DUMB TYPEの「Actions + Reflections」を東京都現代美術館で観てきました。
結成35周年にあたる2019年に開催する本展は、2018年にフランスのポンピドゥー・センター・メッス分館において開催された個展(キュレーション 長谷川祐子)の作品群や新作にパフォーマンスアーカイブなどを加え、よりバージョンアップした内容となります。
ー中略ー
本展は、大型インスタレーションによって構成される大規模個展であるとともに、古橋悌二の没後も独自のスタイルで若手アーティストに大きな影響を与える高谷史郎や池田亮司らに加え、若いメンバーを得て活動を続けるダムタイプの、まさに「ダムタイプ- タイプ」といえる卓越したあり方を包括的にみせる試みです。
引用:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/dumb-type-actions-reflections/
それぞれの展示作品については、東京都現代美術館の展覧会のページに詳しく書かれていたので、それを見るのがもっともわかりやすいと思われます。
入ってすぐのところに展示されていた、様々な展覧会でのセッティング図のようなものが物語るように、メディアアートとされるものでは、機材とそのセッティングも作品の重要な要素になります。
美しく描かれたセッティング図は、ダムタイプの展示の美しさ、静けさ、力強さが表されているようで、ここが根幹にあるということを言っているような展覧会のスタートでした。
そこから「Playback」、新作の「TRACE/REACT II」へと続きます。会期前半は「TRACE/REACT II」ではなく、「LOVERS」が展示されていたということですが、こちらも観てみたかった。
その次に超巨大LEDパネルの「MEMORANDUM OR VOYAGE」の展示に。 ダムタイプの過去3作品「OR」、「memorandum」、「Voyage」から印象的/象徴的なシーンをピックアップし、さらに新しく撮影した映像素材を組み合わせて再編集して一つのビデオインスタレーションにした作品。
最後は、「LOVE/SEX/DEATH/MONEY/LIFE」と「pH」を合わせた部屋に。
どの作品にも共通して言えることだと思うのですが、メディアアートなので、テクノロジーが重要だと思うのですが、ただ単純に最新のギジュを使った作品です。というわけではなく、「LOVE/SEX/DEATH/MONEY/LIFE」に象徴されるような背景に共通するテーマをもち、「ダム※(セリフの排除)」という手法で、装置、映像、音、これらに反応するパフォーマーの生の身体によって作品を構成されています。(※ダム dumb [英] :間抜け、ばかげた、口をきこうとしない、の意)
すぐに答えにたどり着くような表現ではなく、問いを提示しながら、身体を包み込むような作品がメディアアートでしか表現できないものになっていて強度がある表現でした。