MADSAKIさんの「MADSUCKY WUZ HERE 2018」をKaikai Kiki Galleryで観て来ました。
MADSAKIさんは、スプレーを使ってペインティングしていく作品を作っていますが、いわゆるストリートとは違ったペインティングをしています。
ストリートでのグラフィティの経験を持たない彼は、元々はブラシやローラーのみを使用する作家で、スプレー缶を用いるようになったのは日本に帰国してからのことでした。
引用:https://gallery-kaikaikiki.com/category/exhibitions/ex_solo/madsucky-wuz-here-2018/
ストリートでのグラフィティ経験がないことが、いわゆるストリートの文脈に吸収されないスタイルを作り出しているのかもしれないと思わせる作品でした。
今回は文字だけ作品で、グラフィティ的にデザインされていない文字が、日記でものぞいてしまっているような、またはより普通の落書きと言われるようなモノに近いような、日常のリアリティを感じます。
グラフィティのカッコよさのような部分はなく、手書き文字のようによれているところが書き文字のようでリアリティがあります。
文字だけの作品ばかりですが、絵文字も含まれていて、絵文字のチョイスが笑いながら泣いているという、ブルースなチョイスで英語が読めなくてもこの展覧会を象徴しているようにも思えます。
ある種、内向きとも言えるような空気がMADSAKIさんの興味深いところで、それはこの文字のシリーズでも出ていました。