田口行弘さんの「Pan! Pan! Pan!」をSNACで観てきました。
田口行弘さんというと、僕が見た覚えがあるのはαMの複合回路で観たのを覚えているのですが、この時は影と実態の境界を歩くような作品でした。そのような虚数と実数の間のような間のないところの間をみせるアーティストなのかな?って思っていたんですけど、今回はそれとはまた違うタイプの作品でした。
今回の作品は2つあって、一つはパラパラマンガを写真でつくるというタイプの作品で、これは言ってみれば現実でアニメーションをつくっているという感じでしょうか?実際ではあり得ないことが起きるアニメを利用して実際には起きないことを起こすという感じにも捉えられました。
もう一つは2人で会話をしているのだけど、間に一人言葉を伝達する人がいるという作品。音を空気の振動と捉えるならばその振動役の人間がいるというような作品です。
αMで見た作品とかからも感じたことではあるのですが、何となく見えないものに実態を与えようとしているのかな?という印象を受けました。実際はそこに無いものをあるように表現するにはという感じで面白かったです。