投稿者: watanabe

  • 今井俊介「range finder」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介「range finder」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介さんの「range finder」をHAGIWARA PROJECTSで観てきました。

    今井俊介さんの作品のスタイルは、ストライプやドット柄のカラフルな布がはためいていて、それが重なり合っているような作品です。

    ギャラリーに展示されている布にすでに作品の柄がはいっていて、それをさらに平面として作品化したような作品になっているような展示でした。

    そのため、すべての作品に共通して、何となく似たような色や組み合わせというのが観られるような気がするんですが、かといってここであるというところがあるわけでもないところに引き込まれます。

    2次元の作品を布に一度写し取ることによって、3次元としてそして2次元に還元していくような、それを何度も繰り返すことによって多層化した空間が広がっているような。そんな奥行きのある作品に感じることができました。

    今回はドイツでやった展覧会の巡回のような形で同じ作品が置いてあるようですが、以前にShiseido Art Eggの時の展覧会タイトルも同じだったようで、この布と絵画というスタイルをやるときはこのタイトルになるのかもしれません。

    もしかして、以前の展覧会の作品が布になっていて、この展覧会自体も入れ子状というか、何かの連続性のようなものが仕掛けられているのかもしれないです。

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  • トム・サックス「Indoctrination Center」- KOMAGOME1-14cas

    トム・サックス「Indoctrination Center」- KOMAGOME1-14cas

    トム・サックスさんの「Indoctrination Center」をKOMAGOME1-14casで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトム・サックスの、茶道に焦点をあてた展覧会「ティーセレモニー」がオペラシティアートギャラリーで開かれています。

    KOMAGOME1-14casでの展示は、以下のような展示です。

    KOMAGOME 1-14 casでのトム・サックス「Indoctrination Center」では、「TEN BULLETS」(2010年)、「COLOR」(2011年)、「HOW TO SWEEP」(2012年)、「SPACE CAMP」(2012年)、「LOVE LETTER TO PLYWOOD」(2012年)の、トム・サックススタジオの「手引書」となっている5つの映像作品の上映、「Journey Man」と呼ばれるサックススタジオの美学の詰まった展覧会用工具棚(実際に今回東京オペラシティアートギャラリーでの展示設営に使用されます)の展示が予定されています。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    こちらの展示は、5本の動画をみてトム・サックスとそのスタジオのルールがどのようになっているのかを知るという展示でした。

    スタジオの鉄のルールの十ヵ条「TEN BULLETS」、色についての「COLOR」、掃除について「HOW TO SWEEP」、食事や運動について「SPACE CAMP」、プライウッドについて「LOVE LETTER TO PLYWOOD」のトム・サックスの作品を作る上で必要なルールの動画でした。

    それに合わせるように「Journey Man」と呼ばれる移動式の作業ボックスが展示されていました。これを使うことで、トム・サックスのルールが守られ、展示も含めてトム・サックスとしてのクオリティが担保されるような仕組みになっているようです。

    MOVIE

    TOM SACHS:10 BULLETS
    TOM SACHS:COLOR
    TOM SACHS:HOW TO SWEEP
    TOM SACHS:SPACE CAMP
    TOM SACHS:LOVE LETTER TO PLYWOOD

    PHOTO

    INFO

    トム・サックス「Indoctrination Center」

    会場:KOMAGOME1-14cas
    会期: 2019年4月20日(土) 〜5月14日(火)

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  • トム・サックス「ティーセレモニー」- オペラシティアートギャラリー

    トム・サックス「ティーセレモニー」- オペラシティアートギャラリー

    トム・サックスさんの「ティーセレモニー」をオペラシティアートギャラリーで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトムサックスの、茶道に焦点をあてた展覧会です。

    2016年にニューヨークのイサム・ノグチ美術館での展覧会「トム・サックス ティーセレモニー」がその起源である日本でついに開催という位置付けです。

    まずは、トムサックスによるお茶会のレクチャー動画を見ます。これを見ればおおよそ全てのことがわかるのではないかと思われます。茶道を学びそこから、トムサックス流に解釈しお茶会を行うというレクチャーによりこの展覧会の成り立ちが説明されているようでした。

    逆にいえば、このセレモニーを行うために展覧会があるようにも思えます。

    今回の展覧会は、オペラシティアートギャラリー自体が一つの庭としてつくらてれいます。

    本展の作品は体感型の空間として、庭(「内露地」「外露地」)、手作りの合板の茶室、ボーイング747機の設備をより機能的にしたトイレユニット(「雪隠」)、鯉が泳ぐ美しい佇まいの池、そして様々な門によって構成されます。

    引用:https://www.operacity.jp/ag/exh220/j/exh.php

    庭に入る前に、レクチャー動画内で出てきたそれぞれがNASAやDIY的な、トムサックス的な装飾を施されつつも本来の機能は維持している、トムサックス流の茶道の道具(茶碗や釜、柄杓、掛軸、花入れ)が再現され並んでいました。

    庭の前に置かれたイサム・ノグチの彫刻は、ダンボールで作られた作品で、本物を置けない代わりにつくられたようですが、ここで再現されたことで全てが再現であるという象徴としても機能しているように思えました。

    庭には、本物の鯉が泳いでいる池、松の葉がマッチ棒などで再現されている盆栽、五重塔、茶室までが再現され、完全なお茶会が可能な環境がそろっていました。実際にオープニングではトムサックスによるティーセレモニーが行われたようでした。

    再現といっても、トムサックス流のDIY感ある造形とNASAなどのテクノロジーを感じさせ、すこしだけシニカルで面白いな部分があるような作りでした。

    それらも茶道としては見立て的にも見え、千利休的にも思えます。また、どこかそれらに侘び寂びを感じる部分もありました。

    展覧会を見るというよりも、ところどころにある、見立てや面白さのようなものを感じつつ、侘び寂びの効いたどこかの日本庭園を散歩するような気分で展覧会を見ました。

    展覧会のタイトルが「ティーセレモニー」ですが、まさにトムサックス流のティーセレモニーがどういうものかを体験/理解するための展覧会だったと思えました。

    MOVIE

    TOM SACHS: TEA CEREMONY

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    INFO

    トム・サックス「ティーセレモニー」

    会場:オペラシティアートギャラリー
    会期: 2019年4月20日(土) 〜6月23日(日)
    開館時間:11:00-19:00
    定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜日、ただし4月30日は開館)

    WEB:https://www.operacity.jp/ag/exh220/

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  • トム・サックス「Smutshow」- 小山登美夫ギャラリー

    トム・サックス「Smutshow」- 小山登美夫ギャラリー

    トム・サックスさんの「Smutshow」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトムサックスの、茶道に焦点をあてた展覧会「ティーセレモニー」がオペラシティアートギャラリーで開かれています。

    小山登美夫ギャラリーでの展示は、以下のような展示です。

    東京オペラシティアートギャラリーでの「トム・サックス:ティーセレモニー」の一室となる「ヒストリカルガーデン」へと繋がり、相互に補完し合う展示となっています。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    トムサックスのお茶会である「ティーセレモニー」で使われる、トムサックスらしい合板・NASAのロゴ・マキタのバッテリー・イサムノグチのAKARIや見覚えのあるような製品が組み合わされた茶道具が展示されています。

    日本古来の伝統文化のひとつである「香道」を独自に解釈し、自身の作品に昇華した「Kodo」(2017年)や、「不完全な美(perfectly imperfect chawan)」と称する「NASA」のロゴが入った手製の茶碗「Fredo」(2018年)、日本の総合電動工具会社マキタのバッテリーを使用した「Cha-ire」(2018年)など、「トム・サックスの茶の湯」を体現する茶道具やしつらえの品々が展示されます。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    茶の湯というかなり固まっている世界に日本人ではないところから新たな視点が入ることで、出てくる面白みもあると思いますし、そもそも千利休的な視点にも近いのではないかと思ったりします。

    アップデートが難しいジャンルで現代アートが介入することによる、斜め上のアップデートが行われるのは、現代アートの作法そのものにも思えるので、今後もどんな作品が出てくるのか楽しみです。

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    TOM SACHS: TEA CEREMONY

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    トム・サックス「Smutshow」

    会場:小山登美夫ギャラリー
    会期: 2019年4月20日(土) 〜5月25日(土)
    開館時間:11:00-19:00
    定休日:日月祝

    WEB:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

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  • MADSAKI「MADSUCKY WUZ HERE 2018」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKI「MADSUCKY WUZ HERE 2018」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKIさんの「MADSUCKY WUZ HERE 2018」をKaikai Kiki Galleryで観て来ました。

    MADSAKIさんは、スプレーを使ってペインティングしていく作品を作っていますが、いわゆるストリートとは違ったペインティングをしています。

    ストリートでのグラフィティの経験を持たない彼は、元々はブラシやローラーのみを使用する作家で、スプレー缶を用いるようになったのは日本に帰国してからのことでした。

    引用:https://gallery-kaikaikiki.com/category/exhibitions/ex_solo/madsucky-wuz-here-2018/

    ストリートでのグラフィティ経験がないことが、いわゆるストリートの文脈に吸収されないスタイルを作り出しているのかもしれないと思わせる作品でした。

    今回は文字だけ作品で、グラフィティ的にデザインされていない文字が、日記でものぞいてしまっているような、またはより普通の落書きと言われるようなモノに近いような、日常のリアリティを感じます。

    グラフィティのカッコよさのような部分はなく、手書き文字のようによれているところが書き文字のようでリアリティがあります。

    文字だけの作品ばかりですが、絵文字も含まれていて、絵文字のチョイスが笑いながら泣いているという、ブルースなチョイスで英語が読めなくてもこの展覧会を象徴しているようにも思えます。

    ある種、内向きとも言えるような空気がMADSAKIさんの興味深いところで、それはこの文字のシリーズでも出ていました。

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  • Evan Nesbit「Articular Aspiration」- KOKI ARTS

    Evan Nesbit「Articular Aspiration」- KOKI ARTS

    Evan Nesbitさんの「Articular Aspiration」をKOKI ARTSで観てきました。

    抽象的であるんだけど、ネジで止められていたり、幾何学的な形が、どこか大量生産品を思わせるんだけど、近くによると細かい表情があって不思議なバランスで面白かったです。

    表面の色の乗り方が、麻などの布を通して堆積させているようで、独特の質感を作り出しているのですが、その手作業感と、木やネジといったDIY感が相乗効果を生み出していて、独特の作品になっていて面白かったです。

    Press Release を読むとより詳しく面白くなる。のでオススメです。

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  • 五木田智央「PEEKABOO」- オペラシティアートギャラリー

    五木田智央「PEEKABOO」- オペラシティアートギャラリー

    五木田智央さんの「PEEKABOO」を東京オペラシティアートギャラリーで観てきました。

    五木田さんと言えば、最初はイラストレーターとして活躍されていた方ですが、現在ではNYのMary Boone Galleryでの個展が即日完売したり、日本ではTaka Ishii Galleryで扱われるような画家として勢いに乗っている方です。

    アーティストのKAWSや、バスキアの作品を落札した、前澤友作さんの所有している作品も出品されていました。(ちなみに上のHow to Marry a Millionaireという作品はKAWS所有、左は前澤さん所有のLady dada)

    誰がもっているとか、それほど重要なことではないですが、アート作品をもって自分も楽しむ想像をしたり、コレクションについて考えるというのも良いと思います。

    昔は、色のついた作品も作っていたようなのですが、五木田さんと言えば今はモノクロームのイメージで、今回の展覧会も全てモノクロームの作品でした。展示作品の半分は旧作で半分は新作、あとはおまけがある感じでした。

    前半の過去の作品はグラデーションや様々なタイプの筆致がみれたり、作品の書き込みを意図的に減らしたりするバランスが絶妙で素晴らしかったりします。

    また、特に顔などの書き込みが減らされていたりすると、そこに想像する余地があったりして面白いです。

    しかし、後半の最近の作品になると粗めのタッチかつ顔などの書き込みもあったりして、レトロなモノクロ写真を見ているかのような作品が多くなっていて、なんというか、多少コミカルな雰囲気さえあるような作品が増えていました。

    詳しくはわからないけれども、昔のアメリカの独特な雰囲気が詰め込まれた絵画であり、雑誌の切り抜き写真のようでもありました。どうやらそういう雑誌からサンプリングされているようです。

    またアメリカ的なモチーフというか、メキシコ的なモチーフというか、みたいなものも多く、さらにはプロレスをモチーフにしたものも多くあります。

    小さいものを集めて一つの作品にしたようなものや、一つのシリーズにしたようなものもありました。

    水彩の滲みのテストのようなものや、小さいドローイングやペインティングをまとめて一つの巨大な作品にしたようなもの、レコードのジャケットのようなプロレスラーのドローイングなど。様々なものがありました。

    モノクロだけの作品なのに、五木田さんのキャラクターが色濃く出たような作品がたくさんあってとても良い展覧会でした。

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  • Bosco SODI「Terra è stata stabilita」- SCAI THE BATHHOUSE

    Bosco SODI「Terra è stata stabilita」- SCAI THE BATHHOUSE

    Bosco SODIさんの「Terra è stata stabilita」をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。

    メキシコの作家で、個人的には知らなかったのですが、ニューヨークで今回と同様のブロックの作品を発表していたりして、メキシコ以外でも活動されている方です。

    今回のメインの作品は、そのニューヨークでの作品と同様にブロックを使った作品で、アプローチも同様に参加型という形をとっています。

    ブロック以外の作品もあるのですが、やはり中央に置かれているブロックの作品のインパクトが強いために、どうしてもそれに引っ張られがちになりますが、まわりも自然や大地などを思わせる作品が多かったと思います。

    中央のブロックの参加型の作品はブロック自体を格安の1000円という値段で販売していて、その場で持ち帰れるのですが、それによって作品自体が形状を変えていくという作品で、ニューヨークでやった時は、無料で1日間という日程だったようです。

    買ってもいいかな?と思ったのですが、この後の予定が詰まっていたためにブロックを持ち歩きながら工程をこなしていく想像が出来なかったため、購入に至らず。買うべきだったかもしれないと思いつつ。やめてしまいました。


    今回は、生きた彫刻作品として、彫刻が変化して無くなっていくというものですが、ニューヨークの時は、メキシコとの国境の壁を模していたりとさらに彫刻に意味がありより持ち帰ることに意義があったように思えます。こういう作品は、また見たくなるし参加したくなります。

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  • Sterling Ruby「VERT」- Taka Ishii Gallery

    Sterling Ruby「VERT」- Taka Ishii Gallery

    Sterling Ruby「VERT」をTaka Ishii Galleryで観てきました。

    Sterling Rubyの作品は日本ではほとんど観たことがなかったけど、以前NYに行った時に、Hauser & Wirthで観たことがあって、その時は内臓をブチまけたような作品が巨大空間に圧倒的に展示されていて驚愕した覚えがありました。

    今回の展覧会はそのおどろおどろしいと言っても過言でないような、激しさは表にはそれほど出ていないように感じましたが、それでも強引にその激しさを額に納めたような力を感じました。

    ステイトメントを読むと、今回の作品やタイトルは詩から言葉を引用していて、その言葉を受けて作品の形自体が影響を受けているということなので、そういった静のイメージの部分ともともとの荒々しい動の部分が重なりあって構成されている作品で、そこに面白さを感じました。

    こうやっていくつかイメージを並べてみてみると、かなり同じテーマから引用している部分があるとわかりますね。共通する縦の線や右上のカーブとか。そこから冷静な部分が見て取れるようで、衝動とのコントラストが面白く観れました。

    また、他の作品もみてみたいし、日本では大きすぎてSHIPできないだろうから、見ることはできない気がするけど、巨大で激しいインスタレーションもみたいなと思いました。

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  • KAWS – PERROTIN TOKYO

    KAWS – PERROTIN TOKYO

    KAWSのSOLO SHOWをPERROTIN TOKYOで観てきました。

    ART BASEL 香港に合わせて開かれるPERROTIN HONGKONGでの展覧会のついでに東京でもやっちゃおうかなという感じは否めないものの、それでもKAWSの展覧会が東京で観れるというのはありがたいです。PERROTINが東京に出来てよかったーと思う瞬間です。

    Twitterとかで香港の様子とかみていると東京の作品はサンプリング元というか、イメージ元が比較的わかりにくい作品という印象ですが、サイズとしては画像のものが最大みたいです。

    香港のほうがキャッチーな作品で日本の方がわかりにくい作品っていうのは、ペロタンわかってるなーという印象があります。

    日本はアニメとか発達しすぎているせいか、イメージ元のモチーフがわかりすぎるとアートとしてみられにくい傾向がある気がします。

    こういう比較的小さな作品もあったりして部屋に飾りやすそうだとは思うんだけど、まあ、これでもサラリーマンには無理な値段ですよね(値段聞いてもいないですが)。

    分かりにくいモチーフもはいえ、やはりKAWS と言えばバッテンの目なんですが、それはいたるところにある感じで、色使いも含めてKAWSの色がでてます。

    キャンパスの側面とか、色とかみてるとやはり絵画でちゃんと描いてるんだなーとなります。

    そしてかなりのクオリティーの高さに圧倒されます。スーパーフラット的?デザイン的?イラスト的?なんと言っていいのかわからないですが、画像でみてしまうとプリントと変わらない気分になってしまうんですが、やっぱり実際見ると絵画は違うなと思います。

    ファンですが、まあ絵画とか買えるわけもないので、この展覧会の入口にもあったSMALL LIEのグレーをメディコムトイのストアで買いました。

    これも十分にクオリティー高いです。家にあると楽しいです。

  • Virgil Abloh「PAY PER VIEW」- Kaikai Kiki Gallery

    Virgil Abloh「PAY PER VIEW」- Kaikai Kiki Gallery

    Virgil Abloh「PAY PER VIEW」をKaikai Kiki Galleryで観てきました。

    Virgil Ablohさんについては正直あまり詳しくしらなくて、OFF-WHITEというラグジュアリーストリート系ブランドやっていて、NIKEとコラボしてヤバいJordan1などを作ってる人がというイメージでした。

    最近、村上隆さんがなんだかラグジュアリー感あるストリート系ファッションに目覚めたのかな?とインスタを観て思っていたのですが、この展覧会もかなりオシャレでファッショニスタ感を感じます。

    話がそれましたが、そんなVirgil Ablohさんの個展がKaikai Kiki Galleryでありました。塗りつぶされた広告スペースに囲まれているような。空間はクールな感じで、広告のない街を想像するようなつくりでした。

    とりあえず、ギャラリーに行ったら作品をみたり、ステイトメントを読んだりしながら作品がどういうものなのかとか、どういう意図なのかとか、どうすごいのか?とか考えたりするのですが、そういうのと別に感覚的というようなもので、上手いとか綺麗とかそういうものもあったりします。

    今回は、作家のキャラクターとかあまりまだ詳しくないし、ステイトメントはなかなか難しかったので、正直理解ができなかったですが、単純に展示や空間の作り方が上手いと思いました。

    ADVERTISE HEREとかOIL ON CAMPUSなどの作品を観ると結構ストリート感のある遊び心やイタズラ心のある作品とファッション業界の広告・宣伝の発想の間をすり抜けてるような面白さがありました。ある日すっとわかった!みたいになって面白くなるタイプの展覧会かなと思いました。

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  • Chim↑Pom「Sukurappu ando Birudoプロジェクト 道が拓ける」- キタコレビル

    Chim↑Pom「Sukurappu ando Birudoプロジェクト 道が拓ける」- キタコレビル

    Chim↑Pomの「Sukurappu ando Birudoプロジェクト 道が拓ける」をキタコレビルで観てきました。

    Chim↑Pomらしいダイナミックかつ綿密に計算された展覧会でした。まさかビルを一旦半壊させて、壊したビルで再度埋め立ててその上に道を通すなんで事は簡単にはできないのは容易にわかるんだけども、それをいとも簡単にやってしまうのが、さすがChim↑Pomだなという。

    歌舞伎町の層になっていたハンバーガー状の作品がのまま地下に移設されたような展示が地下から見えてスクラップになったものでビルドする、言葉のままのスクラップアンドビルドをしてしまう。しかもその上に道を通してマンホールから出てくる、そこにはスーパーラットが、、、という。どういう事をしたのかとかはWEBでわかると思うんだけど、とにかく行かなければわからないような展示でした。流石だなと思いました。

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  • 近藤亜樹「飛べ、こぶた」- ShugoArts

    近藤亜樹「飛べ、こぶた」- ShugoArts

    近藤亜樹さんの「飛べ、こぶた」をシューゴアーツで観てきました。

    エモーショナルなペインティングだなという印象がとにかくすごい。構図とかそういうものも考えられていそうだし、なにも考えずに書かれているというわけではないのだけれども、とにかくスピード感と力強さと感情を感じる。

    とにかく同じサイズで書かれた絵画が並んでいるという状況もそういうところを感じさせるのかもしれないし、無意識になにか計算されているのかもしれないけれども、とにかく原始的な火が炎として見えるような、水が激流の流れとして見えるようなそういう溢れ出す力なようなものを感じました。

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  • 播磨みどり「Year Without a Summer」- MAHO KUBOTA GALLERY

    播磨みどり「Year Without a Summer」- MAHO KUBOTA GALLERY

    播磨みどりさんの「Year Without a Summer」をMAHO KUBOTA GALLERYで観てきました。

    コピーされた用紙を使って作られた立体作品があったのですが、等身大の人間の形をしていて、想像以上に紙としての存在感以上の雰囲気や物語のようなものが立ち上がってきていて驚きました。

    ステイトメントを読むと、

    今回の個展のタイトルである「Year Without a Summer」とは約200年前の1816年に北ヨーロッパや北米を中心に実際に起こった、夏のない、異常気象の年のことをさします。その年の7月、8月には北米の川で凍結が見られ農作物が壊滅的な被害を受けたと記録されています。原因は前年、遠く離れたインドネシアで起きた火山噴火だと言われています。

    であり、ここから

    地図上のひとつの地点で起きたある出来事が間接的に、遠く離れた別の場所に宿命的な影響をもたらしていく。「Year Without a Summer」という言葉のもつ不条理を展覧会全体を覆うメタファーとして引用しながら、その不条理にまっすぐに立ち向かい、そこにひとつの答えのきっかけを表出させることはアーティストの新境地を開く挑戦となることでしょう。

    と書かれているように、何か圧倒的な理不尽から逃げる人々というような、寂しさや悲しさのような物語がギャラリーないにあったような気がしました。そこには、難民問題や資本主義の限界のような何かを考えさせるような力があったように思えました。

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  • 奈良美智「for better or worse」- 豊田市美術館

    奈良美智「for better or worse」- 豊田市美術館

    奈良美智さんの「for better or worse」を豊田市美術館で観てきました。

    奈良さんの今までの流れをすべて汲んだような、総決算的な展覧会だったように思えました。その昔横浜美術館で見た時の印象が強く、その後も展覧会ではないけども作品は単品で観てきましたが、今回の展覧会はすごく静かな雰囲気だったように思いました。

    それも、事前に村上隆さんの展覧会についての投稿を読んでしまったから、かもしれないし、そうでないかもしれない。または、ブラッドサースティブッチャーズの吉村さんに向けたものがいくつかあったというころでそう思ったのかもしれない。とにかくPOPにキャッチーなという横浜で感じたそういう部分よりも、奈良さんの今までの流れとそして現在とても静かだけども力強い作品になるまでの過程を見たような気がしました。

    豊田市は写真の撮影は禁止だけれども、奈良さんのインスタグラムに画像や動画が投稿されていたりするので、気になる方はインスタグラムをチェックするといいと思います。

    あと、今回すごく思ったのはとにかく展示が上手い。作品点数がそれほど多くないとはいえ、大きな作品もたくさんあるし、すごいボリュームがある。展示が上手くて、物語を見るように行間でも楽しめるようなそういう展示ですごいなと思いました。自分のバックボーンとなる部分の導入から、初期の無邪気でいたずらっぽさのある雰囲気から、いろいろなことを考えたり、いろいろなところで火がついたり、いろいろな共同作業をしたり、そこから少しづつ静かな大人になっていくような物語のような。最終的に肖像画のような作品ばかりになって目の力と少しの表情だけで多くのことを伝えるようになる今まで。とにかくいい展示でした。

    現在の奈良さんまでの回顧展のような展覧会なので、必見だと思います。(とはいえ、実は総決算と思いつつ、最近の奈良さんの陶芸とかの面は出てない気がするんだけど、それはそれで、物語が完成してたから、総決算的であることは間違いと思います。)

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  • 遠藤利克 展「聖性の考古学」- 埼玉県立近代美術館

    遠藤利克 展「聖性の考古学」- 埼玉県立近代美術館

    遠藤利克さんの「聖性の考古学」を埼玉県立近代美術館で観てきました。

    とにかく作品が大きいと感じるサイズに作ってあり、それが所狭しと美術館の中に窮屈にと言っていいほど詰め込まれているので、圧倒感があります。そして、火や水や木という人間の中で原始的に近い部分を利用して作品を作っているので、それ自体の強度も作品がまとっていてより圧倒感を出していると思いました。

    作品がもの派の物語を排除しものの関係性から作品を作ったことに対して、物語の復権ということを考えているようなので、それぞれの作品のモチーフや作りというものも、大きな意味での物語に属して想像できるようなものとなっているように感じました。とにかく大きさを含めて体感することでわかるという作品なので、見に行かなければ始まらないという感じの展覧会でした。

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  • 大山エンリコイサム「Windowsill」- LUMINE0

    大山エンリコイサム「Windowsill」- LUMINE0

    大山エンリコイサムさんの「Windowsill」をLUMINE0で観て来ました。

    独特なクイックターンストラクチャーというモチーフを使っていて、いわゆるストリートのグラフティーの中にある構造だけを抜き取ってそれを絵画にしているような作品を作っていて、今回はタギングとかそういうものの中にある滑らかな線を取り出したような作品でした。

    近くで見ると本当に道にある落書きのようなグラフティーのようなものと区別がつかないかもしれないくらいの線で重ねられている作品なんだけども、それが大きな一つの作品になるととても絵画的なものに見えて来きてアートとしてもグラフティーとしても語れるような立ち位置が面白いです。海外だとこういうストリート的なアートはグラフティーの展覧会とかもあるし、文化としてもある程度認められていそうだけども、日本だとやっている人もアートとして捉える人もまだ少ないのかな。という中で、注目の作家だと思います。

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    https://www.youtube.com/watch?v=6R6ZRR85oig

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  • 笹井青依 – ANDO GALLERY

    笹井青依 – ANDO GALLERY

    笹井青依さんの個展をANDO GALLERYで観てきました。

    木の絵画をずっと描いている方で、その木が普通ではなく何か記号時でもあるんだけど、季節を感じさせたり風を感じさせたり、その木の種類について感じさせたりと単純ながらに小さな物語があるかのような画面で、その静かな画面をずっと見てしまう感じです。

    そこはかとなく、横山裕一さんを感じさせるような漫画のような省略の中に時間があるような面白い絵画です。ずっとこの感じなんだけど、とても面白いので色々見たくなる。美術館とかでまとめて大量にみたらもっと面白そう。

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  • MEGURU YAMAGUCHI「SPLITTING HORIZON」- Basement GINZA

    MEGURU YAMAGUCHI「SPLITTING HORIZON」- Basement GINZA

    MEGURU YAMAGUCHIさんの「SPLITTING HORIZON」をBasement GINZAで観て来ました。

    スピード感のある筆のタッチのみが形となって作品となっていて、その筆の軌跡をみているとグラフティーやストリートの文脈も感じるんだけれども、それ以外にも絵画としての色や重なりが見えてそういう筆のタッチにも見えてきたり。

    強度のある色や形で、それだけでも絵画で作品として成り立つ要素を十分に持っていて強烈にその強さをぶつけてくる感じでした。かっこいい。

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  • TENGAone 個展「Fabrication」- BLOCK HOUSE

    TENGAone 個展「Fabrication」- BLOCK HOUSE

    TENGAoneさんの個展「Fabrication」をBLOCK HOUSEで観て来ました。

    巨大なグラフティーからドローイングのようなものもあって、さらにはストリートのアートの領域に見えるようで現代アートに足を突っ込んだような、まるで段ボールに見える木に書かれたペインティングなど、いろいろ驚かされる仕組みで楽しませつつも、画力の高さを見せつけるような展示でおもしろかったです。

    ぱっと見だとどう見ても段ボールで、じっくり見ると木の質感を残している感じとかが結構ツボでした。そしてストリートの感覚やグラフティーのクールな感じとか、遠くからみたり、携帯で写真を撮ろうとすると見えるKING OF POPの顔とか、POPに仕上がってて楽しいと感じる展示でした。

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  • できやよい「Flags」- 山本現代

    できやよい「Flags」- 山本現代

    できやよいさんの個展「Flags」を山本現代で観てきました。

    できさんのいわゆる、指でスタンプしたところに顔を書き込んでいくというスタイルで作られた作品でした。LGBTの旗のカラーリングが使われていたり、Flagsというタイトルだけあって、旗がモチーフになっているみたいです。

    ステイトメントみると、

    できがここ数年取り組んできたのは、世界各国の国旗をモチーフにした「国旗シリーズ」です。ウルグアイ、アイルランド、フランスなどの国旗に使われている色彩をモチーフとして、それぞれおよそ120cm四方の画面にびっしりとフィンガースタンピングで色を乗せ、無数の顔を描き込んだ、一見ミニマルに見えますが、スペクタキュラーな作品となっています。フリーハンドで水平方向に画面に乗せられた様々な色は、風を受けたなびくようにも見え、近寄って見たときに気づく無数の顔は、その国や地域に息づく人々の生を想起させる、非常にアグレッシヴで魅力的な作品です。

    引き続きフラッグに興味を持っていたできが今回のテーマに選んだ「マイノリティ・フラッグ」は、セクシャル・マイノリティなどの狭義の範囲でなく、過激な抗議活動で知られる動物愛護団体(動物は人間に対してマイノリティです)やパラリンピックなども含んだものです。

    という、ことなので、様々な人々の集まりが一つの旗の考え方を表したような、一見したところ一つの集まりとして見えない何かの中には多くの人間がいたりするようなものをPOPに表して絵画の雰囲気にくらべてPOPで乙女チックな感じがギャップがあって面白いです。

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