フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線を森美術館に観に行きました。
今回の展示のコンセプトがタイトルだけではわからないので、上にリンクを張った辺りから要約すると、フランスで最も権威ある個人の現代美術コレクターの団体「ADIAF」が主催する「マルセル・デュシャン賞」。その10周年を記念して開催されているみたいです。そして、同賞のグランプリ受賞作家をはじめ、一部の最終選考作家と、デュシャン本人を含む28名の作品を一挙に公開となっているという展示です。
ということで、マルセル・デュシャンの考えからスタートした現代美術という発想の延長線上にあるフランスの作家が一同に介した今回の展示という感じです。
展示自体もマルセル・デュシャンの泉のレプリカが展示されている空間からスタートします。マルセル・デュシャンの作品はあまり意識してみたことがなかったので、この最初の導入も面白かったです。全体的にはフランスの作家ということもあるのか?それともマルセル・デュシャンということがあるのか?パッと観てすぐわかる様な作品は少なく感じてコンセプトワークとでも言えば良いのでしょうか?説明を聞くことで理解できて面白く感じる作品が多かったように思えます。しかも森美術館は解説の機器が無料ですから嬉しいです。
作品は何人もの作家のものなので、共通点といえばそれくらいかな?なので好きな作家もいればあまりよくわからない作家もいたという印象ですね。個人的に一番面白かったのはサーダン・アフィフの《どくろ》という作品なんですが、これは実際に観てもらいたいという感じです。思わぬところにどくろが浮かび上がるんですが、圧倒的にどくろの支配下に置かれた感じが良かったです。そのほかにもスゴいとまでは行かないけど、なるほどなーとか興味をそそられる面白い展示があったし、超有名アーティストはいなかったけれども粒ぞろいな作品が多かったように思えました。
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