安部典子さんの「TIME LAG」をSCAI THE BATHHOUSEでみてきました。
幾重にも重なった紙を切り抜くことで、地層の様な重なりをみせている作品です。
「TIME LAG」というタイトルを聞いてからみると、あたかも瞬間を切り抜いて堆積させた時間を物体化した様にもみえてきて、地層の重なりのような等高線を立体化した造形としてみるだけでなく、別の側面からもみれることで面白くみえてきます。
時間という側面からみれば、河原温さんの時間の作品の作品集を切り抜いて堆積させた作品もあったので、今回の作品が時間の側面からの影響をより強く意識した作品であることを感じさせました。
時間というものをまるで物であるように捉えて彫刻として作品化しているようでした。その1枚1枚の紙には時間や記憶が刻まれているとも思えて記憶の断片をみているようにも捉えられました。
ただ単純に造形としてみるだけでも面白いし、存在感があって美しいものとしてみれるのですが、その物としての重みや美しさを時間と重ねても非常に面白かったです。
最近の話では、21_21DesignSightでやった吉岡徳仁キュレーションによる「セカンドネイチャー展」でも作品が出ていたみたいなので、(自分は言われて思い出した。)どこかで見ていたような気がしたのでそこでだったようでした。