カテゴリー: MUSEUM

  • 「Winter Garden」- 原美術館

    「Winter Garden」- 原美術館

    原美術館に「Winter Garden:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」を観に行きました。

    マイクロポップって2007年に評論家の松井みどりさんがやった展覧会でそのときに作られた、今のところは、流行語みたいなもんだと思います。

    そういう新たなジャンルというか、グルーピングという感じで使われている概念です。

    世間ではロストジェネレーションとかいわれちゃうような世代が、大々的にアートアート言う力をなくして、細々と身近なものを使って細々とアートしているそういうジャンルのアートを集めてると言う感じのようです。

    まずはじめの部屋で八木良太さんの「VINYL」の演奏がやってて、これを観れたのは良かった。氷で作られたレコードが少しずつ解けてノイズに変わって行く様子っていうのは、面白かったです。ある種のライブに近い感じでした。これは本当にライブとして演奏したりしても面白いって思います。

    そのほかにも結構好きな人や、有名どころも色々集まってました。田中功起さん、Chim↑Pom、泉太郎さんあたりはやっぱ外せないというか、なんだか面白いっていうか。何となく観ちゃいます。

    あと、最近、佐伯洋江さんのドローングは色々なところで観ます。これはマイクロポップなのか?ってちょっと思いますけど。まあ流行を捉える展覧会として面白かったです。

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  • 「万華鏡の視覚」- 森美術館

    「万華鏡の視覚」- 森美術館

    森美術館でやっていた、万華鏡の視覚に行ってきました。

    万華鏡の視覚というタイトルだけあって、視覚を主に利用してそれを歪めてくるようなそういう類いの作品が多かったように思います。やはり光とかを利用している作品も多くて森美術館の展示はいつも面白いなーって感じました。

    あと、個人的にはジムランビーの床の上を、イェッペハインの玉が転がっているのにはちょっと興奮しました。ジムランビーの床とかは単体だといつものと変わらないし、何となく飽きてしまう部分は否めないんですけど、イェッペハインの玉が鑑賞している人を襲う様はなかなか面白いものがありました。

    あと、LSDの噴水とか結構インパクトはありました。実際には希釈して安全なものをつかっているとはいえ、一応正式なLSDですって紙も貼ってあったり。オラファーエリアソンの偏光を使った作品も単純ですが、面白かったかなぁ。光の干渉で色が変わったりとか。あと、部屋中全体がミラーボールのやつはいい感じでしたね。行ったのが夜だったから、六本木の夜景とあいまってなんかテンション上がります。

    まあ、全体的にいうとこれはスゴいっていうのはそんなに無かったんだけども、平均的にレベル高いなーっていう展示でした。ただ、やっぱり森美術館は面白いんだけども、一般の人達の鑑賞のマナーがあまり良くないのが玉にきずですね。

  • 野村仁「変化する相―時・場・身体」- 国立新美術館

    野村仁「変化する相―時・場・身体」- 国立新美術館

    野村仁さんの変化する相―時・場・身体に行ってきました。国立新美術館です。全然知らなかったのですが、かなり昔から活動されている現代美術家の方で、今までやってきたことのすべてを網羅しているのかな?かなり大規模な回顧展だったと思います。

    写真やビデオやテープをつかったものから、立体や光を使った作品まで色々な作品がありましたが、最終的には時間を主に捉えたものが多かったような気がします。段ボールの大きな造形物が自重で変形していく様をアートしたというものが一番最初にありましたが、時間を切り取ってその様をアートにして行くものがいくつかありました。毎日同じ場所で同じ時間に写真を撮る事で太陽や月の移動を新しい形で見せる事なんかも時間の捉え方といえなくもないと思いますし。

    何か視点を少し変えて新たにそのものや概念をとらえ直すと言うような事をやっていて、非常に真っ当というか、正しいと言うかそういう現代美術家だなと思いました。やはり昔の人だからでしょうか?変に曲がっていない感じが今の現代美術としては珍しく感じられました。

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  • 「純粋なる形象 ディーターラムスの時代-機能主義デザイン再考」- 府中市美術館

    「純粋なる形象 ディーターラムスの時代-機能主義デザイン再考」- 府中市美術館

    純粋なる形象 ディーターラムスの時代ー機能主義デザイン再考を府中市美術館に観に行きました。府中の森公園なんて行くのは大学卒業してから初じゃないかって言うくらい久しぶりでした。

    今では髭剃りのメーカーのイメージがあるBRAUNのデザイナーのディーターラムスさんのやって来た事を中心にして、機能主義のデザインを再考するという内容です。

    ポスターにあるような簡単な形に落とし込んだデザインの家電等のものがたくさん並んでしました。それについての歴史的考察や、ディーターラムスさんの良いデザインの10の原則と一緒にモノをみる事ができます。

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    この良いデザインの10の原則は確かにと思ってしまう。でも、よく考えれば落とし穴じゃないけど、これに捕らわれすぎてもいけないということが、わかるんだろうけども。あまりデザインに詳しくない人や、デザインをあまり多くしていない人とかにとってはかなり影響のある言葉に思えます。(もしかしたら、デザインを多くしてる人の方が影響大きいかもしれないけど。)

    今みても何となく深沢直人さんや、ジャスパーモリソンさんあたりのスーパーノーマル的な考え方や、Appleのデザインにも影響を与えているでしょっていうまとめでした。確かにそうだなー、綺麗なデザインだなーって思わされちゃったし。面白い展示ですよ。デザインやったり気になっている人は是非行くべき。

  • 安藤忠雄建築展 2009「対決。水の都 大阪VSベニス」- サントリーミュージアム天保山

    安藤忠雄建築展 2009「対決。水の都 大阪VSベニス」- サントリーミュージアム天保山

    サントリーミュージアム天保山に安藤忠雄建築展 2009 対決。水の都 大阪VSベニスを観に行きました。

    大阪の中心部を流れている川を利用して、水都大阪再生しようというプロジェクトがあり、そのプロジェクトを安藤さんが中心やっているという展示です。どのように変化するかを巨大な模型でつくって写真と照らし合わせるというような感じでした。広い部屋全体が大阪の模型になっていました。

    他には、ベニスでの美術イベントや美術館等のプロジェクト。ベニスが水の都なのでそれを利用してどのようなものを作っているかの紹介です。最後には安藤さんが作って来た様々な水を利用したり、水と関係したりしたプロジェクトを模型や映像なども含めて紹介するという構成になっていました。

    最初の大阪の模型はちょうど国立国際美術館のあたりの模型だったので、さっきいた場所と照らし合わせながら観るのは面白かったですね。なるほど。そうやって作り変えるのかみたいなところとか。大阪に住んでる人はもっと色々わかって面白いと思います。あと、ベニスは色々なところで観たような気がしたんですが、最後の水に関するという分け方で安藤さんの作品をたくさん見た事がなかったので、面白かったです。

  • 杉本博司「歴史の歴史」- 国立国際美術館

    杉本博司「歴史の歴史」- 国立国際美術館

    杉本博司さん歴史の歴史を観に行きました。

    これを目的にして大阪に行ったんですが、悩んだあげく観に行ってよかったです。杉本さんの作品のメインは写真なんですが、それがあたかも何か違うようなものに見えたり、何か別のものを写していたりするわけで、簡単にまとめてしまうとシリーズごとにコンセプトのあるコンセプチュアルアートとかそういうものに入ると思います。

    でも、やはり図録とかで見るのとは違うそこにある事でのアートとしての存在感があって、それは観に行かないと体験出来ないと言って良いと思います。前に見た時は森美術館での「時間の終わり」という色々なシリーズが集まる大きな展示でしたが、今回は杉本さんのコレクションも半分以上のスペースを使って公開されていました。

    そのコレクションがまたスゴくて、こういう裏付けがあってこういう作品を作り始めたのかとか、こういうものをコレクションしてるからこそ、あんな発想が生まれるのかという様な、杉本さんの知の源泉に近いところに触れられるような展示になっていました。コレクションからそういうものを見てもらってから作品をみるということで、作品に新たな深みが出るという気もするし、これは壮大な自分のプレゼンテーションといっても良いと思えるような内容で、とても面白かったです。

    例えば、何千年もの昔の化石とかのコレクションがあったりして、そういうところから、ジオラマのアイデアとなる部分があったり、または海景であらたに想像させる太古の海があったりと。そういう源泉的な部分が見れて面白かったし、普通にコレクションをみるだけでも、勉強になっちゃうなっていうくらいしっかりしたコレクションで、これを個人所有とは・・・。ビックリしました。とにかく面白かったです。大阪まで観に行ってよかったです。

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  • だまし絵展 – Bunkamura ザ・ミュージアム

    だまし絵展 – Bunkamura ザ・ミュージアム

    渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにだまし絵展を観に行きました。特に何の期待もしてなかったですが、何となく。

    だまし絵の歴史とか成り立ちとかを時系列に説明してくれた感じです。時々、驚く作品もあったけど、なんかちょっと求めてるのと違うって感じでもあったり。

    なんでBunkamuraでやる展示ってこんなに人が多いんだろうか?ちょっと観る気をなくすぐらいに人がいました。スゴく微妙。

    最初はやっぱだまし絵っていってもそんなにだまされないって感じだったんだけど、最後の方の最近の作品はだまし絵って感じでしたね。

    ただ、最終的にはそれもだまし絵か?って感じになったなぁ。だって杉本博司さんの作品とかあるし、まあ、だましてるけど、違うと言うか・・・って気分になりました。

  • 「LOUIS VUITTON A PASSION FOR CREATION」- Hong Kong Museum of Art

    「LOUIS VUITTON A PASSION FOR CREATION」- Hong Kong Museum of Art

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    Hong Kong Museum of ArtでLOUIS VUITTON A PASSION FOR CREATIONがやっていたので、観てきました。香港に行くと決まってから色々情報を集めてたところで、やってるということが分かったので何かちょっとビックリしました。結構オープニングパーティの様子が色々な人のブログでも出てたりして、何となく期待しつつ行きました。

    こんな感じですね。ヴィトンとアーティストのコラボレーションものの展示とヴィトンが所有しているアートの展示という2種類の構成という感じの内容でした。

    この期間中は美術館自体もパッケージされてました。

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    良く見るとモノグラムがプリントされてますね。これは派手にやったなーって感じ。ちょっと目がチカチカするというか、視覚的にうるさい感じがしちゃうくらいの感じでした。

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    基本的にロビー付近しか写真がOKになっていなかったので、こんな感じの写真しかないですが。

    コラボレーションのところにはもちろん村上隆さんのモノがドカーンとあって、やっぱりプレゼンが上手いというか、世界観を提示するのが上手いなーという印象を受けました。新旧のヴィトンとのコラボ映像も流れていて、それの大きなフィギュアが展示されていたり、さり気なくその他の今後の展開みたいなのもチラツカセていた気もしますし。

    そのほかにもコレクションの方はバスキアの絵とかもあったりしたし、結構良い作品がありました。もちろん面白いものからつまらないものまであって、何となくな統一感のあるコレクションでした。でも、ボリュームもあったし、みてて面白かったです。

    あとは、香港若手アーティストがヴィトンをイメージして作った作品とかもあったりして、なかなかその辺も面白かったりしました。日本のガシャポンのフィギュアを謎の系統立てをして昆虫採集みたいに見せてるのは面白かったかなー。

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    あと、写真が撮れるロビーに恐らくこれらの作品が置かれるであろうヴィトンの美術館の模型がありました。みれば分かると思いますが、フランクゲーリーですねぇ。こんなもん作っちゃうのかー。ゲーリーの建築は一度でいいからみてみたいなー。ビルバオ行きたいなぁ・・・。旅費が高くついちゃいそう・・・。

    まあ、そんなこんなですが、気合いも入ってるし、ボリュームもあるしナカナカ良い展示でした。行く機会があったらみるのも良いのではないでしょうか?昔、森美術館のよこでやっていたモノよりもかなりアートよりな感じです。結構観光のひともいたんじゃないかな?大盛況でした。

  • 金氏徹平「溶け出す都市、空白の森」- 横浜美術館

    金氏徹平「溶け出す都市、空白の森」- 横浜美術館

    ついに行ってきました。金氏徹平さんの「溶け出す都市、空白の森」です

    横浜美術館って奈良美智さんの展示の時に来ただけだったので、かなり久しぶりに展示を見ることになりました。

    あまり現代美術とかやらない場所のイメージで、西洋美術が多いんだと思うんですけど、そういう建物だとしてみると、なかなかよく出来てます。

    金氏徹平さんの展示ですが、思ったよりもボリュームがあって、さらにいくつかのシリーズがあるんですけど、知らないシリーズのものとかもあって面白かったです。

    基本的に余白をデザインしているというか、やはり現代の考え方として、足し算よりも引き算がすばらしいと捉えられるという部分って言うのは多かれ少なかれあるとおもうんですけど、足す事によって空白をつくるという手法は、なかなか無いんじゃないかなと思います。そういう空白を全面に出したもの以外ももちろんありますが、何となく空白を意識して出来てるものが面白いです。

    何かを足す事で本質が見えずらくなるところに空白が生まれて来たり、そのなかにボヤケタ部分が生まれて来たり。そういう曖昧とか空白とかそういう物を足す事によって表現するというのは面白いなと思いました。ただ、カオスに足してすべてをノイズにして空白を生み出す感じでもないし。そのあたりのバランスが面白いです。

    どっかでTeenageFanClub(というシリーズがあります。)が買えないかなー。もう高くなっちゃって手が出ないかもしれない・・・。とりあえず、動画を貼付けておきます。とりあえず、白地図のコラージュみたいなTシャツ買いました。

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  • 池田亮司展「+/− [the infinite between 0 and 1]」- 東京都現代美術館

    池田亮司展「+/− [the infinite between 0 and 1]」- 東京都現代美術館

    池田亮司展「+/− [the infinite between 0 and 1]」- 東京都現代美術館を観てきました。

    黒い部屋と白い部屋があり、それぞれに作品が関連しているような感じで並んでました。どれもこれも数学的というか、単に数字があるという事ではなく数学的なアプローチをしてるようにも感じれます。それを学者としてのアプローチではなく、アーティストとしての数学へのアプローチしたような作品が並んでいます。

    もちろんサイン波とかピクセルに関するそういうピュアなものへ向かって行く中での細かい部分に宿る複雑性や無限性を感じさせる作品でした。結局、単純の中にも複雑があり、その中に無限を内包しているというように感じ取れるといえるのかなと。

    体感するものがあって、色々なことが説明なしに、自由に与えられていました。見てる人にお任せですという感じもあるんですが、とにかく無限的なループのような螺旋のような何かに身を預ける感じに思えました。大きい作品が多く、作品数が少ないのは残念でしたが、内容は濃かったです。

  • 「U-Tsu-Wa/うつわ」- 21_21 DESIGN SIGHT

    「U-Tsu-Wa/うつわ」- 21_21 DESIGN SIGHT

    21_21 DESIGN SIGHTで「U-Tsu-Wa/うつわ」を観てきました。

    今回は三宅一生さんの企画のようです。毎回思うのですが、デザイナーはキュレーターではないというか、展示としてはどうしても見せ方や、展示企画自体が弱いような気がします。デザインの美術館というようなテーマは良いんですが、やはりデザイナーがキュレーターを育てるのではなくて、デザイン専門のキュレーターを育てる方が良いのではないかと思ったりします。

    うつわはきれいだったし、すごいなーっというのもあったんですが、何となくイマイチ弱かったです。でも吉岡徳仁さんのやつはインパクトありました。吉岡徳仁さん自体がデザイナーよりもアーティストに近いからかな?

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  • 「ARTIST FILE 2009」- 国立新美術館

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    ARTIST FILE 2009に行ってきました。この展覧会は、国立新美術館の学芸スタッフが日頃のフィールドワークの中で注目する作家たちを取り上げ、それぞれを個展形式で紹介する展覧会ということで、9人分の個展が一挙にみられるという感じです。

    それぞれ9人分の個展という事で、もちろん好きな感じのもあれば、そんなに好きじゃないなーっていうのもあります。行けばどれか一つくらいは好きなものがあるんじゃないですかねぇ?まあ、好きな物ばかりを観てるだけでは面白くないので、こういう一同に観れるって言うのは面白いですね。

    好きだったのは、村井進吾さんと津上みゆきさんです。特に村井進吾さんはつぼでした。展示の仕方がすごい良かったのですが、見た瞬間になにやら静寂のような凛とした空気があって、石の彫刻なんですが、自然の中にありそうなタイプの展示でしたが、これがホワイトキューブの中にあるインパクトがすごかったです。しかも力強いというか。とにかくカッコいい感じです。

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    津上みゆきさんは、アンビエントな感じの風景画です。

    宮永愛子さんは、相変わらずのナフタリンの彫刻でした。

    外にあった、平川滋子さんの作品を撮ってみました。紫外線があると白いプラスティックが紫に変わるそうです。

  • ツェ・スーメイ展 – 水戸芸術館

    ツェ・スーメイ展 – 水戸芸術館

    水戸芸術館で開催中の「ツェ・スーメイ展」に行きました。

    小旅行気分で行ってきましたが、東京からは日帰りで行くのにちょうどいいのじゃないでしょうか?今回は水戸芸術館のツェ・スーメイ展を目的として行きました。

    ツェ・スーメイさんは、自分も音楽をやっているだけに音に関連した作品が半分くらいという感じでした。作品としては初めの方にあったボーダーラインの作品がおもしろかったです。全体的に芸術館の方が用意されたと思われる説明の冊子が説明しすぎかという印象もありました。

    ただ、そのくらいしないと地方での現代美術展開催っていうのは辛いかな?とも思いました。でも、自分で考え感じるのも美術とか芸術を見る上で必要な事だから説明し過ぎも問題だと思いますが。

    あと、余談ですが、水戸芸術館の建物は磯崎新さんですね。磯崎さんの建物に入った事はあんまりないんですが、幾何学的な感じですね。それが美術館的なホワイトキューブの空間には良かったような気がしました。そのおかげか?最初の方角を示した作品はインパクトがありました。あれは、空間の使い方のとあわせ技ですね。

    YouTubeで作品をみつけました。

    BOOK

  • 「VOCA展 新しい平面の作家たち」- 上野の森美術館

    「VOCA展 新しい平面の作家たち」- 上野の森美術館

    上野の森美術館にVOCA展を観にいきました。最近は主に立体とかインスタレーションものを多くみた気もしますが、やはりベーシックに絵画というか平面で作成している人たちの強みみたいなものを感じることになりました。絵画というすでに成り立っているものの上でいろいろなことをするとやはり導入として入りやすいし、評価がされやすいんだなぁという印象があります。もう評価の仕方がある程度成熟しているというか。

    今回気になっていたのは、田尾創樹さんと小金沢健人さんです。

    田尾さんはやはり信頼と実績のおかめプロ的なものを出してきてました。でも、やっぱ絵画として出しているのか結構レベルの高いよくできたものでした。小金沢さんは立体を平面に落としこんでそれを少しだけ立体にしたような。2.5次元的に思えるものでした。平面作品ギリギリという印象をうけましたが、そこがさすがだなと思うところでもあり。

    そのほかにも、いろいろな人たちがオススメするだけあって、レベルの高い作品がありました。平面をあらためて見直したというか、平面のパワーっていうものを感じ取ったような気がします。

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    空の穴 a Hole in my Head
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  • 「20世紀のはじまりピカソとクレーの生きた時代」- Bunkamura

    「20世紀のはじまりピカソとクレーの生きた時代」- Bunkamura

    渋谷の東急Bunkamuraで20世紀のはじまりピカソとクレーの生きた時代を見てきました。招待券がもらえたので。Bunkamuraってすごく混んでいるイメージがあったんですけど、すごいってほどではなく(混んではいたんですが)よかったぁ。

    ピカソとかの生きた時代の作品を多く集めていて、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館が改修工事中でそこから持ってきたとのことでした。シュルレアリスムとかダダとかフォービズムとかキュビズムとかその辺の説明とともに実作があるという感じでした。やはり、絵画でも流行とかがあって、有名画家はそれに上手く乗って変幻自在にやっているんだなと思いました。

    あと、このドイツの美術館はドイツのクレーの作品が多くもっているようで、その作品も一緒に並んでいました。こっちは音楽からインスピレーション受けているみたいなものも多かったです。

  • 「都市へ仕掛ける建築 ディーナー&ディーナーの試み」- オペラシティーアートギャラリー

    「都市へ仕掛ける建築 ディーナー&ディーナーの試み」- オペラシティーアートギャラリー

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    都市へ仕掛ける建築 ディーナー&ディーナーの試みが、オペラシティアートギャラリーでやっていたので、行ってきました。

    都市に埋め込まれていくようなイメージで建築が成り立っている感じでした。周りとの関係性からのみ建築が作られているということで、なんとなく負ける建築という印象もなくもないんですけど。

    しかし、負ける建築とは何か違って周りに負けたり、環境と同化するというよりも、そのままあるべきものをそこに置くというような。だから、建築の個性というか、誰建築なのかすぐわかるというようなイコン的なものはない建築でした。

    ただ、共通するテーマのようなものがあったので、そこを見ると誰がやったかわかるというような。なので、展示は模型と図面と画像というような趣向でした。

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    負ける建築
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  • 「コラージュ – 切断と再構築による創造」- 東京国立近代美術館

    「コラージュ – 切断と再構築による創造」- 東京国立近代美術館

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    コラージュ -切断と再構築による創造を観に東京国立近代美術館へ。

    とはいえ、扱いもちょっと小さくて、おいてあるものも絵画的視点からで、最近のものも少しありましたが、歴史を追いかけていくというかたちで、コンセプトは良いんですけど、広い範囲を取り上げすぎな気が。

    切断と再構築による創造って言うけど、それについてあんまり言及している感じはしなかった。手法として面白いという感じはありましたが。が、いまいち不完全燃焼な展示でした。

    一緒にやっていた横山大観《生々流転》は、大作を見れて面白かったです。

  • 「第12回 文化庁メディア芸術祭」- 国立新美術館

    「第12回 文化庁メディア芸術祭」- 国立新美術館

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    第12回 文化庁メディア芸術祭 国立新美術館にて2009年02月04日 〜 2009年02月15日。今年もこの季節がやってきました。もう12回目になります。文化庁メディア芸術祭です。

    回を増すごとに良い具合に発展していると思います。今年は会期が長いのかな?例年短くて混んでるイメージなのですが、今年は比較的金曜日の開催時間が長い時に行ってもそれほど混んではいませんでした。土日になるとどうかわかりませんが。

    アート、マンガ、アニメ、エンターテイメントという部門でだいたいその年度での、それぞれの優秀な物が出そろうというイベントでなかなか面白いと思います。丁寧に観て行くと時間がいくらあっても足りませんので、ある程度観る物を絞ってから行く方が良いかもしれません。

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    まあ、去年はこんな年だったんだなーとか、あー去年こんな作品があったのに観てなかったんだーとか、こういう作品はここでしかみれないよなーなんて言う感じで、観に行くのですが、今年はこんな物がありました。

    多分この辺はアート部門ですね。

    とくに新しい技術って感じはしなかったけど、近寄るとファンが回る壁。

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    みんなが両耳に手をあてて落ち込んでいるような見た目になる。

    耳には手すりから、手を通じて骨伝導で空襲の音が聞こえていて、実際空襲のあった街で行ったインスタレーションの再現。

    新しくはないけど、戦争とかはいつまでたってもアートの対象なんだなと。

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    エンターテイメント部門はでっかくTENORI-ONでしたね。いまいち形が好きじゃないのと高いので買ってないですけど、やっぱり、最近では一番革新的イメージがありましたで。

    TVでやってるようなアニメ部門はだいたい観た事あったけど、湯浅さんのカイバっていうOVAが気になりました。観たいなぁ。MINDGAME面白いしな。

    マンガは今年もピアノの森?って感じでした。休刊前までは読んだ記憶があります。マンガ部門はいまいちでしたね。諸星大二郎が入っていたのが驚き。

    今年は、なんだか人員も増えてて色々見やすくなるように工夫してたようにも感じます。どうしても音が出る物が近いと周りの音が被ってしまうので、音が出るものの個室とかは入り口を暗幕で塞ぐとか、そういうちょっとした心配りが少し欲しいところです。

  • ジムランビー「アンノウンプレジャーズ」- 原美術館

    ジムランビー「アンノウンプレジャーズ」- 原美術館

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    ジムランビー「アンノウンプレジャーズ」を原美術館に観にいきました。

    原美術館には年に1、2回かな?行くんですが、建物も良いし、空間も良いんだけど、美術館としてはどうかなーって思ったりします。あくまで家なので、展示空間としてはかなり難しい感じがします。

    ジムランビーさんは、グラスゴーの作家らしいので、なんとなく見てからいろいろ納得いくところもありました。

    グラスゴーだけあって、比較的音楽モチーフが多かったです。コンクリートにしまってあるような、レコード類とか、絵画的なものにも有名なミュージシャンがベースになっていたりと。グラスゴーって言われるとなんとなく納得するような、そんなジャンクな感じもありました。

    ただ、もうちょっと大きな作品または、大きな空間で見たかったです。テープの部屋で覆われるようなのとか。カラフルだとか。作品数自体はあったけども、もうちょっといろいろなタイプの作品をみたかったです。

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  • 「白州次郎と白州正子展」- そごう美術館

    「白州次郎と白州正子展」- そごう美術館

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    白洲次郎白洲正子展が横浜のそごう美術館で観てきました。

    生活していく上で、人がどういう生活を行うと豊かな暮らしをできるのかという事を考えたりしていたら、この名前をちょいちょい聞く事になりました。細かくどのような生活や、考え方や、行動を起こしていたか、それについては、ぼんやりと知っていてほとんど知らないに等しかったので、この展覧会はなかなかわかりやすくて面白いものでした。

    展示としては白洲次郎さんと白洲正子さんの2パートに完全に分かれて説明がしてありました。次郎さんの方は主に考え方や、歴史などについて、正子さんの方は考え方や、それらに関したものの展示という印象でした。

    細かいところはWikiで説明されてますね。
    白洲次郎
    白洲正子

    どちらも育ちもいいみたいだし、その道で一流な人だったので、偉人の伝記を読んでいる。そんな感じがしました。その中で目を引くのはやはり実際に使っていたものや、収集していたものの展示で、特に器などは、いいなぁと素直に思えるものが、たくさん並んでました。また、生活という点では、武相荘の居間が再現されてたりしました。今まで本などで読んだり、武相荘に行ったひとには多少退屈なのかもしれませんが、私は新鮮にみれたので、面白かったです。

    正子さんの骨董の背景について詳しく知らないほうが、想像がいろいろできていいのではないか?という趣旨の言葉は、なかなか良いなと思いました。想像は創造につながりますよね?また、写真で見るより、実物が目の前にあると、それはそれでまた印象が違いますし。

  • 「チャローインディア」- 森美術館

    「チャローインディア」- 森美術館

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    六本木ヒルズの森美術館でやっている、チャローインディアに行ってきました。経済発展が著しいと言われているインドの現在を切り取った、インド現代美術の展示でした。

    日本の現代美術とかに比べると少し欧米からの影響が弱いのか?それとも自国とのつながりを強く意識してるのか?そういうのもが選ばれていたのか?そのあたりは細かくはわかりませんが、インドらしいものをモチーフとしたものが多い印象でした。

    印象が強かったのはやはり最初の部屋の精子に覆い尽くされた雌ゾウですね。

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    また、その土地のゴミで作った街も六本木と対比させるようにしてわかりやすくてじっくりと見てしまいました。

    結構色彩に富んだものから、光をつかったものなど種類は多種でしたが、これぞインドとは行かないまでも何となくインドの感じがどれにもありました。

    あと、森美術館はガイダンスが無料だからガイダンスが聴けて細かくてわかりづらかった背景とかもわかっていいです。だいたい聴きながら見ると2時間くらいになるので、時間があればお勧めです。