればアクリルなしで。笑)

    KAWSとは友達のようで、限定のTシャツとかSHOPで売っているほどでしたし、コレクションもたくさんありました。

    他にサイモンフジワラとライアンガンダーのコレクションもいっぱいありましたが、説明をできれば何かに詳しく書いておいてくれると嬉しかったり、サイモンフジワラさんのは特に映像がなくてあんまりわからないなーっていう感じだったりだったので、流し観的な感じになりましたが、たくさん持っていました。

    意外だったのが、村上隆さんのまだスーパーフラット以前と思われる作品がいくつかあったりして、こういうのが観れたのは面白いなと思いました。(写真の青い作品がそう。よく見るとDate Paintingで日付が膨らんでいる。写真では全然わかりません)

    ほとんど海外作家というわけでもなくて、若手もちょこっとあったり、大竹伸朗さんとかもあったり、松江泰治さんがあったり、日本人作家も結構ありました。

    とにかく、お金もちでオシャレなアートがいっぱいあります。みたいな感じで、自由に買っている感じがして羨ましいなーと思うと同時に、自分も何も考えないで買うとこれのショボい版になるだろうという危機感が。

    いいと思う作品をある程度何でも買えれば、それはいいコレクションになりそうですが、自由に買えないとなると、もっとどういうコレクションにしたいか考えたりしないとな。なんて思ったりしました。

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  • 今井俊介「float」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介「float」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介さんの「float」をHAGIWARA PROJECTSで観てきました。

    最近は布とかに印刷されていたり、KAATのロビーとかに巨大な動画を投影する作品をつくったりしていた今井俊介さんですが、今回は元々の今井さんのスタイルの作品です。コレコレと思わず思ってしまう感じでした。

    この平面と立体が入り混じったような、空間の作り方のうまさというか、構図のうまさというか、色や形のバランスの良さというか、そういうものが観て取れて面白かったです。

    いいんだよなぁ。Spring Feverの小さい作品買いだったかなぁ。

    ちなみにプレスリリースにはこんな感じに書いてありました。

    今回の展覧会では、原点である平面作品に立ち戻り、新作のペインティングを発表します。 精密な筆使いにより画面の強度が高められた作品は、平面性をより強く感じながらも彩度や明度を意識した絶妙な色の選 択と構図のバランスや歪みによって、観ることの不確実性と新鮮なイリュージョンを鑑賞者にもたらしま

    引用:https://www.hagiwaraprojects.com/_files/ugd/0034d8_5eb1e337558443c6b65479732d8743e1.pdf

    今井俊介さんの作品は、大きいサイズの良さもあるんですが、ある程度の大きさのルールもあるのか、大きいと複雑になってしまう部分もあるので、小さい作品の良さもあると思っていて、要素が多すぎないのも好きです。

    また、同じものを書いていてもトリミングの仕方や、キャンパスのサイズ感で全く違う作品に見えたりして面白いです。

    単純なように見えて、じっくり観ていると新たな良い部分が見つかったりする面白い作品なので、いずれ家に飾ってみたい。

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  • ジョージェ・オズボルト「For better or worse」- TARO NASU

    ジョージェ・オズボルト「For better or worse」- TARO NASU

    ジョージェ・オズボルトさんの「For better or worse」をTARO NASUで観てきました。

    小人たちがよくわからないアートを観ながら、それをさらに鑑賞者がアートとしてみているような、複雑な構造をPOPにまとめてしまっているような展示でした。

    小人や動物たちが興味深げにペインティングを観ているんだけど、そのペインティングが難解な?崩壊している感じという。面白かったです。

    どこか7人の小人にも似ているけど、何かずれている妖精たちがポートレイトを見ている。ステイトメントを読むと以下のような内容がある。

    移民問題が取り沙汰されるセルビア。ユーゴスラビア解体を経験し、故国喪失者であるオズボルトが制作したセルビアの妖精たちは年初のイギリスでの展示から更にまた遠く、日本へと侵攻する。

    引用:https://www.taronasugallery.com/exhibitions/%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%bb%e3%82%aa%e3%82%ba%e3%83%9c%e3%83%ab%e3%83%88-%e3%80%8cfor-better-or-worse%e3%80%8d

    そう考えると小人たちは移民かもしれないなど、複雑なコンテクストが出てきてさらに面白い。しかし、何かコミカルでもある。

    奥の方には日本の根付に着想を得た彫刻作品とかがあった。どうやら、ひょっとこ的な面を巨大化したものと、ひょっとこの口の形に呼応しているのか?タコのような作品。後ろにもひょっとこ的に花をくわえているダンサー。

    手前の小人たちの作品がインパクトがありすぎて印象が弱く感じてしまったけど、ゆるいイメージと、イメージの連鎖と、複雑さがあり面白い展覧会でした。

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  • 「陶芸・彫刻を考えるきっかけ :信楽に撒かれた種」- Kaikai Kiki Gallery

    「陶芸・彫刻を考えるきっかけ :信楽に撒かれた種」- Kaikai Kiki Gallery

    「陶芸・彫刻を考えるきっかけ :信楽に撒かれた種」をKaikaiKikiGalleryで観てきました。
    参加している作家は、奈良美智さん、大谷工作室さん、桑田卓郎さん、上田勇児さんでした。そもそもKaikai Kiki Galleryには結構行っているし、ここで陶芸作品を買ったこともあるし、陶芸の展覧会も観ているので、目新しさはないかなと思っていたのですが、ここで突然に桑田卓郎さんが参加してきたのでびっくりしました。「陶芸・彫刻を考えるきっかけ :信楽に撒かれた種」をKaikaiKikiGalleryで観てきました。
    参加している作家は、奈良美智さん、大谷工作室さん、桑田卓郎さん、上田勇児さんでした。そもそもKaikai Kiki Galleryには結構行っているし、ここで陶芸作品を買ったこともあるし、陶芸の展覧会も観ているので、目新しさはないかなと思っていたのですが、ここで突然に桑田卓郎さんが参加してきたのでびっくりしました。

    もちろん、作品は陶芸とアートの間を行くようなものとして見えているし、村上さんが陶芸の問題を打破するために新たな地平を見つけるコンテクストを作り上げている展覧会ということもわかるのですが、桑田卓郎さんは入ってこないかなと思っていたので、桑田さんの湯呑みをつかっていたりするので嬉しい驚きでした。

    しかもこの湯呑みとかにカラフルなものが、付着?している作品とか、見たことがなかったので、この進化の仕方は面白いなと思ったりしました。桑田さんの湯呑み追加で買いたいけど売ってないんだよな。苦笑

    もちろん大谷工作室さんとか奈良美智さんの作品とかも絵画を立体化しているかのような素朴というか良い野暮ったさがある感じがドローイングのようで好きですし、上田勇児さんの作品などは緑が植えられている状態で完成しているといっていいと思うくらいでした。トークとかを聞くとより面白さもあるんだろうなと思いました。

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  • SPRING FEVER – 駒込倉庫

    SPRING FEVER – 駒込倉庫

    SPRING FEVERを駒込倉庫で観てきました。

    一人一作品で40名くらいの作家が参加しているイベント的な感じでした。実際アートフェア的な気分になりましたが、若手作家が多かったり、逆に若手のコレクターにも向けられていて買いやすい値段のものが多かったり、若手の批評家なんかにも向けられているような気もしました。

    実際コンセプトとしては以下のようです。

    桜さきみだれる4月、駒込倉庫にて若手作家約40名による展覧会を開催いたします。作家とコレクター、キュレーター、ギャラリスト、鑑賞者との交流と、彼らをサポートするための作品販売を目的とし、アートフェア的要素を含む小作品の展覧会です。

    交流はよくわからなかったけど、イベントとかでるとそういう感じなのかな?あまり小作品だけっていう展覧会もないし、小作品だと買いやすい値段だったり、部屋に飾りやすい大きさだったりするからいいよなこういうのと思ったりしました。

    個人的には今津景さんとか今井俊介さんとか欲しかったなぁ。ちなみに加藤泉さんのは非売だったようです。

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  • 宮島達男「LIFE (complex system)」- SCAI THE BATHHOUSE

    宮島達男「LIFE (complex system)」- SCAI THE BATHHOUSE

    宮島達男さんの「LIFE (complex system)」をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。

    カウンターの作品なので、いつも通りといえばいつも通りなのですが、池上さんと組んで作ったカウンターを今回も使ってさらに額に入れることで生命のカウントが何かの世界の中に収められている感じがありました。

    ステイトメントにはこんな感じで書いてあります。

    新作シリーズ《Life (Complex System)》(生命:複雑系)は、ステンレス製ケースのなかに配したIKEGAMI Modelのデジタル カウンター(ガジェット)とそれを結ぶ電子回路で構成され、あたかも人工生命が「孵化器」のなかで息づくように、LEDのまたたきに人工生命の静かな呼吸が託されています。生命の宇宙に接続したこれらのガジェットは、光の三原色によるさまざまな 個性の輝きとなって顕現し、やがて「0(ゼロ)」を刻む一瞬、闇に伏します。死を意味するこの暗闇もしばしの休息にすぎず、光はまた立ち上がりカウントをはじめる ー それは仏教における輪廻転生の教えでもあります。半永久的な反復を可能にするLEDテクノロジーは、複雑系の学説や宗教観のうちに結びつき、複雑な世界に開かれた生命の神秘を解き明かしながら、永遠につづく時間の流れを示唆しています。

    また、香港の世界貿易センター(ICC)を流れ落ちる数字の作品も、小型化して作品になっていたのですが、個人的にはこれは巨大だからよかったと感じました。

    小型化してしまうと実際のデジタルカウンターの方がよく感じてしまい、電光掲示板でデジタルカウンターをわざわざ表示して落としているのが、大きければいいのになと感じました。やはりあれは大きくて完成していた気がします。

    とはいえ、宮島さんの新作展なかなか面白かったです。

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  • 半田真規「トーキョーパレス」- statements

    半田真規「トーキョーパレス」- statements

    半田真規さんの「トーキョーパレス」をstatementsで観てきました。

    立体なんだけどサンプリングのようなコラージュのような見た目で繰り返されて図像になっているという作品でそのリズム感が独特な立体になっています。こういうサンプリングのような立体ってあんまり見たことがなくておもしろかったです。構造としてレイヤーみたいのなっているのも平面を感じさせて、立体なのに平面に近づいている感じがしました。とはいえ、ギャラリーのほとんどを使っているという圧迫感を強烈に感じて平面ではないなという確認をするような展示でした。

    新作となる本展覧会の『トーキョーパレス』は、「トーキョー」感を契機に、都市に見られるパターンをギャラリーの空間全体に割り付ける手法で制作されます。圧倒的な物質量で構成される「トーキョー」において、様々な素材は強制的に干渉しあい、連続したパターンとして重層していきます。また、そこに至るまでの物の移動は、莫大なカロリーを浪費する運動となり結果としての必然を生んでいます。

    引用:http://statements-tokyo.com/exhibitions/past_160520.html

    なるほどトーキョーの連続とパターンが重そうしている感じなのか。ふむふむというレベルの私ですが、圧倒的な物質感は確かに感じて圧迫されるような気分になりました。個人的には東京生まれなので、東京に物質量的なものは感じないのですが、そういう切り取り方もあるんだなと思いました。

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  • 五木田智央「Holy Cow」- タカ・イシイギャラリー

    五木田智央「Holy Cow」- タカ・イシイギャラリー

    五木田智央さんの「Holy Cow」をタカ・イシイギャラリーで観てきました。

    世界的な日本人アーティストっていうのは何人かいると思うんですけども、五木田さんも日本にとどまらない世界的なアーティストです。海外だとMARY BOONEギャラリーにそうそうたるアーティストと共に名前があります。2016年2014年にNYで展覧会が開かれています。イラストレーターというようなところから入って普通に絵画もできてしまって、さらに大きな画面も問題なく作れるなんて天才と言っていいような。五木田さんの詳しい話はフクヘンこと鈴木芳雄さんの記事が非常に面白くわかりやすいです。

    とにかく、白/黒/グレーだけで無限の色合いを表現している気がしますし、モノトーンなのに色がついている絵画よりも何か充実した画面に見えるのは、そこにある情報を伝える方法がうまいのかな?と思います。時に消したり、時にコミカルに、不必要な情報は省いたり置き換えることで、深みがあるけどPOPな絵画が生まれているような気がします。

    どこか新しくて、どこか古ぼけていて、なんとなくPOPで、なんとなくエロくて、なんとも言い表せないバランスで表現されていてとにかく見飽きることがなくてこういう作品が家に一点あったらずっと飽きないで観ていられるんだろうなという想像ができる作品です。とにかく良いです。必見。そういえばテイトウワさんの新作のジャケットも五木田さんですね。

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  • 赤石隆明「Waste Park」- G/P Gallery

    赤石隆明「Waste Park」- G/P Gallery

    赤石隆明さんの「Waste Park」をG/P Galleryで観てきました。

    本展では、2010年より始めたプロジェクト「Waste Park」が俯瞰できるような展示構成となっています。「Waste Park」は、友人よりプレゼントされた赤い石(パワースートン)を起点に、写真、立体、パフォーマンスなどジャンルを問わず作り出したイメージの変換を繰り返すことで、自作をアップデートし続ける試みです。パワーストーンの形を模造した多面体のコンクリートの塊を展示し破壊するというパフォーマンス(2011年)、これらの記録写真を転写した布で大量生産したクッション(2012年〜)、多面体の組み合わせを数パターン撮影し、ストレッチフィルムにプロジェクションした100以上のバリエーションからなる「Flimsy Stele」(2015年〜)にみられるように、作家の制作環境や条件に左右されながらも形態を変化させ、執拗な反覆によって増殖を持続させています。「あいちにトリエナーレ2016」で発表したインスターレションでは、2メートルにもおよぶ巨大なクッションへと変貌と遂げており、同作を発展させた新作も展示予定です。ぜひこの機会にご高覧ください。

    とあるように、展覧会をやるたびに進化するような、物語が追加されているような展覧会をやっています。赤石隆明さんのWEBとかみるとその過程が追えて面白いのです。その最新の展覧会が今回のもので、最初の方でやったと思われるコンクリートブロックの破壊の写真を展示しつつ、前回のあいちトリエンナーレの作りをほぼそのままに、コンクリートをその展示にかけるという展覧会になっていて、なんというかコレはもしかして一周してループ展開に?みたいな面白さがありました。

    作品の中にそれまでの展覧会が込められていて徐々に進んできたと思うのですが、それを破壊するかのような、全て塗りつぶすかのようにコンクリートがかけられていました。次の展開が気になります。ちなみに前回のあいちトリエンナーレも行ったので一枚写真をアップしておきます。

    記憶が正しければ、あいちトリエンナーレでも何か即売的に売っていて安かったような気がします。今回も作品で使われているクッションの小さいものと似たようなものがかなり安い値段で売られていて(多分エディションとかないからだと思います)、これは買いだなと思います。というか、買いました。笑

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  • 篠原有司男展 「我輩の絵にパンチが炸裂!」- 山本現代

    篠原有司男展 「我輩の絵にパンチが炸裂!」- 山本現代

    篠原有司男さんの「我輩の絵にパンチが炸裂!」を山本現代で観てきました。

    篠原有司男さんといえば、絵画、立体、パフォーマンスという様々な手法でいろいろな作品を作っていますが、今回はボクシングペインティングの作品を中心に展示していました。初日にはパフォーマンスがあったようなのですが、やはりそれを見てこその作品なのかな?と思って見に行きましたが、そんなことは関係なく作品としても強度があっていい作品でした。

    その名の通り、対象と真っ向から向き合い、格闘する「ボクシング・ペインティング」は、自分自身や、キャンバス、観客、ひいては社会との対戦そのものです。思考と同時に右から左にパンチが繰り出され、構図や筆圧を考える暇を与えません。途端にアクションは思考を追い越し、篠原のパンチそのものが純粋に作品となっていきます。

    http://www.yamamotogendai.org/japanese/previous-exhibitions/2017-shinohara

    —ボクシング・ペインティングは右から左に向かってボカボカやるので、構図とか絵の具のニュアンスとか全部一切抜きにして、左右の手の絵の具ついたボクシング・グローブの両脇を振り回すスピードと思考のスピードが一緒にならなくちゃいけないでしょ。そうすると思考っていうのは限られていくわけよね。手の方が早いから。そうすると手が自分の思考をリードしていくわけ、逆に。

    http://www.yamamotogendai.org/japanese/previous-exhibitions/2017-shinohara

    という風にあるように、もちろん、パフォーマンスが見れたらより作品が良くなるかもしれませんが、そのままでもボクシングのリズムと動きの感じが絵画として現れていてすごく良かったです。そのリズム感から琳派の要素が見受けられるとTwitterとかでみましたが、確かにこういう色合いとか見るとよりそんな気がしてきます。

    今回は、自分の書いた絵画の上にボクシングペインティングをするというようなことも行ったようなので、より見応えがあるようにも思えました。このボクシングペイティングはパフォーマンスを見てこそなのか、それとも作品が全てであるのかとか思ってしまいますが、そんなことについてもステイトメントに書いてありました。

    ボクシング行為は単なる技法であり、作品が本命だとする見方もあり得ますし、あるいは逆にそれは美術家のパフォーマンスであって、アクションこそが本命であり、絵の具のついた布はそのための道具に過ぎない、という見方もあり得ます。しかしそれは行為と作品の主従がない彼の作品の特徴であり、人々の前に身体をさらし、絵の具のしぶきやその場の喧騒、全てをひっくるめた「早く、美しく、リズミカル」な動きそのものがキャンバスに転写されており、行為と作品の優劣のない作品となっています。

    http://www.yamamotogendai.org/japanese/previous-exhibitions/2017-shinohara

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  • JUERGEN TELLER「TELLER GA KAERU」- BLUM & POE

    JUERGEN TELLER「TELLER GA KAERU」- BLUM & POE

    ユルゲン・テラー「テラー ガ カエル」展をBLUM & POE 東京で観てきました。

    テラーは、1991年にDetails誌に掲載されたカート・コバーンを撮影したアイコニックな作品によって大きな注目を集めました。その後、1992年に渋谷パルコで行われた初めての個展では、ポートレイトや初期のファッションフォトを発表しています。翌年には、モナコのフェスティバル・ドゥ・ラ・モードにおいて<1993 Photography Prize>を受賞しました。以来、作家はマーク・ジェイコブス、ヴィヴィアン・ウェストウッド、COMME des GARÇONS、ヘルムート・ラングといった世界的なメゾンやファッションデザイナーたちとの数々の企画に携わって来ました。ありのままでカジュアルな雰囲気を湛えた作家の作品群は、無作為なようでありながら、厳密なプランやステージ構成の元に成り立っています。このような対照的な要素がもたらす緊張感は、本展によせた風変わりなシナリオにも現れていると言えるでしょう。

    https://www.blumandpoe.com/exhibitions/juergen_teller_teller_ga_kaeru

    というように完全に計算された写真のようなんですが、その完全に計算されるベースとなる部分が絶妙な気の抜けたような写真でどこかこちらがバカにされてるんじゃないかというくらいに、捉えられない写真がならんでいました。

    入り口部分で流れていた動画なんかは、ギャラリーでやっているテラーの展覧会を興味なさげにダラダラみながら現代アートとかわけわからないなーみたいなみたいなことを言う動画で、逆にこうやってみる方が正しいのではないか?と思うほどのもので、そこから捉えずらさがより強調されたような気がしました。

    とにかく、この独特な計算されているのか、されていないのか全くわからず捉えどころのないような写真が面白い写真に見えてしまうあたり、完全に計算されているんだろうなと思います。他のファッションよりな写真もいろいろ見てみたいな。(検索すればでてくるか。笑

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  • 加藤泉「加藤泉展」 – Take Ninagawa

    加藤泉「加藤泉展」 – Take Ninagawa

    加藤泉さんの展覧会がTake Ninagawaでやっていたので、観てきました。

    ARATANI URANO所属だったと思うのですが、今回からTake Ninagawaの所属になったのかな?Take Ninagawaは海外に強いギャラリーのイメージがあるので、加藤泉さんが所属するとなかなかいい方向にドンドン海外進出しちゃうのかな?という感じがします。

    作品という意味では、今回はものすごく新しい何かというよりはTake Ninagawaでの紹介的な意味合いが強いのかいろいろなタイプの作品があるという印象でした。いつもの人のモチーフのフィギュアを使ったような立体作品から絵画を上半身下半身でつなぎ合わせたかのような作品があったりという感じでした。

    これからどんな感じの作品が増えていくのか、海外にガンガン進出しちゃうのかな?これからが楽しみになっていくような気がしました。

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  • GINZA 24H SQUAD

    GINZA 24H SQUAD

    銀座の廃ビルになるビルの取り壊し前に、そこでイベントしてしまおうというもの。
    銀座でこんなイベントができるなんて想像もしなかったし、結構急に決まった感じであまり情報も直前まで出回らなかったような気がしました。

    ただ、そういうこととは別として、こういう取り壊しのビルとか建物でやるイベントは幾つかあったと思います。バラックアウトとか北参道オルタナティブもそれだし、少し前だとBICTIONとかもそれかなと。個展なのでちょっと違うかもしれないが、廃ビルという意味ではChim↑Pomとかの歌舞伎町のイベントも近いと思います。

    しかし、今回はそのほかのイベントと違って、時間をかけた計画的なものとかキュレーション的なものとかはあまり感じず、スピード感とか集まった作家それぞれが頑張って力技で強引に開催されている感じがして、それはそれで現場のような今という感じというか、そういうものが感じられて面白かったです。ただ、きっと本とかにもならないだろうし、記録もあまり残らなそうだから、語り継がれたりも、まあしないのかもなとも思ってしまった。

    写真は、Houxo Queさんのモニターの作品とか、TYM344さんの壁画?的な大きな作品とか、永田康祐さんとか。

    参加者なのかどこまでがどこまでなのかわからないけど、一応メンバーとサポートの名前がでてました。

    member : 山形一生、永田康祐、Hogalee、LLLL、海野林太郎、磯村暖、山内祥太、伊阪柊、荒渡巌、高見澤俊介、須賀悠介、HouxoQue、飯島モトハ、伊藤啓太、川村元紀、tomad、たかくらかずき、梅ラボ、稲福孝信、上妻世海、urauny、mus.hiba、TYM344、布施琳太郎、篠崎裕美子、百頭たけし、藤城嘘、石毛健太、さのかずや、gigandect、suzukiiiiiiiiii、ヌケメ、山本悠、内田ユイ、だつお、zzz、香月恵介、Q.i、中西伶、GraphersRock、LeoSato, 乙うたろう、UTAE、中村浩之、and more

    support : Gallery OUT of PLACE、渋ハウス、村山悟郎、花房太一

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  • 津上みゆき「かつて時間であった線 かつて気配であった色」- GALLERY HASHIMOTO

    津上みゆき「かつて時間であった線 かつて気配であった色」- GALLERY HASHIMOTO

    津上みゆきさんの「かつて時間であった線 かつて気配であった色」をGALLERY HASHIMOTOで観てきました。

    その昔、津上みゆきさんの作品のイメージはもっとぼんやりとしたアンビエントな気配を書いたような作品が多かったように思っていましたが、いつの頃からか力強く、まさに今回のタイトルの「かつて時間であった線 かつて気配であった色」が別の形になって表現されているようにも思えました。

    作品の感じによってはラウシェンバーグ的なプリミティブにも近い作品になっているような気がして、昔の作風も好きですが、これはこれで良いように思えてきました。以前はなかった衝突のような力のようなものが表現されているかもしれません。新たな発見をした気分でなかなか楽しかったです。

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  • N・S・ハルシャ展「チャーミングな旅」- 森美術館

    N・S・ハルシャ展「チャーミングな旅」- 森美術館

    N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅を森美術館で観てきました。

    森美術館でインドのアーティストというのを何人か見ていると思うのですが、共通して、いろいろな人種がでてきたり政治的な動きをしているという印象があります。

    これは森美術館が選んでいるからこうなるのか、インド人のアーティストがそういう方向なのか、わからないですが、N・S・ハルシャも真面目なアーティストで、いろいろな人種や政治的なことがらをモチーフにしている印象でした。

    それに加えて、モチーフとして出てくるのかミクロな視点とマクロな視点を中心として捉えた絵画が大半の作品をしめているという印象でした。繰り返しのモチーフの中に微妙な違いがあり、そのなかに様々な人(有名なキャラクターや、有名なアーティストなど)がいろいろなストーリーを作りながら作品を作っていて、時には自爆テロのようなモチーフもあったりなど、読み解きやすくもしっかりとしたテーマを扱っている感じでした。

    子供達とのワークショップのような作品とか社会とのつながりもある作品もありましたが、やはり一番印象的だったのは、巨大な宇宙のような一筆書きのような作品で、マクロ視点とミクロ視点を繰り返しを使わずに巨大作品として成立させていました。やっぱりこれだけ大きいと迫力がありますね。

    テーマとしては難しいテーマかと思いますが、作品を読み解くという意味では分かりやすく入りやすい作品が多かったので、見やすい展示でした。

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