宮島達男さんの「LIFE (complex system)」をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。
カウンターの作品なので、いつも通りといえばいつも通りなのですが、池上さんと組んで作ったカウンターを今回も使ってさらに額に入れることで生命のカウントが何かの世界の中に収められている感じがありました。
ステイトメントにはこんな感じで書いてあります。
新作シリーズ《Life (Complex System)》(生命:複雑系)は、ステンレス製ケースのなかに配したIKEGAMI Modelのデジタル カウンター(ガジェット)とそれを結ぶ電子回路で構成され、あたかも人工生命が「孵化器」のなかで息づくように、LEDのまたたきに人工生命の静かな呼吸が託されています。生命の宇宙に接続したこれらのガジェットは、光の三原色によるさまざまな 個性の輝きとなって顕現し、やがて「0(ゼロ)」を刻む一瞬、闇に伏します。死を意味するこの暗闇もしばしの休息にすぎず、光はまた立ち上がりカウントをはじめる ー それは仏教における輪廻転生の教えでもあります。半永久的な反復を可能にするLEDテクノロジーは、複雑系の学説や宗教観のうちに結びつき、複雑な世界に開かれた生命の神秘を解き明かしながら、永遠につづく時間の流れを示唆しています。
また、香港の世界貿易センター(ICC)を流れ落ちる数字の作品も、小型化して作品になっていたのですが、個人的にはこれは巨大だからよかったと感じました。
小型化してしまうと実際のデジタルカウンターの方がよく感じてしまい、電光掲示板でデジタルカウンターをわざわざ表示して落としているのが、大きければいいのになと感じました。やはりあれは大きくて完成していた気がします。
とはいえ、宮島さんの新作展なかなか面白かったです。