カテゴリー: GALLERY

  • 金氏徹平・小林健太「Human Behaviour」- RICHO ART GALLERY

    金氏徹平・小林健太「Human Behaviour」- RICHO ART GALLERY

    金氏徹平さん・小林健太さんの2人展の「Human Behaviour」をRICHO ART GALLERYで観てきました。

    2人展ですが、組み合わせ理由が2人ともサマーソニックで展示したとかっぽく、あとから付け加えたみたいな理由はあるっぽいんですけど、旬のイベントの後に展示やった方がいいよねという感じに思えたんですが、どちらにせよ新作が見られるのは嬉しいです。

    StareReapは、一般的な印刷は2次元の平面ですが、そこに3Dプリンタ印刷を組み合わせたような立体的な印刷を可能としている技術です。RICHO ART GALLERYでは2.5次元(半立体)を印刷すると表現されています。
     
    金氏徹平さんは、前回の動物とのシリーズ「海と膿」の動物を猫だけに絞った作品でした。前回とはほぼ近い感じ。そのなかでは、キャンパスの形が変形した作品になっていたりしたものとか面白かったです。

    個人的には、なんとなくこういう印刷物っぽいのはStare Reapの表面の質感がザラついてて気になってしまう。ツヤツヤもできるのかなぁ。

    対して、小林健太さんの方はザラついた質感と作品のマッチが良かったです。ツヤツヤな部分はガラスのような素材で作られていたので、コントラストも強く出ていて、面白い表面になっていた気がします。

    立体でデコボコする部分も適度にこのくらいのバランスでいいかもと思わせるくらいで、印刷の荒さも作品に取り込んでいたように思えたので、相性が良い上に取り込み方も上手ですごいと思いました。

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    金氏徹平・小林健太「Human Behaviour」

    会場:RICOH ART GALLERY
    会期:2022/10/08(土)〜10/22(土)
    休廊日:日・月・祝
    WEB:https://artgallery.ricoh.com/exhibitions/teppeikaneujixkentakobayashi_human-behaviour

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  • 西野辰(西野達) 個展「リビングルーム」- Akio Nagasawa Gallery Aoyama

    西野辰(西野達) 個展「リビングルーム」- Akio Nagasawa Gallery Aoyama

    西野辰さん(こと西野 達さん)の「リビングルーム」をAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで観てきました。

    西野達という名義での活動が一番多いのではないか?と思いますが、作家のオフィシャルサイトに行っても、色々な名義が書かれています。

    今回は西野辰(Nischi Tatzz)という初の名義での個展です。

    西野達さんとしては、銀座のメゾンエルメスの屋上にプレハブを作って花火師(という屋上の彫刻)を女子高生の部屋の中においてしまうような作品や、シンガポールのマーライオンの口の下にベッドを置いてしまうようなマーライオンホテルを作ったりなど、驚きと笑い等をパッケージしたような大規模な作品のイメージがあります。

    大きな意味では、今回も場の変容させてしまっているという所は同じとも考えられますが、小さなスペースながら全面を絵画で覆うことでギャラリーをリビングルームにしてしまっていました。

    そのリビングルームに作品が飾ってあるかのように作品が点在し、いつものような立体や写真作品から、あまり観ない絵画作品までありました。

    名前や今回の展示については、下に貼った動画のなかで解説しているので、ぜひ観てもらえればと思います。西野辰さんがどのような作家なのか分かりやすい気がします。

    ギャラリーのページにも今回の展覧会に到るまでのコメントがありますので、そちらも合わせて見てもらうと、とても分かりやすいと思います。

    大規模とはいえないですが、西野辰さんだなという場の変容はギャラリーに入った瞬間に体感できて、とにかくよかったです。

    西野さんの空間を変化させる力がこんな小さなギャラリー空間でも発揮され、リビングルームとして絵画が空間を拡張してる。そこに落書きみたいな絵画が調和するとか凄すぎる。必見です。

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    Youtube:Tokyo Art Beat チャンネル

    【ONLINE Exhibition】No.033 Nischi Tatzz ‘Living Room’ 西野 辰「リビングルーム」
    Youtube:AKIO NAGASAWA GALLERY チャンネル

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    西野 辰 個展「リビングルーム」

    会場:Akio Nagasawa Gallery Aoyama
    会期: 2022年8月25日(木) 〜 10月29日(土)
    開館時間:11:00 – 13:00 14:00 – 19:00
    休館日:日〜水・祝日

    WEB:https://www.akionagasawa.com/jp/exhibition/nischi-tatzz/
    オフィシャルサイト:https://www.tatzunishi.net/

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  • 金氏徹平「Fluorescent Green Boxと未発表、未完成作品」- NADiff Gallery

    金氏徹平「Fluorescent Green Boxと未発表、未完成作品」- NADiff Gallery

    金氏徹平さんの「Fluorescent Green Boxと未発表、未完成作品」をNADiff Galleryで観てきました。

    金氏徹平の活動20周年を記念した展示で、「Fluorescent Green Box」のリリースとともに、未発表作品や未完成作品がありました。

    未発表作品というだけあって、あまり見ない作品もあり、興味深かったです。とはいえ、金氏さんのコラージュというか、物と物を出会わせている感じもある作品でした。

    人気が高いと思われる、White DischargeとかTeenage Fan Clubシリーズなんかは未発表作品ではないので展示がなかったです。

    今回は、コラージュとペイントと印刷が混ざったようなよくわからない平面作品や、写真とモニタと思い出みたいなのがコラージュされたような写真作品などありました。

    普段は、あまり観たことのない絵画や写真の作品だったので意外性がありました。

    また、なんと言っても20周年記念で、この20年をパッケージしたFluorescent Green Boxが気になりました。木箱と、段ボールのシリーズがあり、木箱の方にはWhite Discharge シリーズが必ず一点は入っている豪華さ。

    木箱の方は高いけど、中身が選べるし、お買得感すらあります。段ボールの方も、いい作品入ってるのとかありそうですが、見れない。けど、金氏作品と考えれば良いと思います。とにかく面白いので、木箱の方見せてもらうといい気がします。オススメです。

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    金氏徹平「Fluorescent Green Boxと未発表、未完成作品」

    会場:NADiff Gallery
    会期:2022年4月7日(木)〜5月08日(日)
    開館時間:13:00 – 19:00
    休館日:月、火、水

    WEB:http://www.nadiff.com/?p=26989

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  • チェルフィッチュ × 金氏徹平「消しゴム畑」at 池上 – Kotobuki PourOver

    チェルフィッチュ × 金氏徹平「消しゴム畑」at 池上 – Kotobuki PourOver

    チェルフィッチュ × 金氏徹平さんの「消しゴム畑」at 池上 をKotobuki PourOverで観てきました。

    チェルフィッチュ×金氏徹平さんの消しゴムシリーズの最新作「消しゴム畑」で、今回は日常空間版ということのようです。

    言葉で説明するのがとても難しいのだけど、人とモノと空間と時間の関係を半透明化するシリーズです。

    今回は金氏さんがZOOMを使って画面越しに双方向に事柄が起きるのを、双方に反応している映像をみつつ、自分たちが写っているモニターを見ながらさらに反応するみたいな作品でした。(語彙力の問題が・・・)

    とにかく、画面の中と同じ物体があって映像が流れていて、その映像に反応しながら(反応しなくても良いと思いますが)物を置くんですが、子供が大喜びで並べてました。

    意志を持って置くんじゃない!半透明にある状態にするんだ!と、スパルタで教えてましたが(自分もわかってない)、子供は無視して楽しそうに、適当に?/ 意思をもって?配置していて良かったです。

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    チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム畑」

    会場:Kotobuki PourOver
    会期:2022年3月25日(金)〜3月31日(木)
    開館時間:11:00 – 17:00

    WEB:https://chelfitsch.net/activity/2022/03/eraser-fields.html

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  • 大竹伸朗「残景」- Take Ninagawa

    大竹伸朗「残景」- Take Ninagawa

    大竹伸朗さんの「残景」を観にTake Ninagawaに行ってきました。

    国立近代美術館での大回顧展を控えてのTake Ninagawaでの新作展です。

    大竹伸朗さんといえばかなり大きな作品などもあったりしますが、今回は大竹さんのかなでは、それほど大きな作品でもないかなと思います。

    「残景」というシリーズは比較的新しいシリーズみたいなので、ここで展示されているものが、回顧展でも展示されるかもしれないです。

    とはいえ、説明不要というか、説明できないというか、安定の大竹さんの作風です。

    荒々しい感じはもちろんあるのですが、今回の作品はより構築的で重層感がある気がしました。

    サイズのせいかも知れませんが、細部まで色々詰め込まれていて、いつまでも観ていられます。

    ただ積み重なっているだけではなく、立体的になっていたり、平面とも言い難い立体的な物があったり。

    これぞ大竹伸朗といっていいような作品がならんでしました。とにかく平面と言えない作品です。見ないとわからないので、必見です。

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    大竹伸朗「残景」

    会場:Take Ninagawa
    会期:2021年10月30日(土)~12月18日(土)
    休館日:月曜日、日曜日、祝日
    開館時間:11:00-19:00

    WEB:https://www.takeninagawa.com/exhibitions/9896/

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  • 金氏徹平「S.F.(Smoke and Fog)」- ART FRONT GALLERY

    金氏徹平「S.F.(Smoke and Fog)」- ART FRONT GALLERY

    金氏徹平さんの「S.F.(Smoke and Fog)」をART FRONT GALLERYで観てきました。

    今回の展示は、金氏徹平さんが参加する「奥能登国際芸術祭2020+」(石川県珠洲市)と連動した形で開催しています。

    伝統的なお祭りでつかうキリコ燈篭をしまうためのキリコ倉庫をきっかけとして、風景や町中に架空のキリコ倉庫を想像するためのインスタレーションを設置するとのことでした。

    そして、東京のギャラリーではそのコンセプトと共通した、都市の中のキリコ倉庫的な作品を展開します。

    そんな展示とのことでしたが、半分弱くらいの作品が最近よく使っているStareReapとコラボした作品で、半分弱くらいは世界の様々なところでコラボした作品で、ほんの少しその他の作品がある感じでした。

    StareReapとのコラボで色々な作品がどんどんできているようで、最近の作品はStareReapを使った作品が多いですが、その前にもSTPIでの印刷とのコラボや、ベネチアングラスとのコラボなんかもあり、その作品も並んでいました。

    金氏徹平さんといえば、コラージュ的な手法をよく使ってきた作家さんですが、コラボレーションは人と人との関係性をコラージュしているという感覚のようです。

    最近は、演劇なども含めて積極的コラボレーションすることで、色々なものを取り込んで作品にしているので、どんどん新しいシリーズの作品が誕生してるようです。

    国外での発表が増えている中で、気がついたら新しいものができていて、国内で見ているだけでは追いつけない感じがしていたので、様々な新シリーズをまとめて観れる機会なのでとてもよかったです。

    基本的なコラージュ的な何かを出会わせるような手法はそのままに、作品のスケールや手法が幅広くなっていくことで、作品が作られていました。

    それぞれのシリーズだけでもギャラリーをいっぱいにできる作品数があるので、また横浜美術館のような大きな美術館での個展で全ての作品が観れるような展覧会があればいいのになと想像してしまうバリエーションの多さでした。

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    金氏徹平「S.F.(Smoke and Fog)」

    会場:ART FRONT GALLERY
    会期:2021年9月10日(金)- 10月3日(日)
    開館時間:水~金 12:00-19:00 / 土日および9月23日(木祝)11:00-17:00
    休館日:月、火

    WEB:https://artfrontgallery.com/exhibition/archive/2021_07/4469.html

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  • デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力」- GYRE GALLERY

    デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力」- GYRE GALLERY

    デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力」をGYRE GALLERYで観てきました。

    本展覧会「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力」展は、小説『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した村田沙耶香の“ユートピア”という世界観を、村田沙耶香と現代美術家のデヴィッド・シュリグリー、金氏徹平との相互の作品を通じた対話によって浮かび上がらせていく。

    引用:https://gyre-omotesando.com/artandgallery/sayaka-murata/

    村田沙耶香さんの小説「コンビニ人間」を起点として、村田沙耶香さんの小説(と今回出ている絵画)に反応する形で、デヴィッド・シュリグリーさんと、金氏徹平さんの作品が展開されている展覧会です。

    金氏さんは今までの様々なシリーズからテーマに沿ったものを出しているようなイメージで小説「コンビニ人間」の表紙に使われたTowerシリーズや、White Dischargeシリーズ、Ghost in the Liquid Roomシリーズ、などなどありました。

    残念ながら小説を読んでいないため、関連性を見出すことは難しかったのですが、壁に小説の一説のようなものがあったので、それと関連するように観ていく形になりました。

    どちらかというと、デヴィッド・シュリグリーさんの作品の方が、直接的に小説の内容に反応して作られているような感じで、文章と絵画がリンクしているようでした。デヴィッド・シュリグリーさんの作品の方は文字も入っているので、わかりやすかったです。

    小説と関係なく、今回の展示をみても、デヴィッド・シュリグリーさんと金氏徹平さんの作品は力の抜け方が近い気がしましたし、色の使い方なんかも似ているような印象を受けました。

    そのため、展示空間に統一感があって、村田沙耶香さんの絵画やコラージュの方がちょっと浮いちゃってるかもしれないと思うほどでした。

    ほんとは村田沙耶香さんの展覧会なので、小説を読んでからいくべきでした。

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    デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力」

    会場:GYRE GALLERY
    会期:2021年8月20日(金)- 10月17日(日)

    WEB:https://gyre-omotesando.com/artandgallery/sayaka-murata/

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  • 金氏徹平 個展「S.F.(Splash and Fragments)」- RICOH ART GALLERY

    金氏徹平 個展「S.F.(Splash and Fragments)」- RICOH ART GALLERY

    金氏徹平さんの「S.F.(Splash and Fragments)」をRICOH ART GALLERYで観てきました。

    RICHO ART GALLERYといえは、プリンターなどをつくっているRICHOのギャラリーでRICHOのStareReapというプリント技術を使った作品を展示しています。

    StareReapは、一般的な印刷は2次元の平面ですが、そこに3Dプリンタ印刷を組み合わせたような立体的な印刷を可能としている技術です。

    どこまで立体的に表現できるのかとかはわかりませんが、平面と立体の間というような。マチエールやらレリーフやら何で表せばいいのかという印刷で、RICHOでは2.5次元(半立体)を印刷すると表現されています。

    今回は、金氏さんの過去に作ったシリーズでStareReapに合うシリーズをピックアップして新たに作品を作ったものが並んでいました。

    「海と膿」シリーズ、「Teenage Fan Club」シリーズ、「Model of Something」シリーズ、「tower」シリーズの作品が作られていました。

    動物の写真と化粧品のリキッドの写真がコラージュされている「海と膿」シリーズが最も作品数も多く、StareReapの技術も馴染んでいました。

    「Model of Something」シリーズのアクリルにマジックで線を描いたようなものや、養生テープを木に貼り付けたような作品は、これでやる必要があるのか?とちょっと思ってしまったものの、ステイトメントを読むと、どうやら時間軸をずらすように作られているようです。

    「Teenage Fan Club」シリーズや、「tower」シリーズみたいな、人気のシリーズも作られていて、今まで立体だったものを強引に2.5次元的に平面に押し込めたり、平面的だったものを強引に立体化させたり色々実験しているようでした。

    最近いろいろ行なっているコラボレーションの一つとして、RICHOとのコラボレーションという形になると思いますが、近いタイミングで行われている他の展覧会でも同じ技術がつかわれているようなので、今回だけでなく新たに長く続くシリーズになるのかも?

    過去の作品だったので、どちらかというとStareReapの技術のほうが気になってしまいましたが、リキッド等が凹凸してるのは、作品として面白かったです。

    個人的には印刷表面が何となくザラついているというか、イマイチ気になってしまうので、もうちょっと技術があがってくるともっと面白くなりそうだなと思いました。

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    金氏徹平「S.F.(Splash and Fragments)」

    会場:RICOH ART GALLERY
    会期:2021年8月20日(金)- 2021年9月18日(土)
    開館時間:12:00 – 19:00
    休館日:日、月、祝

    WEB:https://artgallery.ricoh.com/exhibitions/splash-and-fragments

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  • 今井俊介「Red, Green, Blue, Yellow, and White」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介「Red, Green, Blue, Yellow, and White」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介さんの「Red, Green, Blue, Yellow, and White」をHAGIWARA PROJECTSで観てきました。

    いつもの今井俊介さんの作品のスタイルは、ストライプやドット柄のカラフルな布がはためいていて、それが重なり合っているような作品です。

    ですが、今回はそのスタイルではなく、正三角形の赤・緑・青・黄と背景の白のみの4色だけで作られた作品のようです。

    今回のスタイルはコレですと言わんばかり、ギャラリーの中央には正三角形が印刷された紙が配置されていました。

    また、プレスリリースには以下のように書かれていました。

    今回発表する作品は、これまでと少し違う視点から制作されました。制作のプロセスは同じですが、まず元のパターンに、ストライプやドットを使わず、規則的に配置された単色の正三角形のみを用いました。そしてその三角形の色には、赤、緑、青、黄という限定した色しか使っていません。

    「形」と「色」で絵画が成立するとはどういうことか。今井の探求が、今回の作品へと繋がっています。絵を描くときに使う最も基本的な色、そして規則的に配置した三角形、という一見ミニマルな要素から作られた絵画に、イリュージョンは起こるのか。断片的なパーツとなった形は、どうすれば魅力的なイメージになり得るのか。また今回は、展示会場の壁が木材であるため、作品の白地も「色面の形」として見えることも想定されます。さらに、色やコンポジションについて参照項となる絵画史を、現代の作家がその文脈をどう更新していくことが可能であるか。

    引用:https://www.hagiwaraprojects.com/_files/ugd/0034d8_a615d825dcc14517911d1c114645fd13.pdf

    いつものスタイルに比べると、シンプルで奥行きが少なくより平面のように感じたり、色や形が少ないためか単純に感じてしまうところはありました。

    ただ、そこを比較してとらえるとスタイルが違うことによって、これだけの違いが出てくるということが浮き彫りになりハッキリとしてくるので、いつものスタイルのものと隣り合わせで観たいと思いました。

    この新しいタイプの作品はまだ面白くなっていく予感がするので、これからこのスタイルがどのように変わっていくのか。もっと単純化して平面となっていくのか、それとも複雑化して立体感がでてくるのか。それとも全く違うようになっていくのか。想像すると作品に余白があるように思えて楽しみです。

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  • Wolfgang Tillmans「How dose it feel?」- WAKO WORKS OF ART

    Wolfgang Tillmans「How dose it feel?」- WAKO WORKS OF ART

    Wolfgang Tillmansさんの「How dose it feel?」を、WAKO WORKS OF ARTで観てきました。

    現代アートで写真を使った作家で、イギリスのtate主催のターナー賞をイギリス人以外で受賞した、国際的に活躍しているWolfgang Tillmansさんの個展です。

    スナップ写真と言っていいような感じの写真、静物の写真、ポートレート、よくわからないイメージのような写真まで、様々な写真が展示されていました。

    印刷の方法も、写真プリントからプリンターのようなもので印刷されたもの。写真のサイズも、大きなものから小さなものまで。プリントされたままのものや、額装されたもの。

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    引用:Wolfgang Tillmans

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    Wolfgang Tillmans「How dose it feel?」

    会場:WAKO WORKS OF ART
    会期: 2020年11月7日(土)~12月19日(土)
    開館時間:事前予約制
    休館日:日、月、祝

    WEB:https://www.2022.wako-art.jp/2020wolfgangtillmans
    オフィシャルWEB:https://tillmans.co.uk/

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  • 森靖「Ba de ya」- PERCEL

    森靖「Ba de ya」- PERCEL

    森靖さんの「Ba de ya」をPERCELに観てきました。

    とにかく、中央の大きいスペースにあった超巨大なエルビスプレスリーの彫刻作品に全てを持って行かれました。なぜか体だけ女性化していて、しかしプレスリーの男臭さはそのままにかなりの奇形かつエモーショナルな作品として、怖さすら感じる仕上がりでした。とにかく力を感じる圧倒的な存在感があり、宗教的な何かに感じるほどでした。

    木彫でこれほど大きなものは現代アートしては見たことがないような気がします。どちらかというと、金剛力士像のようなものと近いものに感じました。このような力が宗教に利用されているという運慶などの当時の存在を体験しているようにも感じました。

    そのほかにも小さなものなどや人体のサイズくらいの作品もあったのですが、どれも何か異形の者のような雰囲気のある力強さを感じました。

    このような異形の作品を絵画でみることはありますが、実態となって立体化しているとその圧倒的なリアリティと木という自然の力も合間って、そこに新たなコンテクストが生まれているように感じます。

    とにかく巨大な作品に圧倒されますが、それ以外の作品からもその圧倒的な力を補強するような力がありました。

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    森靖「Ba de ya」

    会場:PERCEL
    会期:2020年9月26日(土)- 2023年11月15日(日)
    開館時間:14:00 – 19:00
    休館日:月、火、祝日

    WEB:https://parceltokyo.jp/exhibition/upcoming-ba-de-ya/

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  • MADSAKI「1984」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKI「1984」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKIさんの「1984」をKaikai Kiki Galleryで観て来ました。

    1980年、MADSAKI、6歳の頃。英語を全く話せない状態で、彼は、日本の大阪からアメリカのニュージャージーのバーゲン・カウンティへ移住しました。知らない人からは人種を理由にばかにされたりからかわれたりする一方で、フレンドリーに接してくれたクラスメートのなかにも完全には溶け込めず、彼らとの間に大きな壁を感じていました。そういうわけで放課後は、友達と遊ぶかわりに家でひとりテレビアニメを見ることが多くなり、とりわけ熱中したのは、マテル社が開発した「マスターズオブザユニバース」という玩具を基にしたアニメ番組「ヒーマン&ザマスターズオブザユニバース」でした。

    引用:https://gallery-kaikaikiki.com/2020/09/1984/

    作品の背景は展覧会のステイトメントを見ると、とても丁寧に説明されているので、そちらから一部を引用しました。

    新しい土地にうまく馴染めないなかでヒーロとなったアニメとコミックとフィギュアが愛情たっぷりに描かれている気がしました。

    特にギャラリー中央に巨大化したフィギュアは等身大といっていいようなサイズで、圧倒的な力強さと存在感がありました。

    それとは対照的に見えてしまうのが、ポートレートのような写真シリーズです。

    こちらに描かれているヒーロはなんともバランスが悪く、子供(おそらくMADSAKI)の笑顔も今ひとつ。

    この対照的な作品がMADSAKIさんの作品の魅力であり興味を惹かれる部分の一つに感じます。

    作品のなかに閉じ込められているストーリーが、一見緩くもあり、荒くもあるようなスプレーのペインティングで表現されていることによって、より魅力が増しているようにも思えます。

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  • ジョナサン・チャプリン「Hunter Gatherer」- NANZUKA

    ジョナサン・チャプリン「Hunter Gatherer」- NANZUKA

    ジョナサン・チャプリンさんの「Hunter Gatherer」をNANZUKAで観てきました。

    チャプリンの作品において、「レンダリング」というコンピューター言語は、もはや美術用語として語られます。物体の形状、物体を捉える視点、物体表面の質感/テクスチャー、光源、シェーディングなど、チャプリンは自身の絵画制作に必要なあらゆる物理的な要素を、予め3Dプログラムを駆使したコンピューターの画面上でシミュレートします。

    引用:https://nanzuka.com/ja/exhibitions/2020-jonathan-chapline/press-release

    とあるように、3Dのバーチャルな空間をペインティングにしているような作品を作っているようです。

    作品全体を通して、出てくる人のような彫刻のような物体がどことなくマティスやピカソあたりを思わせるような形をしています。ステイトメントをみると、そのあたりを意識しているようでした。

    セザンヌやピカソ、フェルナン・レジェ、マティス、マックス・ベックマン、フィリップ・ガストン、トマス・ハート・ベントン(Thomas Hart Benton)、アレクサンダー・アーキペンコ(Alexander Archipenko)、アンリ・ローラン(Henri Laurens)といったといったアーティストの作品を研究対象とし、自身の特徴的なスタイルで再解釈した作品を多数描いています。

    引用:https://nanzuka.com/ja/exhibitions/2020-jonathan-chapline/press-release

    3Dと絵画とあまり近い関係とは言いにくいものをつなげることで新たな空間のようなものが生まれているように思えました。

    また、平面作品の中にでてくる立体作品を実際の立体作品として展示することで、その中に入っていけるような平面と立体を行き来するような仕掛けは面白くみれました。

    実際に絵画作品内の作品を立体作品として立ち上げることによって、平面内の空間が立体として一緒に立ち上がってくるようなそんな面白さがありました。

    また、絵画内に作られている空間もどこかで建築家が実際つくっていそうな存在しそうな建築を作っているため、より絵画内の世界にリアリティーがでてくるという、平面と立体の相互作用がありました。

    一見、3Dとしては単純そうな造形にも見えますが、平面と立体の相互作用を起こすためにはこれくらいの情報量が正しいのかもしれません。あまり複雑化しすぎるとここまでの没入感のような感覚にはならないように思えました。

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    ジョナサン・チャプリン「Hunter Gatherer」

    会場:NANZUKA
    会期: 2020年1月31日(金) 〜3月1日(日)

    WEB:https://nanzuka.com/ja/exhibitions/2020-jonathan-chapline/press-release

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  • 今井俊介「range finder」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介「range finder」- HAGIWARA PROJECTS

    今井俊介さんの「range finder」をHAGIWARA PROJECTSで観てきました。

    今井俊介さんの作品のスタイルは、ストライプやドット柄のカラフルな布がはためいていて、それが重なり合っているような作品です。

    ギャラリーに展示されている布にすでに作品の柄がはいっていて、それをさらに平面として作品化したような作品になっているような展示でした。

    そのため、すべての作品に共通して、何となく似たような色や組み合わせというのが観られるような気がするんですが、かといってここであるというところがあるわけでもないところに引き込まれます。

    2次元の作品を布に一度写し取ることによって、3次元としてそして2次元に還元していくような、それを何度も繰り返すことによって多層化した空間が広がっているような。そんな奥行きのある作品に感じることができました。

    今回はドイツでやった展覧会の巡回のような形で同じ作品が置いてあるようですが、以前にShiseido Art Eggの時の展覧会タイトルも同じだったようで、この布と絵画というスタイルをやるときはこのタイトルになるのかもしれません。

    もしかして、以前の展覧会の作品が布になっていて、この展覧会自体も入れ子状というか、何かの連続性のようなものが仕掛けられているのかもしれないです。

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  • トム・サックス「Indoctrination Center」- KOMAGOME1-14cas

    トム・サックス「Indoctrination Center」- KOMAGOME1-14cas

    トム・サックスさんの「Indoctrination Center」をKOMAGOME1-14casで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトム・サックスの、茶道に焦点をあてた展覧会「ティーセレモニー」がオペラシティアートギャラリーで開かれています。

    KOMAGOME1-14casでの展示は、以下のような展示です。

    KOMAGOME 1-14 casでのトム・サックス「Indoctrination Center」では、「TEN BULLETS」(2010年)、「COLOR」(2011年)、「HOW TO SWEEP」(2012年)、「SPACE CAMP」(2012年)、「LOVE LETTER TO PLYWOOD」(2012年)の、トム・サックススタジオの「手引書」となっている5つの映像作品の上映、「Journey Man」と呼ばれるサックススタジオの美学の詰まった展覧会用工具棚(実際に今回東京オペラシティアートギャラリーでの展示設営に使用されます)の展示が予定されています。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    こちらの展示は、5本の動画をみてトム・サックスとそのスタジオのルールがどのようになっているのかを知るという展示でした。

    スタジオの鉄のルールの十ヵ条「TEN BULLETS」、色についての「COLOR」、掃除について「HOW TO SWEEP」、食事や運動について「SPACE CAMP」、プライウッドについて「LOVE LETTER TO PLYWOOD」のトム・サックスの作品を作る上で必要なルールの動画でした。

    それに合わせるように「Journey Man」と呼ばれる移動式の作業ボックスが展示されていました。これを使うことで、トム・サックスのルールが守られ、展示も含めてトム・サックスとしてのクオリティが担保されるような仕組みになっているようです。

    MOVIE

    TOM SACHS:10 BULLETS
    TOM SACHS:COLOR
    TOM SACHS:HOW TO SWEEP
    TOM SACHS:SPACE CAMP
    TOM SACHS:LOVE LETTER TO PLYWOOD

    PHOTO

    BOOK

    INFO

    トム・サックス「Indoctrination Center」

    会場:KOMAGOME1-14cas
    会期: 2019年4月20日(土) 〜5月14日(火)

    OTHER

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  • トム・サックス「ティーセレモニー」- オペラシティアートギャラリー

    トム・サックス「ティーセレモニー」- オペラシティアートギャラリー

    トム・サックスさんの「ティーセレモニー」をオペラシティアートギャラリーで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトムサックスの、茶道に焦点をあてた展覧会です。

    2016年にニューヨークのイサム・ノグチ美術館での展覧会「トム・サックス ティーセレモニー」がその起源である日本でついに開催という位置付けです。

    まずは、トムサックスによるお茶会のレクチャー動画を見ます。これを見ればおおよそ全てのことがわかるのではないかと思われます。茶道を学びそこから、トムサックス流に解釈しお茶会を行うというレクチャーによりこの展覧会の成り立ちが説明されているようでした。

    逆にいえば、このセレモニーを行うために展覧会があるようにも思えます。

    今回の展覧会は、オペラシティアートギャラリー自体が一つの庭としてつくらてれいます。

    本展の作品は体感型の空間として、庭(「内露地」「外露地」)、手作りの合板の茶室、ボーイング747機の設備をより機能的にしたトイレユニット(「雪隠」)、鯉が泳ぐ美しい佇まいの池、そして様々な門によって構成されます。

    引用:https://www.operacity.jp/ag/exh220/j/exh.php

    庭に入る前に、レクチャー動画内で出てきたそれぞれがNASAやDIY的な、トムサックス的な装飾を施されつつも本来の機能は維持している、トムサックス流の茶道の道具(茶碗や釜、柄杓、掛軸、花入れ)が再現され並んでいました。

    庭の前に置かれたイサム・ノグチの彫刻は、ダンボールで作られた作品で、本物を置けない代わりにつくられたようですが、ここで再現されたことで全てが再現であるという象徴としても機能しているように思えました。

    庭には、本物の鯉が泳いでいる池、松の葉がマッチ棒などで再現されている盆栽、五重塔、茶室までが再現され、完全なお茶会が可能な環境がそろっていました。実際にオープニングではトムサックスによるティーセレモニーが行われたようでした。

    再現といっても、トムサックス流のDIY感ある造形とNASAなどのテクノロジーを感じさせ、すこしだけシニカルで面白いな部分があるような作りでした。

    それらも茶道としては見立て的にも見え、千利休的にも思えます。また、どこかそれらに侘び寂びを感じる部分もありました。

    展覧会を見るというよりも、ところどころにある、見立てや面白さのようなものを感じつつ、侘び寂びの効いたどこかの日本庭園を散歩するような気分で展覧会を見ました。

    展覧会のタイトルが「ティーセレモニー」ですが、まさにトムサックス流のティーセレモニーがどういうものかを体験/理解するための展覧会だったと思えました。

    MOVIE

    TOM SACHS: TEA CEREMONY

    PHOTO

    BOOK

    INFO

    トム・サックス「ティーセレモニー」

    会場:オペラシティアートギャラリー
    会期: 2019年4月20日(土) 〜6月23日(日)
    開館時間:11:00-19:00
    定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜日、ただし4月30日は開館)

    WEB:https://www.operacity.jp/ag/exh220/

    OTHER

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  • トム・サックス「Smutshow」- 小山登美夫ギャラリー

    トム・サックス「Smutshow」- 小山登美夫ギャラリー

    トム・サックスさんの「Smutshow」を小山登美夫ギャラリーで観てきました。

    DIY的な材料や方法を使いながら、作品を作っていくトムサックスの、茶道に焦点をあてた展覧会「ティーセレモニー」がオペラシティアートギャラリーで開かれています。

    小山登美夫ギャラリーでの展示は、以下のような展示です。

    東京オペラシティアートギャラリーでの「トム・サックス:ティーセレモニー」の一室となる「ヒストリカルガーデン」へと繋がり、相互に補完し合う展示となっています。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    トムサックスのお茶会である「ティーセレモニー」で使われる、トムサックスらしい合板・NASAのロゴ・マキタのバッテリー・イサムノグチのAKARIや見覚えのあるような製品が組み合わされた茶道具が展示されています。

    日本古来の伝統文化のひとつである「香道」を独自に解釈し、自身の作品に昇華した「Kodo」(2017年)や、「不完全な美(perfectly imperfect chawan)」と称する「NASA」のロゴが入った手製の茶碗「Fredo」(2018年)、日本の総合電動工具会社マキタのバッテリーを使用した「Cha-ire」(2018年)など、「トム・サックスの茶の湯」を体現する茶道具やしつらえの品々が展示されます。

    引用:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

    茶の湯というかなり固まっている世界に日本人ではないところから新たな視点が入ることで、出てくる面白みもあると思いますし、そもそも千利休的な視点にも近いのではないかと思ったりします。

    アップデートが難しいジャンルで現代アートが介入することによる、斜め上のアップデートが行われるのは、現代アートの作法そのものにも思えるので、今後もどんな作品が出てくるのか楽しみです。

    MOVIE

    TOM SACHS: TEA CEREMONY

    PHOTO

    BOOK

    INFO

    トム・サックス「Smutshow」

    会場:小山登美夫ギャラリー
    会期: 2019年4月20日(土) 〜5月25日(土)
    開館時間:11:00-19:00
    定休日:日月祝

    WEB:http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/tomsachs2019/

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  • MADSAKI「MADSUCKY WUZ HERE 2018」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKI「MADSUCKY WUZ HERE 2018」- Kaikai Kiki Gallery

    MADSAKIさんの「MADSUCKY WUZ HERE 2018」をKaikai Kiki Galleryで観て来ました。

    MADSAKIさんは、スプレーを使ってペインティングしていく作品を作っていますが、いわゆるストリートとは違ったペインティングをしています。

    ストリートでのグラフィティの経験を持たない彼は、元々はブラシやローラーのみを使用する作家で、スプレー缶を用いるようになったのは日本に帰国してからのことでした。

    引用:https://gallery-kaikaikiki.com/category/exhibitions/ex_solo/madsucky-wuz-here-2018/

    ストリートでのグラフィティ経験がないことが、いわゆるストリートの文脈に吸収されないスタイルを作り出しているのかもしれないと思わせる作品でした。

    今回は文字だけ作品で、グラフィティ的にデザインされていない文字が、日記でものぞいてしまっているような、またはより普通の落書きと言われるようなモノに近いような、日常のリアリティを感じます。

    グラフィティのカッコよさのような部分はなく、手書き文字のようによれているところが書き文字のようでリアリティがあります。

    文字だけの作品ばかりですが、絵文字も含まれていて、絵文字のチョイスが笑いながら泣いているという、ブルースなチョイスで英語が読めなくてもこの展覧会を象徴しているようにも思えます。

    ある種、内向きとも言えるような空気がMADSAKIさんの興味深いところで、それはこの文字のシリーズでも出ていました。

    PHOTO

    BOOK

    OTHER

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  • Evan Nesbit「Articular Aspiration」- KOKI ARTS

    Evan Nesbit「Articular Aspiration」- KOKI ARTS

    Evan Nesbitさんの「Articular Aspiration」をKOKI ARTSで観てきました。

    抽象的であるんだけど、ネジで止められていたり、幾何学的な形が、どこか大量生産品を思わせるんだけど、近くによると細かい表情があって不思議なバランスで面白かったです。

    表面の色の乗り方が、麻などの布を通して堆積させているようで、独特の質感を作り出しているのですが、その手作業感と、木やネジといったDIY感が相乗効果を生み出していて、独特の作品になっていて面白かったです。

    Press Release を読むとより詳しく面白くなる。のでオススメです。

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  • Bosco SODI「Terra è stata stabilita」- SCAI THE BATHHOUSE

    Bosco SODI「Terra è stata stabilita」- SCAI THE BATHHOUSE

    Bosco SODIさんの「Terra è stata stabilita」をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。

    メキシコの作家で、個人的には知らなかったのですが、ニューヨークで今回と同様のブロックの作品を発表していたりして、メキシコ以外でも活動されている方です。

    今回のメインの作品は、そのニューヨークでの作品と同様にブロックを使った作品で、アプローチも同様に参加型という形をとっています。

    ブロック以外の作品もあるのですが、やはり中央に置かれているブロックの作品のインパクトが強いために、どうしてもそれに引っ張られがちになりますが、まわりも自然や大地などを思わせる作品が多かったと思います。

    中央のブロックの参加型の作品はブロック自体を格安の1000円という値段で販売していて、その場で持ち帰れるのですが、それによって作品自体が形状を変えていくという作品で、ニューヨークでやった時は、無料で1日間という日程だったようです。

    買ってもいいかな?と思ったのですが、この後の予定が詰まっていたためにブロックを持ち歩きながら工程をこなしていく想像が出来なかったため、購入に至らず。買うべきだったかもしれないと思いつつ。やめてしまいました。


    今回は、生きた彫刻作品として、彫刻が変化して無くなっていくというものですが、ニューヨークの時は、メキシコとの国境の壁を模していたりとさらに彫刻に意味がありより持ち帰ることに意義があったように思えます。こういう作品は、また見たくなるし参加したくなります。

    BOOK

  • Sterling Ruby「VERT」- Taka Ishii Gallery

    Sterling Ruby「VERT」- Taka Ishii Gallery

    Sterling Ruby「VERT」をTaka Ishii Galleryで観てきました。

    Sterling Rubyの作品は日本ではほとんど観たことがなかったけど、以前NYに行った時に、Hauser & Wirthで観たことがあって、その時は内臓をブチまけたような作品が巨大空間に圧倒的に展示されていて驚愕した覚えがありました。

    今回の展覧会はそのおどろおどろしいと言っても過言でないような、激しさは表にはそれほど出ていないように感じましたが、それでも強引にその激しさを額に納めたような力を感じました。

    ステイトメントを読むと、今回の作品やタイトルは詩から言葉を引用していて、その言葉を受けて作品の形自体が影響を受けているということなので、そういった静のイメージの部分ともともとの荒々しい動の部分が重なりあって構成されている作品で、そこに面白さを感じました。

    こうやっていくつかイメージを並べてみてみると、かなり同じテーマから引用している部分があるとわかりますね。共通する縦の線や右上のカーブとか。そこから冷静な部分が見て取れるようで、衝動とのコントラストが面白く観れました。

    また、他の作品もみてみたいし、日本では大きすぎてSHIPできないだろうから、見ることはできない気がするけど、巨大で激しいインスタレーションもみたいなと思いました。

    PHOTO