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  • 村上隆のスーパーフラット現代陶芸考 – 十和田市現代美術館

    村上隆のスーパーフラット現代陶芸考 – 十和田市現代美術館

    村上隆さんの「村上隆のスーパーフラット現代陶芸考」を十和田市現代美術館で観てきました。

    最近村上さんがFacebookなどでいろいろ投稿している現代陶芸の展覧会です。村上さん自身が現代陶芸のコレクターであるので、そのコレクション展であるのですが、村上さんは日本の現代陶芸と現代美術の共通点やその文脈から芸術を問い直すようなことをしていて、それの展覧会という形です。

    ステイトメントやコンテクストのようなものは村上さんのFacebookの2017年の前半くらいを見るといろいろ書いてあったりするので、その辺りを観ていただければと思いますが、陶芸の世界は日本の芸術の縮図でもあり、現代生活陶芸も現在外に活路を見出す時期に来ているのではないか?しかし、そんななかいつもの日本的な考え方でまた悪い方向に向かっているのではないか?というようなものであると思います。それを村上さんとしては打破して新たな芸術の道を進んでいこうとしていると思うのですが、それらのなかで重要となってくる作品の展示という感じでした。

    大谷工作室さんの巨大な作品から、奈良美智さんのような現代アートから来ている陶芸や、桑田卓郎さんのような陶芸の新たな一歩を進んでいるようなもの、また逆に普通の皿や壺のようなものまで所狭しと並べられていて、村上さんの話に出てくる作品を直に観るような機会になりました。

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  • 「片山正通的百科全書」- オペラシティアートギャラリー

    「片山正通的百科全書」- オペラシティアートギャラリー

    片山正道さんのコレクション展「片山正通的百科全書」をオペラシティ アートギャラリーで観てきました。

    所狭しと並べられたコレクションが大量で、今までオペラシティアートギャラリーで観た展覧会の中でもっとも壁が多く、細かい通路が多く、小部屋が多く作品点数が多かったのではないかなと思いました。

    コレクション展なので、特に強いキュレーションがあるわけでもないので、羨ましいなーと観ていく感じなのですが、こういうコレクション展の中では一番好みがあうというか、有名な物好きというか。苦笑。

    村上隆さんのコレクションは別格でもはや美術館クラスだなと思ったのですが、これはコレクションという感じがしつつ、海外のものも交えて有名な作品がほとんどを占めているあたりが観やすくて良かったです。

    特にこのAdrian Ghenieと五木田智央さんの部屋とかは、五木田さん好きもありますが、Adrian Ghenieを初めて実物でみたのでもっといろいろ観てみたいなと思わされました。(できればアクリルなしで。笑)

    KAWSとは友達のようで、限定のTシャツとかSHOPで売っているほどでしたし、コレクションもたくさんありました。

    他にサイモンフジワラとライアンガンダーのコレクションもいっぱいありましたが、説明をできれば何かに詳しく書いておいてくれると嬉しかったり、サイモンフジワラさんのは特に映像がなくてあんまりわからないなーっていう感じだったりだったので、流し観的な感じになりましたが、たくさん持っていました。

    意外だったのが、村上隆さんのまだスーパーフラット以前と思われる作品がいくつかあったりして、こういうのが観れたのは面白いなと思いました。(写真の青い作品がそう。よく見るとDate Paintingで日付が膨らんでいる。写真では全然わかりません)

    ほとんど海外作家というわけでもなくて、若手もちょこっとあったり、大竹伸朗さんとかもあったり、松江泰治さんがあったり、日本人作家も結構ありました。

    とにかく、お金もちでオシャレなアートがいっぱいあります。みたいな感じで、自由に買っている感じがして羨ましいなーと思うと同時に、自分も何も考えないで買うとこれのショボい版になるだろうという危機感が。

    いいと思う作品をある程度何でも買えれば、それはいいコレクションになりそうですが、自由に買えないとなると、もっとどういうコレクションにしたいか考えたりしないとな。なんて思ったりしました。

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  • 「村上隆のスーパーフラット・コレクション」カタログ

    「村上隆のスーパーフラット・コレクション」カタログ

    改めて分厚い本だなと、写真がとにかく多く綺麗なので、展覧会の内容がよく分かると思います。書いてある文章自体もそれほど難しくはなく、とにかくアーティストではなくコレクターとしての村上隆さんがどのような人なのか。どのようにアーティストとしての村上隆と繋がっているのか?が分かるような内容です。

    こういうことを知りたくて村上隆さんがコレクターになったというステートメントの一部を抜粋しておきます。

    まず・・・・・・芸術はなんで高額で取引されるのか?
    それから・・・・・・古いものはなぜ、高額になってゆくのか?
    古くて、かつ、芸術的に高い価値を持つものとは何か?
    有名な名物の古いものと、無名のものとの間にある差とは何か?
    芸術における良し悪しとは何に起因しているのか?
    価値に個人的な思い入れは関係があるのか?
    国によって、価値の変動はあるのか?
    画商ってどういう商いを行うのか?
    コレクションを集めてゆくとはどういうことなのか?
    美術館とはなぜできたのか?
    人はなぜ、芸術を鑑賞せねばならないのか? などなど。

    十和田市現代美術館で行われる展示はこの中から特に現代陶芸の部分に焦点をあてて、強力なコレクターとして、さらには世界的なアーティストであるという視点を入れた展示になっているようなので、かなり面白そうで、行きたいのですがいけるかなぁ・・・。頑張って予定を早く立てないと気がつくと終わっちゃう展覧会とかあるので要注意ですね。

    ちなみにステートメントの一部を抜粋しておきます。

    利休にはじまる茶の湯、柳宗悦を中心とした民藝運動、デパート陶芸からクラフトフェアまで、多様に展開する陶芸の世界から、日本の価値と美のありようを汲み上げる村上の頭の中の陶芸史を初公開。陶芸の文脈を再考しつつ、「芸術とはなにか」に迫る、村上隆キュレーションによる美術館初の陶芸展です。ぜひご期待ください。

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  • 村上隆「村上隆のスーパーフラットコレクション」- 横浜美術館

    村上隆「村上隆のスーパーフラットコレクション」- 横浜美術館

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    個人コレクション周辺が最近いろいろ賑わっている。いくつかのファッション系の社長さんとかがかなりのコレクションをしていて公開していたり、海外でも個人コレクションの美術館的なものができたりとか。

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    そんな中、村上隆さんのコレクションが横浜美術館で公開されています。そしてそれがもう世界レベルのコレクションなわけです。大まかに分けて現代美術と骨董と現代生活陶芸の三本柱という感じのコレクションで、絵画等で近代以前のものは日本のもの(白隠とか)しかないという感じでした。

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    トークショーを聞いてから、展覧会を見たのですが、見るだけではわからないことも沢山あったり、赤裸々にコレクションの値段とかを話したりしてくれたので、非常に面白かったです。村上さんレベルになると、自分の好みを理解するために沢山買ってみるというような方法を取っていてすごいなと。この展覧会に出す予定の作品も最初は400点くらいの予定だったようなのですが、結果的には1100点くらいというものすごい量の展示になっています。

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    骨董は日本の国宝レベルのものもあったりするんですが、今日本の名品と言われるものは価値が下がってきているそうなので昔よりは買いやすい値段になってきているそうです。しかし、それでもお金があれば買えるというわけではなく、いろいろ騙されたり盛られたりしながら、売ってもいいかな?というところに来たそうです。それが北大路魯山人旧蔵の茶碗と鼠志野茶碗が並んで入口付近に展示されていて象徴しているようです。

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    それとある意味連続しているようなのが、現代生活陶芸で、桃居や坂田から、魯山やうつわ祥見やうつわノートあたりで色々な作家さんを買っているようで、この辺りはそれほどコレクション展には多く出品されていなかったですが、たくさんコレクションがあるそうです。この現代生活陶芸も文脈やその売り手の思想を買う部分があり現代美術と近いという部分があるようです。

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    ヴェネチアビエンナーレでミカロッテンバーグが出していた作品があったり、来場者がPOPな人体像をスケッチすることで完成するデイヴィットシュリグリーの作品などもあり、インスタレーションまでコレクションしているというすごさがありました。(個人的には奈良美智さんの像の後ろにキムゴードンのプッシーガロアがみえるのが結構ツボ)

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    そして圧巻の現代美術コレクションは入口すぐの巨大なキーファーや李禹煥の部屋があり、ジャン・ホアンの巨大なスフィンクスのようなライオンのような像も、ものすごく巨大でいきなりやられる感じです。そこから奈良美智さんの馬車のような作品に流れるわけで、それはもうすごいわけですが、大竹伸朗さんや中村一美さんなどがあったり、ジェフクーンズやダミアンハーストがあったり、とにかく国内外のトップアーティストの作品がありました。

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    そしてMr.の作品があるのはわかるけど、指差し作業員や小泉明朗さんの作品があったのはびっくりしたり。基本的にKaikaiKikiギャラリーやHidariZingaroで見たいようなものは全てコレクションに入っているところが、売れなかったら買っているというのか?好きだから呼んでいるのか?というところもありますが、それもやはりすごいと思いました。

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    このコレクションをみて感じたところは現代アートは確実に抑えつつも、日本の古くからの骨董を持っていることや、現代生活陶芸を多く持っていることを含めて五百羅漢展で感じたサブカルチャーを通り越して古い日本との接続が見られるコレクションでありこの辺りが五百羅漢にも通じているところなんだろうなと思いました。

    このグチャグチャとした大量のコレクションが全て並列であるかのように考えることがスーパーフラット考え方の一部であるということが非常にわかりやすかったような気がします。森美術館と合わせて2つの展覧会をみることで、それぞれの展覧会単体ではみれなかったあらたなものが見えてくるような気がしました。これほどのコレクションをみることはなかなかないので面白い展覧会です。

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    村上隆の五百羅漢図展

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  • 村上隆「五百羅漢図展」- 森美術館

    村上隆「五百羅漢図展」- 森美術館

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    久々にブログを復活させてみようとか思う。といっても、これを書くのもすごく時間がかかってしまったんだけど。まあ、なんか雑記みたいなものなので、誰がみてるかよくわからないけれども。それなのに書こうかなと思ったのは、日本での展覧会なんかもう二度とないと思っていた村上隆さんの展覧会が開かれているから。

    奇跡的とも言っていいことで、僕は絶対にないと予想していたので、カタールまでいって五百羅漢図をみたのが、四年前のことかな?

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    その五百羅漢図がまさかの完全公開ということで、あれ?カタールまでいかなくても良かったかな?何て思ったりもしたけれども、行ってみて思ったのがカタールのやつは比較的回顧展的なもので、過去の作品もたくさんあったんだけど、今回の森美術館での五百羅漢図展はほとんどが新作のみで構成された展覧会でした。

    それにしてもカタールでみた五百羅漢図は完成してお披露目されてるし、カタールの最後でまだ白い模型のようだった彫刻も近色になって登場してた気がしました。(別の作品だったかも?カタールの最後の部屋がうろ覚え。Murakami EGO読まないとな。苦笑)

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    森美術館によく行ってる人はわかってもらえるとおもうんですが、ここ三、四年の作品だけで森美術館をいっぱいにできる作品数や大きい作品があるということだけでもすごいです。しかも、New YorkのGagosianでやった個展の作品はほとんどはいっていないんじゃないかという。(余談だけど、Gagosianでやった時の山門をみたかった。)とにかく圧倒的な製作スピードであることが容易にわかるし、作品のクオリティーも高く、今後の展開も期待させる素晴らしい展覧会でした。(まあ、その背景にはブラック気味な血の滲むような製作があるわけだけれども)

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    五百羅漢図を中心に構成されていて、その背景の文脈や流れや製作方法まで展示されていて、雑誌の企画での辻惟雄さんとのやりとりの中から五百羅漢図までたどり着くまでの作品や、ベースとなる狩野一信の五百羅漢図も展示されているという丁寧さ。普段文脈など気にしないでみている日本の人達にこんなに丁寧にわかりやすくしてくれるとは、と思いつつも、それだけでは部分であるというのも事実。

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    作品を見ればわかることだけれども、マクロでみてもミクロでみてもどこかに面白さがあり、飽きさせないための出来事がある感じなので、全くその絵を完全に見れた気がしない。じっくりと何時間もみることでやっと把握できるようになるのかもと思うほど。とにかく書き込んでいる。たくさんのフックがあるというすごい熱量の作品なのだが、それが普通であり、それを大量に作っているのだから、昔の作品をみて批判している人たち見た方がいいよという感じ。

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    だいたい批判的な人達はlonesome cowboyあたりで止まっているわけで、いつの作品だよという気がしてしまうわけです。今のRadiohead評価するのにbendsがあんまり良くないとか言われてもな。みたいな。とはいえ、DOB君とかも登場していて原形がないくらいに変化していまっているものの昔からの面白さもあって楽しかった。

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    たしかにアニメやオタク文化をベースに使っているけれども、もはやそれだけではないし、仏教とか日本画とか大きく日本文化に接続するようになった作品達はもはや圧倒的といっていいと思います(まあ、村上さんはもともと日本画科でてるはずだけれども)。そして最後にかなりの人が馬鹿といわれてしまうのだけれども。それもまた村上隆さんだなという印象。とにかく流石世界で評価されているアーティスト。好きであろうが無かろうが見もせずに批判はできないし、アーティストなら見るべきではないかと思います。もう二度と日本での展覧会はないかもしれないので、必ず見るべき、つまり必見の展覧会でした。

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    村上隆の五百羅漢図展

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  • 村上隆「Murakami Ego」- Al Riwaq Exhibition Hall

    村上隆「Murakami Ego」- Al Riwaq Exhibition Hall

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    カタールでやっていた、Murakami Egoを観に行きました。(詳しくはPERROTINのページに)

    震災に呼応して作られた100mの絵画、五百羅漢図が目玉だったのですが、本当にスゴかったです。あのレベルの環境で見れることは恐らくないだろうし、なにか完全に別世界だったし、その他もアレだけの規模の村上さんの展示が見れる機会が日本ではなかったので良かったです。

    震災を受けて五百羅漢の絵を書くと決めてすぐに実行に移し完成させたのがあの絵で、村上さんの新たな一面というのがはっきりわかりました。日本での展示が無いのが残念。

    細かい部分の作り込みやスーパーフラットと言われる絵画のスゴさというのは写真等では全くわからないので、実際にものを見るしかないと思います。

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    それ以外もカタールという国なのでエロ表現のような部分が禁止だったようで。

    主にお花やカイカイキキやDOB君やタイムボカン等のキャラクターものが多かったりしましたが、それ以外も五百羅漢図と同じ空間に金色のOval Buddhaやとんがり君、テントの中ではアニメーションなんかも流れている中央空間なんかはもはやサーカスかと思えるほどの贅沢な空間になっていたと思います。

    立体の完成度はもはや仏像の様だし、絵画もお花とかは日本画の影響を感じるものであったりと、本当に日本美術とオタク文化的な日本文化をミックスして高度技術と方法で海外の文脈に乗せているんだなというのがわかり、これだけ一挙に見れてよかったと思いました。

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    しかし、そういう点でいうと確かに五百羅漢図はかなり海外の文脈と言う部分は省かれていて自分がやりたいと思ったことをやっている気がして、今までの村上隆さんとは少し違うのかな?という部分を感じました。

    日本のためにつくったであろう作品が日本では売れず、カタールで公開されているというのは非常に残念でした。MOTとかどうにかして公開しないのかなぁ??村上さんの価値がですぎて無理なんだとは思いますが。

    これはエントランスにあった巨大バルーンの村上隆像。かなりリアルで大仏のような雰囲気がある。このエントランス部分だけ写真OKでした。

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  • 村上隆「黒田清輝へのオマージュ」- Kaikai Kiki Gallery

    村上隆「黒田清輝へのオマージュ」- Kaikai Kiki Gallery

    村上隆「黒田清輝へのオマージュ」をKaikai Kiki Galleryで観てきました。

    Kaikai Kiki Galleryで2日限りの展示だったせいなのか?かなりの人でした。ギャラリーでこんなに人がたくさんいるのは珍しい。そして、内容もスゴいよかったです。

    黒田清輝さんのオマージュの元になっている作品は、ちょうど先日建築が面白そうだったので入って、実物を観たところだったので個人的なタイミングも良くてビックリでした。

    今回、展示されていたのはカイカイキキ工房により模写された黒田清輝の「智・感・情」と3人の絵師(Tony、KEI、大槍葦人)による3組の4種類の絵と、それの習作や行程表や連絡表等すべてが展示されていました。

    そして、どれも全てが素晴らしかったです。Kaikai KikiのWEBに以下の様に書かれていました。

    「智・感・情」は、よく知られた明治時代の洋画家・黒田清輝の名作です。国内では裸体画として物議をかもしながらも、1900年に開催されたパリ万博では銀賞を受賞しました。日本人女性をモデルにした最初の油彩の裸婦作品ですが、当時としての理想的な体型を追求した「最先端の女性像」であり、日本の伝統的な金地の背景に、西洋絵画的な極めて写実的な描写で人体のみを配し、さらに明確な輪郭線を用いた絵作りは、そのモチーフとともに、非常に挑戦的なものでした。

    そのテーマをまさに上手く利用した作品でした。現代に置ける「最先端の女性像」を3人の絵師に任せることで実現し、さらに漫画的な絵を利用するということは明確な輪郭線というものも上手く利用しているともいえるのでモチーフとして非常に利用しやすいものだったのかとも思えました。

    そして3人の絵師が作っている絵を比較しながら観ることができる最後の機会だったかもしれないと思うと観れて良かったです。3人とも比較しながらみると、それぞれの強みとかが観れて面白かったです。あまり大きなポイントではないだろうけど、どの絵師が好きとかいう好みも出てくるだろうなぁ。

    背景は金/プラチナ/金とプラチナで作られていて、当時とは違った解釈での日本画の金地の背景を上手く利用しているように思えます。

    そもそもの黒田清輝さんが裸婦画で物議を起こしたということと同様で、この3人の絵で現在の裸婦を表しつつも物議を起こすのではないか?ということも考えさせられるというのはかなり面白かったです。椹木野衣さんはTwitterで以下のようなことをつぶやいていました。

    村上隆 @takashipom はこの「黒田清輝へのオマージュ。」で、近代における日本画と洋画の分裂をオタク文化を芯に再統合し、しかもそれをアートとして西欧近代に送り返すという「4種混合画」を、驚くほど高い次元で完成させている。

    なるほど。確かに高次元で完成させられていてそれだけを観ても絵画として成り立っているのがスゴかったし、オタクの文化、ひいては今の日本文化の一部を上手く切り取って海外に紹介しているということにもなっていると思う。これはかなりスゴいことだと思います。とにかく短かったけど、観に行けて良かったです。

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  • 村上隆個展「inochi」- Kaikai Kiki Gallery

    村上隆個展「inochi」- Kaikai Kiki Gallery

    村上隆個展 inochiをKaikai Kiki Galleryで観てきました

    カイカイキキギャラリーはわかりづらい場所にあるんですが、人も結構いたり、専属の黒服を来た人が居たりと、さすが大物アーティストって感じです。

    村上さんの新たなフィギュア?彫刻?のプロジェクトのinochiの展示でした。

    彫刻もすごく良く出来ているんですけど、詳しくないので、それだけじゃそんなに大した事無いかもって思ったりするんですが、今回観に行ってなんかやっぱり村上さんはすごいなーなんて思ったりしました。

    PVのようなものを作ってしっかりとしたバックボーンを作ったり、制作過程を見せる事でどのような考え方で作られたかなど、すべてがプレゼンテーションされていたので、そこまでしっかりとプレゼンできて、最終的に大きな彫刻以外にもフィギュアも作って作品として売り出す事までする。そこまで出来てる事がすごいなぁと思いました。

    そんなinochiのPVがYouTubeにありました。こちらですね。ふざけてるのか何なのか昔の小学校の学習塾とかのCMぽいかな?脱力系です。

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  • 「GEISAI#12を語る」- GINZA Apple Store

    「GEISAI#12を語る」- GINZA Apple Store

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    村上隆さんの、GINZAのAppleStoreでやっていた「GEISAI#12を語る」イベントに行ってきました。

    話してる内容は大雑把には、後に貼り付ける映像を見てもらえれば分かりそうです。

    面白かったです。村上さんが死ぬまで芸術やりますか?って、はっぴに書いてあるんだけど、コレについてできるか常に悩んでいるって言ってて、それに呼応して気軽に死ぬまで芸術やりますよって書いちゃってる。芸術温泉の方々とのギャップがすごかったですね。

    あと、芸術の世界でもやはりプレゼンテーションというのが大切なようで。そういうことってどこでもやっぱり大切なんだなーって思いました。

    それにしても、GEISAIでチャンスをつかんだ人たちはやはりさすがと思うような感じがありました。うらやましい。すばらしい。

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