MADSAKIさんの「Island Love」をKaikai Kiki Galleryで観て来ました。
MADSAKIさんは、スプレーを使ってペインティングしていく作品を作っていますが、いわゆるストリートとは違ったペインティングをしています。
名画や、アニメやコミックなどを模写するようなものや、ポートレート的なものをスプレーで描いていたりします。
ポートレート的な作品をみていると、アーティスト情報にある、「(アメリカと日本という)2つの異なる文化を包含するアイデンティティに由来するフラストレーションや疎外感を表現」というものを強く感じます。
今回の展覧会は、コロナ禍で移動もままならない状況に悶々とした日々に、ハワイの友人との充足した日々を作品にしたものです。(詳しくはステイトメントにあります。)
開放的であり、幸せな友人との時間であり、自分を取り戻すような時間を切り取った作品ということが画面からよく伝わってきます。
それと同時に、MADSAKIさんの作品にいつも感じる冷静な落ち着いた寂しさのようなものも感じます。
パーソナルなテーマでありつつも、コロナ禍では共通の感覚でもあり、幸せな時間を感じられるような展覧会でした。