和田礼治郎 / アリエル・シュレジンガー 展をSCAI THE BATHHOUSEで観てきました。
2人の作家の展示だったのですが、日本人とイスラエル人の作家でどちらもベルリンで活動をされている方々の作品だそうです。最初に目に付いたのはやはり真鍮の大きな腐食している作品でそれ自体の腐食が進行していくことで作品が変容していくのだなーなるほどなー。
などど、気軽に見ていたわけなんですが、気が付いたらその横に火のついたガスバーナーがガスボンベに向けられていて焼けているという作品があり、これを見つけた瞬間から一気に空間に対する緊張度が変わりました。
ギャラリーの中じゃなければ間違いなく火を止めるか、走って逃げてもおかしくない状態。しかし、ギャラリー内で作品とわかっているから見ているが、それにしても緊張感が走りました。
こういう緊張感は実際日本ではわからないですが、イスラエルの作家が作ったとなるとこの緊張感により表したいことがいろいろわかるような気がしました。目の前にあるものや、その作り、システムそれ自体にいつ火がつくかわからないという爆発寸前の緊張感の中で生きるということの一端を感じれた気がしました。
その他にも頭蓋骨を反転させることで生と死の反転を考えるようなものとかを作っている面白い作家さんだと思ったのですが、とはいえ、ガスバーナーを見た後はそれが気になってそれに全て持って行かれた感がありました。これは現地のその空間でみれてよかったです。体験しないと言葉にしても何もわからない、伝えられない作品でした。