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  • 加藤泉「寄生するプラモデル」- ワタリウム美術館

    加藤泉「寄生するプラモデル」- ワタリウム美術館

    加藤泉さんの「寄生するプラモデル」をワタリウム美術館で観てきました。

    加藤泉さんは、昔は比較的ペインティングが多いような印象でしたが、最近は木や石などの自然の素材を使った立体が多くなっている印象でした。

    ところが、今回はさらに人工物であるプラモデルを使って作品を作っていました。とはいえ、昔から色々な場所でカラーリングが違うソフビの作品を売っていたり、シャンプーボトルの作品もやっていて、そのようなものが作品に取り込まれていたこともあるので、プラモデルも自然に作品に取り込まれていました。

    ただプラモデルと言ってもロボットとか車とか戦車ではなく、それどこに売ってるの?というような、動物や昆虫や魚のプラモデルでした。

    ステイトメントを見るとどうやら、ヤフオクやeBayで買った昔のプラモデルらしいのですが、それを見つけている時点で流石です。

    展覧会の最初の方の作品は、石にペインティングをした加藤泉さんのいつもの精霊のような何かを、作品にしているものとプラモデルが並んで組み合わさって作品になっていました。

    木彫の大きい作品などと、プラモデルがいくつも組み合わさっている作品などはもはやジオラマのようなプラモデルとの一体感があるように感じました。

    プラモデルとの組み合わせの面白さを観ていく展覧会のようにも見えたのですが、それだけではなかったです。

    最終的には、石の作品がそのままプラモデルになって組み立てられるというものが展示されていました。パッケージまで完璧にできているので、販売しているかのようなクオリティー。

    組立説明書もあるし、ポスターのようなものもあって、プラモデルを組み立ててデカールを貼ると完全に作品となるようです。

    しかし、これはいざ売ってたとして、買っても大切にして組み立てられないかもしれない。

    プラモデルと合わさった作品から、プラモデルが作品になるまで、なめらかに物語がつながっていて、とても面白い展覧会でした。

    外には、大きい石の作品がワタリウム美術館の道を渡った向かいにあるので、それも必見です。

    MOVIE

    PHOTO

    INFO

    加藤泉一寄生するプラモデル

    会場:ワタリウム美術館
    会期:2022年11月6日(日)〜 2023年3月12日(日)
    休館日:月曜日(1/9は開館)、12/31-1/3
    開館時間:11時 – 19時

    WEB:http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202211/

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  • コンタクト・ゴンゾ「フィジカトピア」- ワタリウム美術館

    コンタクト・ゴンゾ「フィジカトピア」- ワタリウム美術館

    コンタクト・ゴンゾのフィジカトピアをワタリウム美術館で観てきました。

    身体と身体のぶつかり合いの中に普段忘れている暴力的な雰囲気も含めたストリート感のあるようなパフォーマンスや物の作成を中心にしているというイメージが、コンタクトゴンゾには強いです。なので展覧会となるとコンタクトゴンゾのパフォーマンス部分が抜けてどうなるかと気になる部分がありました。

    そんな中、いろいろな情報をみていたらボールをぶつけられる作品があるということがわかって、これは行かなくてはいけないのではないかという気になって行ってきました。

    もともとビジュアル面でもNAZEさんというストリートな絵を描ける人がいるので、ビジュアル的にもしっかしていて、全体的に男っぽさや危なさみたいなコンタクトゴンゾの雰囲気を人間がそこにいなくても、表しているという面白いものになっていました。(逆に動画でパフォーマンスを流しているものは本物のパフォーマンスを見たことがあるだけに、物足りなさもありましたが。やはりパフォーマンスは目の前で見ないとダメですね)

    注目していた「黒い家の庭」という作品は、そのボールがぶつかるまでの緊張感と実際にぶつかった時に少し痛い(配られた上にも注意で書いてある。笑)という、これがコンタクトゴンゾに触れたような気がしてすごく良かったです。展覧会内容にあるように「殴られてるのに笑える。 Punching,」という感じ。なんだかボールをぶつかって痛かったという体験を共通に持っている人たちと妙な連帯感が生まれた気すらしました。

    パフォーマンスだけでなく展示もできるんだなぁと思ったのですが、こういうのはなかなか普通の美術館ではできなさそうだなと思い、さすがワタリウムとも思いました。とにかくいい展示でした。またそのうちどこかで次をみたいな。

    ついでですが、以前に撮ったパフォーマンスの動画貼り付けておきます。

    PHOTO

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  • 「ルイス・バラガン邸をたずねる」- ワタリウム美術館

    「ルイス・バラガン邸をたずねる」- ワタリウム美術館

    ワタリウム美術館でやっていた、「ルイス・バラガン邸をたずねる」に行ってきました。メキシコの建築家、ルイス・バラガンの家をワタリウム美術館に作ってしまうというものですね。ちなみに妹島和世+西沢立衛/SANAAが会場構成を担当していました。

    最初入った時は何の前情報もなく入ったので、開場にバラガン邸が構成されていることに気がつかなかったんですが、途中で気がついてなるほどなという感じに。

    普通の建築家の展示と言ってイメージするのは、比較的今まで作ってきた建築の歴史や思想を追うものが多いのですが、これは本当にバラガン邸をたずねるというコンセプトだったので、最初はちょっと戸惑いました。が、面白かったです。家具とかも本当にバラガン邸から運んできたと思われるものが、その配置に置かれていたり、壁もその色に塗り替えられていたりしていました。本当にバラガン邸に行くのは無理なので、擬似的にでもこういう展示が楽しめたのは面白かったです。

    BOOK

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