ジョージェ・オズボルトさんの「The pleasure principle」をTARO NASUで観てきました。
何かどこかで見たようなイメージ。ピカソだったり、ゴッホだったり、モンドリアンだったり、コルビュジエだったり、そのほかにもどこかでみたような?というイメージがありました。
そのイメージがコラージュのように加算されていたり、逆に減算され切り抜かれてカラフルな背景の中に置かれていたり。
同時に文脈とも切り離され、絵画の中にあったときとはまた別の意味を持ち始めることになる。
また、その他のイメージと連結されることによって、新たな文脈が強化され全く違う絵画になってしまう。そんなコラージュで遊んでいるかのようなところがあったり。
どこかが脱力していてコミカルで、どこかに暗い雰囲気がありシリアス。謎が謎を読んでくるような連鎖があるところが、ジョージェ・オズボルトさんの作風なのかな?という感じがします。
ステイトメントに答えが書いてあるかもしれない。
今回、オズボルトが一連の作品の主題としてとりあげたのは「名画」として認識されている西洋美術史上の著名な絵画の断片的イメージである。
画像アプリで切り取られたかのように背景を失い、バラバラなモチーフとして残った「名画の断片」は、本来、強力な視覚情報だったそれらが、複製の過程で無力化された姿ともいえよう。その姿に、様々な形で分断され、断片化されていく現代人の日常とアイデンティティを想起することも不可能ではあるまい。
文脈を失うことで意味を失い、伝えるべきメッセージを失って色と線の塊として取り残されたそれらの「画像」は、果たして鑑賞者の視線によって新たな意味を与えられ、「再生」を果たすのだろうか。かつて属していたのとは異なる、未知なる空間に放り出されたそれらの「画像」は、いかにして生き延びることができるのだろうか。
引用:https://www.taronasugallery.com/exhibition/current/
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BOOK
INFO
ジョージェ・オズボルト「The pleasure principle」
会場:TARO NASU
会期: 2023年2月25日(土) – 3月25日(土)
開館時間:11:00 – 19:00
休館日:日・月・祝
WEB:https://www.taronasugallery.com/exhibition/current/